2022年9月23日に、2022年10月11日から全国旅行支援を行うと岸田総理が発表していた。
総理大臣というのは、なぜ、こうも突然の発表を好むのだろうか?
9月23日に発表されて10月11日から開始と言われても2週間ちょっとしかない。
地方自治体や旅行・観光業といった当事者達は、2週間ちょっとで準備をしないといけなくなる。
当然、事前に関係者には連絡があったわけではなく、9月23日の同時スタートになる。
更に発表時点で、詳細な情報が準備されていたわけではないので、いざ準備を始めようとしても肝心の情報が得られない。
これに関しては、正直、同情したくなる。
これ、岸田総理としては首をタテに振りたくなかったという報道もあった。
この報道によれば「国土交通省観光庁」の強い要望から仕方なく実施させられたという。
なぜ、実施を渋っていたのかといえば、GoToトラベルの失敗の経緯があるからで、2020年7月に開始するとその後、感染者が急増したことから批判され、停止を余儀なくされている。
岸田総理にすれば安倍元総理の国葬や物価対策などで批判され、支持率も落ちているので、これ以上、批判されるようなことはしたくないという見方もあるので可能性がないとは言えない報道ではある。
この記事を書いているのが2022年10月11日で、テレビなどでも今日から開始だと報道されている。
しかし、情報はどこで公開されているのかよくわからなかった。
観光庁のサイトを見ると、「全国旅行支援 都道府県連絡先一覧」だけが公開されていた。
全国旅行支援における、都道府県ごとの問い合わせ窓口をご案内いたします。
各都道府県における実施状況や制度詳細については、以下窓口までお問い合わせください。
東京都は”(決まり次第公表)”と記載されており、今日から実施のはずなのに、まだ、準備が出来ていないということになる。
住民より観光を優先する石川県は、さすがに準備万端という感じで公開されていた。
石川県の場合の割引等は以下のようになっている。
宿泊のみの場合だと、割引は40%、金額の上限は1人1泊、5,000円。
交通+宿泊なら上限は8,000円。
更に観光クーポンが平日だと1人1泊、3,000円なので、最大だと11,000円得することになる。
コロナ感染が増加するかもしれないが、仕組み的に何の問題もない。
問題なのは宿泊料の設定になる。
金沢のホテルは価格差が大きい
北陸新幹線が開通して旅行者が増えてからは、金沢の旅館、ホテルは、ビジネスホテルも含めて開通前の2倍近くから2倍程度アップしている。
今年(2022年)の夏頃に確認した時には、開通前の価格に戻っていたが、10月8日からの3連休には2倍〜3倍の価格に上がっていた。
名前は、あえてあげないが、金沢のホテルでいくつか価格を比較してみると、この記事を書いている時点で、10月11日以降の平日が1.2万円程度なのが、土曜日だと約2.7万円で約2倍だった。
※3連休だけに限れば、ほぼ全ての宿泊施設が異常な価格設定になっていた。
別のホテルでは、8千円が1.5万円で約2倍になっている。
ビジネスホテルでも8千円が、1.5万円という状態だった。
ちなみに、このホテルは、10月の3連休には通常、6千円だったのが、1.8万円超で3倍以上の価格が設定されていた。
仮に1.8万円で宿泊すると、交通が伴わない場合は、1.8万×40%=7200円
割引上限額が5千円なので、割引額は5000円になる。
そうすると、18000-5000=13000円なので、これでも通常価格の2倍以上なので、割引どころか、逆に6000円以上高く泊まることになる。
全国旅行支援が始まったあとも、平日は通常価格となっているところが多いが、土曜日などの休日には、3倍までとは言わないが価格が大きく変わっていた。
普段の金沢の宿泊料を知らない人にとっては仮に普段の3倍以上の価格であっても、それが普通なのか?と思う人もいるかもしれない。
カラクリに気付いた
しかし、ようやく宿泊者も理解できてきたようで、割引が始まると宿泊業者が割引以上の値上げをして旅行者の割引額より高い価格にするカラクリに気がついたようだ。
前回泊まった時と、今回で宿泊料が大きく違うからだ。
政府が旅行代金を補助する「県民割」によって、宿泊料金が値上がりしているのではないか――。そんな声が複数の自治体に寄せられている。観光庁は「不当な価格設定」をしないよう呼びかけているが、不当かどうかを確かめる手立てがないのが実情だ。
予てから、このカラクリについては、当ブログでも記事にしていたので、もっと多くの人に気がついて欲しいと思って、新たに書くことにした。
これでも、国や地方自治体は適正価格がいくらなのかわからないので、規制はできないと言っていた。
しかし、このことがネットで報道されてからは、金沢市の宿泊料が普段の価格に戻った。
それでも、10月~11月末まで予約を一切、受け付けずに、宿泊料を非公開にしているホテルもある。
個人的にはそんなホテルは利用してはいけないと思うので、今後も金沢で宿泊される気持ちがある方は、現在の宿泊料をしっかりとチェックしておいて欲しい。
金沢の宿泊施設は油断すると一斉に価格を釣り上げてくるので注意して欲しい。