鯉流し
2023年5月5日、こどもの日を前に、金沢市の浅野川ではこいのぼりを友禅流しのように川に流す鯉流しが行われた。
五月に鯉といえば、鯉のぼり。
それを鯉が泳ぐ姿をイメージすると思う。
しかし、鯉は魚で、本来は水の中を泳ぐもの。
そんなことから水の中を泳ぐ鯉を再現、しようと鯉のぼりを川に流すのが鯉流しになる。
加賀友禅
友禅流しというのは、着物の生地に付いているのりや、余分な染料を洗い流す工程の1つで、単に水で洗うのではなく、川の流れを利用して行っていた。
しかし、近年、水質汚濁の問題から工場で人口の川を作り、行うようになった。
石川では、加賀友禅が有名。
友禅という言葉は「糊で防染した、きもの模様の技法」の意味であり、その技法の創始者である宮崎友禅斎の名前が由来とされています。
京友禅も加賀友禅も宮崎友禅斎が基礎を作りましたが、時代の流れとともにそれぞれの特徴が生まれました。加賀友禅は落ち着きのある写実的な草花模様を中心とした絵画調の柄であるのに対し、京友禅はよどみがなく美しい集合配列模様を特徴としています。
【出典】【金沢】加賀友禅とはどんな着物? | 着物大事典 着物コラム【エリア別おすすめ情報】 | 京都、浅草で着物を楽しむなら、着物レンタルVASARA!
「画像提供:金沢市」
挫折から生まれた鯉流し
鯉流しは、元々は子どもたちのために川の水面の上にロープを張って鯉のぼりの吹き流しでいっぱいにしようという企画だった。
ところが申請を行うと、監督官庁から風力計算書や強度計算書など、たくさんの書類の提出を求められて、あえなく挫折。
「だったら、水の中で泳がせちゃえ」ということで始まったのが、鯉流し。
端午の節句
5月5日は「こどもの日」だけではなく「端午の節句」でもある。
単語というのは、初めの午の日という意味になるが、十二支で午は7番目。
子丑寅卯辰巳午・・・
旧暦時代の作暦は、前年の冬至を含む月である11月を決定することから、はじまっていた。
つまり、旧暦では現在の11月が子の月となるので、午の月は5月になる。
なぜ、午なのか?というと、馬は畑を耕す、物を運んでくれたりと、農耕では欠かせない存在。
また、方角でも太陽の通り道を意味する南が午(馬)なので、縁起が良いということから、午の日は縁起が良いとされてきた。
そして、時刻を表す言葉として「午前・午後」があるが、「午の刻」が12時になる。
午の刻の前が「午前」、「午の刻の後が、「午後」ということになる。
これで、わかるように、午(うま)という漢字は、(ご)とも読む。
日本語で「ご」は数字の「5」になるので「5」の月、日が縁起が良いということから、5月5日が「端午の節句」となった。
緊急地震速報が・・・
ここまで、書いていると、緊急地震速報の嫌な音がスマホから聞こえてきた。
この記事は実は2023年5月5日に書いていた。
午後2時40分頃だったが、何事かと思った。
直ぐにスマホを手に取ると、震度5強の地震に備えてくださいとの表示。
震度5強と聞いて、かなり不安になった。
10秒くらい経過しても揺れがないので誤報かと思ったら、軽い揺れが始まった。
最初、震度1程度だったので、少し安心していると、揺れが突然、強くなった・・・
10秒程度で揺れは収まったが、テレビを付けると、震度6強の地震と表示されていた。
金沢市も震度4と表示されていた・・・
災害は突然、やってくるのだと、改めて実感した。
まだ、被害状況の全容は見えていないが、金沢市に関しては現時点では大きな被害はないようだが、能登の方は甚大な被害があったのは間違いなさそうなので、無事であることを願いたい。