油揚げとは?
油揚げは、豆腐を薄く切って水分を抜き、油で揚げたもの。
うどん、そば、米といった炭水化物と一緒に食べると美味しい食材。
油揚げを使う時は「油抜き」を行うというのは常識のようになっている。
しかし、油揚げというのは、その名の通り、豆腐を「油で揚げた」もの。
油で揚げた美味しさがある。
それは「とんかつ」に共通するものだと思う。
つまり、油を抜くというのは、「とんかつ」の衣をはがすようなものではないか?という意見も聞く。
確かに最近は、酸化した油と糖質が体に悪いということから「とんかつ」から衣を剥がして食べる人もいるという話を聞く。
だったら、「とんかつ」を食べるなよと言いたくなる。
油揚げの油抜きというのは、元々は、油の質が悪かったことから、油が酸化しやすく、湯をかけて油を抜く下ごしらえが必要だったということ。
しかし、時代と共に良質の油が使われるようになり、そのまま使う場合もあるとのこと。
現在、油抜きを行うのは、あっさりと仕上げたいときや、味をよくしみ込ませたいときだけであり、それ以外の場合には、油抜きは必要ないということ。
油抜きの主な方法は、2種類。
- 熱湯をかけてキッチンペーパーで水分を吸収させる。
- 熱湯で茹でてきっちペーパーで水分を吸収させる。
とは、言っても油揚げから油を抜くのは、とんかつの衣を剥がして食べるのと同じことなので、十分に吟味したうえで、判断するべきだと思う。
油揚げ=油抜きという常識に捕らわれず、油揚げの味を引き出してあげて欲しい。
個人的には、今は油の質が良くなり油抜きが必要ないというのであれば、油を残して、そのまま調理するのが一番美味しいのではないかと思うが、油抜きを行うことで長期間保存が可能になるというメリットもあるようだ。
油が酸化すると腐敗を促進するということで通常は冷凍保存しても2週間が限界。
しかし、油抜きをすることで1か月保存することも可能だという。
木綿豆腐と絹ごし豆腐
豆腐には「木綿豆腐」と「絹ごし豆腐」がある。
この2つ、作り方が異なる。
木綿豆腐
- 豆乳ににがりを加えて固めたものを一度崩して、木綿布を敷いた容器に入れて圧力をかけて押し固めたもの。
絹ごし豆腐
- 豆乳ににがりを加えて固めただけのもの。
この作り方の違いで、木綿豆腐は味が染みやすく、崩れにくいので、煮物・炒め物で使用する場合に適している。
絹ごし豆腐は、なめらかで、つるっとした触感が楽しめるので、冷や奴や、サラダ、みそ汁の具などに適している。
そんなことから、油揚げに使用する豆腐は、通常「木綿豆腐」が使われるようだ。
つまり、味が染みやすい豆腐を油で揚げるので、油揚げは味を染み込ませる料理、つまり、煮物や炒め物に合うと言える。
油揚げも豆腐もシンプルな食材だが、それだけにちょっとした味が際立ってしまうので、一つ間違えれば、台無しになってしまうほど、取り扱いが難しい食材でもある。
どんな風に使うと最も美味しいのか?
みなさんも、是非、考えて欲しい。