ワーナーブラザース スタジオツアー東京がオープン
2020年ま8月に閉園した遊園地「としまえん」(東京都練馬区)の跡地に「ハリー・ポッター」の世界を体感できる屋内施設「ワーナーブラザース スタジオツアー東京」が2023年6月16日にオープンした。
ニュースで、オープン初日にやってきた人にインタビューをしていていた。
その時に「ネットとかも検索しないようにしていたので、全てが新鮮」と答えていた若い女性2人組がいた。
全てが新鮮?
「全てが新鮮」という言葉が印象的だった。
新鮮という言葉は、鮮度が落ちていない「新しい(汚れていない)状態」を指すもの。
確かに、今日オープンした施設なので「新鮮」であることに間違いはない。
ネットで検索することは新鮮さを阻害する行為ということなのだろうか?
自分は、最初、インタビューに答えていた人のいう「新鮮」という言葉は、事前に何も調べずに来て、ハリーポッターの世界を何の先入観を加えることなく純粋に感じたかったからということなのだと思っていた。
しかし、それなら「新鮮」という言葉ではなく「楽しむ」とか「感動」といった別の言葉を使っているはず。
しかし、彼女にとって、「楽しむ」も「感動」も適切な言葉ではなく「新鮮」が1番だったのだろう。
出来上がったばかりの新鮮な状態の「ハリーポッターの世界」を誰かの言葉や体験で装飾された状態ではなく、素のままの状態で体験したかった。
オープン初日というのは、たった1回のこと。
誰であろうと二度と体験することは、できない。
オーブン初日のチケット争奪戦は凄まじいものだったはず。
その争奪戦に勝ち抜いてチケットを手にすることができた人達は凄くラッキーなことだと思う。
何にでも、今、この瞬間しか感じることができないことがある。
その中でもオーブン初日は凄く貴重な一瞬だと思う。
そんな貴重な新鮮な一瞬を誰かの情報で体験するなんて勿体無い。
誰かの情報で体験することなんていつだってできる。
とにかく、二度と体験することができない、オープン初日の新鮮な状態を純粋に感じて楽しみたい。
そんな気持ちだったのだろう。
事前調査はネタバレを聞くようなもの
考えてみれば、小説や映画だと先にストーリーを説明されると、ネタバレになり面白くなくなる。
調べるということは、自らネタバレを聞きに行くようなもの。
簡単に調べることができる環境なのに、あえて何も調べないという選択は、知りたいという気持ちとの葛藤があって我慢するのは大変だったと思う。
それだけの価値があると彼女達は判断した。
反面、何の予備知識もなければ、気がつかないことも出て来るはず。
知っていれば体験できたことが、できない可能性もある。
そんなことは、百も承知で言われるまでもないだろう。
リスクを負っても、新鮮さを重視した彼女達の選択を自分も支持したい。
そして、彼女達がハリーポッターの世界を堪能できたことを祈りたい。