郵便局で立てこもり
2023年10月31日の夕方のニュースを見ていると埼玉県の郵便局で立てこもり事件が起きているとの報道がされていた。
拳銃らしきものには緑の紐がついていて、その紐は首からぶら下がっている。
立てこもっている時に、報道では50代の男性だと言っていたが、実際には、86歳の男性だった。
なぜ、86歳が郵便局に立てこもらなければいけなかったのだろうか?
まだ、確認は取れていないが、この事件の前には、自宅アパートを放火し、病院で発砲し、その後、郵便局で立てこもったとみられている。
銃の専門家によれば、所持していた拳銃は、「トカレフ」というソ連時代の軍用の自動拳銃で、1989年頃から日本では中国製のものが出回って、反社と言われる人達がよく所有していたものだ。
安全装置はないが、内部構造が簡単で安く作れるということで今でも出回っているようだ。
銃以外にも、複数の銃弾や包丁のような刃物2本、さらに液体が入った灯油を入れる容器(18リットル)も所持していたということだ。
そんなことから警察官がオレンジ色の消火器のようなものを持っていた。
実は消火器ではなく消火器メーカーが開発した火が出ないようにする火災抑制剤放射器だった。
多数の死傷者が発生した「京都アニメーション製作会社放火」火災のような悲惨な火災から、尊い命を守るため、消防機器メーカーとして何かできないか、そのような強い思いから、当社は、蓄積された技術力を活かして、ガソリン等が流出してしまった場合、着火する前に、瞬時に火災抑制剤を広範囲に放射することにより、ガソリン等の蒸発を抑制させることができる、今までにない新発想の火災抑制剤放射器「クイックスプラッシャー」
火が出てから消すのではなく、火が出ないようにする。
実に素晴らしい発想であり、それを形にしたことは更に素晴らしい。
容疑者はどんな人だったのか?
20年前から容疑者のことを知る、電器店を経営している方は、以下のように答えている。
20年ほど前から知り合いで、テレビや室内の照明などの修理のため埼玉県戸田市の自宅に何度も入ったことがあるという電器店経営の70代の男性は、「鈴木容疑者は、道ですれ違えばあいさつするし、家電などの修理の依頼を受けた時は、気前よく多めに支払ってくれ、夏には暑いからと飲み物を出してくれるなど、自分が接してきた限りでは穏やかで優しい人物でした。こんな事件を起こすとは思わなかったので、本当に驚きました」と話していました。
また、同じアパートに住んでいる人は以下のように話している。
このアパートの別の部屋に住む80代の男性は「自分の家族が声をかけた際に急に激しい口調でどなられたことがあり、それ以降はつきあいを控えていました。
以上から犯人像を想像すると、2面性がありそうだ。
普段は優しい人だが、気が短いので自分の気に入らないことがあると頭にカッと血が上ってしまうタイプのように思われる。
なぜ、こんなことをしたのか?
自宅のアパートに火をつけてから病院に向かって、診察室に向けて発砲していることから、本人とっては、それだけのことを、しなければ気持ちが収まらないようなことがあったのだろうか?
また、同じ日に、自宅の放火、病院での発砲、郵便局での立てこもりと、どのような関連があるのだろうか?
アパートの管理会社は、このアパートに隣接する市道の拡張工事が行われることに伴って、住民に立ち退きを求めるチラシを9月中旬ごろポストに投かんしていたという。
更にこれまで、一度も家賃の滞納をすることがなかった容疑者が10月は滞納していたので催促されていた。
そして、逮捕後の容疑者の供述によれば、病院に対しては窓口の対応、郵便局に対しても何らかの不満を持っていたということで、色んな不満が重なって、今回の犯行に至ったものと思われる。
家は立ち退かなければいけない、病院に行けば、窓口の対応が悪い、郵便局でも不満を感じるようなことがあったとすると、もう、どうにでもなれという気持ちになったとしても不思議ではないが、それでも、ここまでするというのは、普通ではないと思う。