えーと、あのー
インタビューを受けたりしたときに、やたらと、「えーと」、「あのー」を繰り返すスポーツ選手が多い。
一言話す都度、「えーと」っと繰り返されると、正直、鬱陶しく感じてしまう。
「えーと」や「あのー」と言ってることを「フィラー」という。
「フィラー」は伝えたいこととは直接関係が、ない言葉や表現のことで、話そうと考えている時間を埋めようと無意識のうちに出てしまう言葉になる。
普段、話している時には、「えーと」も「あのー」も連発しないのに、カメラや人前で話す時になると増えてしまう人もいる。
おそらく大勢の前で話すということを意識し過ぎて、しっかりと話さなければいけないと言葉が思うように出てこなくなってしまうのだろう。
その結果、言葉が出てこなくて無言になるのが怖くて、無言の時間を何とか埋めようという焦りからフィラーが出てしまうのだと思う。
あっ!
自分も実は、社会人になった頃、質問されると「あっ!」というのが口癖だった時期があった。
- 相手:お名前は?
- 自分:あっ!xxxです。
- 相手:今日は、どこから来たんだい?
- 自分:あっ!石川県です。
- 相手:あっ!これ何かわかる?
みたいな感じだ。
しかし、当時、自分では全く気がついていなかったが、某有名テーマパークのウミカメに気付かされて初めて意識するようになった。
さすがに「あっ!」という言葉をよく使うね?みたいな指摘は一切せずに、自らも「あっ!」と言って、笑いにしながら、いじられキャラと化した。
ウミガメが自分をいじられキャラにしつつ、「あっ!」を自身で気付かせるというテクニックに驚かされたが、それ以上に、自分が質問される都度、「あっ!」と言っていたことに驚かされた。
気がついても、習慣のようになっているものをその場で、簡単に治せるものではない。
「あっ!」と言わないように思っても、質問されると条件反射のように「あっ!」と言ってしまう自分が歯がゆかった。
よく、「踊るクマをイメージしないでください」と言われて、イメージしないことはできないので、「あっ!」という言葉を言ってはいけないと考えると、余計、考えてしまうので、「言ってはいけない」と考えることがダメだということを言われるが、自分の場合は、言わないでおこうと思うどころか、全く、意識しておらず無意識の内に「あっ!」と言ってたのだから、意識してもしなくても、言ってしまうということになる。
その後、しばらく、自分が話す言葉を意識するようになった。
すると、不思議なもので、「あっ」だけではなく、すると「えーと」というフィラーも使うようになっていった。
こうなると完全な負のスパイラルに陥ってしまう。
それがわかってからは、自分が話す言葉を意識しないようにした。
そして、もう一つ、「あっ!」と言ってしまう状況についてよく考えてみるようにした。
その結果、質問されたら直ぐに答えなければいけない、話を止めてはいけない。そんな思いから、直ぐに話さないといけないと精神的に焦りが生じていることに気がついた。
そして、慌てないということを第一に心がけるようにすることで自然と消滅していった。
「えーと」「あのー」は無くせるのか?
ただ、それでも全くゼロになったというわけではないので、ゼロにすることが可能なのだろうか?と調べてみた。
メンタリストDaigoさんは、自分が話している時に迷った時に必ず言うフレーズを用意しておくということを話されていた。
例えば、相手が話している言葉を繰り返している間に考えをまとめるとか、その解決策は3つありますと言っている間に考えるというもの。
言いたいことは、わからなくはないが、そこまで客観的に考えることができるのであれば、言葉が出ないということはないと思う。
Daigoさんは、「えーと」が自然に出るように練習したと話していたが、動画で出てきた「えーと」は実に自然で、作り物には聞こえなかった。
正直、Daigoさんの「えーと」は練習した成果のようには思えなかったので、参考にはならないと感じた。
色々と調べていくと、「考えながら話す」から「えーと」が出てくるというもの。
考えながら話さないようにするには、話す内容を事前に準備する、話す流れを事前に考えておくそういった準備が必要だというもの。
もう一つは、Daigoさんと同じで、お決まりのフレーズを考えておくというもの。
聞かれることは大体、決まっているので、決まっている内容については事前に話す内容をフレーズ化しておくというもの。
しかし、これも、自分の年齢や住所といったことは、自分にとって十分わかっていることなので考える必要なんてないこと。
それでも、「あっ!」と言ってしまうということは、お決まりのフレーズがあったとしても改善されるようには思えない。
一番、参考になったのは、元ラジオ局のアナウンサーだった、三木恵さんのYoutube動画だった。
一言話したら、口を閉じてしまって「えーと」を言えないようにしてしまう、そして、その状態で聞き手の様子を観察してそれから次の話をするということを言われていた。
つまり、聞き手に考える時間を取る「間」を意識的に取ることで、無音状態は必要な時間なんだと考え方を変えることが必要ということになる。
もう一つは、頭の中に浮かんできたことを言葉にする練習を普段から行うというもの。
気になったことがあれば、何が気になったのか?色?場所?それを、しっかりと言葉にする。
日々、自分が思っていること、感じたことを、しっかりと言葉にする練習を日々行う。
三木恵さんのフィラー克服法が自分には一番、しっくり来た。