紙の本の売上は14年連続で減少、電子書籍は漫画を中心に売り上げが上昇ということです。
紙市場は5.7%減の1兆2,921億円 書籍は2.3%減、雑誌は9.4%減で14年連続でマイナス。
電子市場は11.9%増の2,479億円 コミック14.8%増、書籍10.7%増、雑誌9.8%減
【参照元】
まずは電子書籍がどういうものか?ということから始めたいと思います。
本を読む時は特に何かを用意するということはありませんが、電子書籍を読む場合には、インターネットに接続可能な、スマホ、パソコン、タブレット、電子書籍専用リーダーのいずれかが必要になります。
amazon Kindle用 専用電子書籍リーダー
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Kindle Paperwhite 防水機能搭載 Wi-Fi 8GB 広告つき 電子書籍リーダー
- 出版社/メーカー: Amazon
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- メディア: エレクトロニクス
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- ショップ: 楽天ブックス
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電子書籍を読むためには、専用の電子書籍端末が必要だと思われているかもしれませんが、インターネットに接続できるスマホ、パソコン、タブレットがあれば直ぐに利用できます。
そして読むための機器が準備できたら、次は電子書籍を購入することになります。
本であれば、近所の書店に行くとか図書館で借りてくるという方法になりますが、電子書籍の場合は、インターネット上の電子書籍を販売している電子書店での購入になります。購入するためにはアカウントというユーザー登録作業が必要になります。
そしてユーザー登録作業の際には、Eメールアドレスが必要になります。
ここまでをまとめると以下のようになります。
必要なもの
おそらく、電子書籍に抵抗があるのは、この部分ではないかと思います。まずは、電子書籍がどんなものかを簡単に確認するには、「青空文庫」です。
面倒なアカウント登録なども必要なく無料で利用できます。
青空文庫とは
- 作権の保護期間を過ぎた作品や、公開を許諾された作品を集めて電子化し、インターネットで無料公開するサービス。作品は、ボランティアの手によって入力、校正などが行われ、テキスト形式とHTML形式で公開されている。2017年4月4日時点で、収録作品数(蔵書)は14,126点となっている。
上記のサイトに行くと、作家別、作品名別に探せるようになっています。
青空文庫は作権の保護期間が過ぎた作品でボランティアの方の入力・校正が完了した者が青空文庫で公開されていますので、直木賞の直木三十五、芥川賞の芥川龍之介、夏目漱石、といった教科書で勉強したような作家さんの作品であれば、青空文庫で読めるかと思います。
例えば、吉川英治さんの「宮本武蔵」も青空文庫で読めてしまいます。
以下のリンクをクリックすると宮本武蔵 地の巻が読めます。
ダウンロードすることもできるので、そうするとインターネットに接続できない環境でも読むことができます。
簡単ですよね?
でもやっぱり紙の本の方が読みやすいと思われるかもしれません。
どうして紙の本が読みやすいのでしょうか?
パソコンやスマホ、タブレットというのは、画面が発光しているので本のページの後ろから光が照射されているイメージなんですね。あと、文字の線が細いので背景の白ばかりが目立ち文字が読みにくいということもあります。
だから眩しいので読みにくいと感じるのでしょう。
特に普段、長時間、パソコンやスマホの画面を見ない方は強く違和感を感じるはずです。紙に近い感覚で読めるようにしたものが電子書籍の専用端末で、電子ペーパーという技術を使った端末なので画面が発光しないため紙に近い状態で読むことができます。また、スマホやタブレットでも背景を黒にして文字を白くする設定を行うと、かなり読みやすくなるかと思います。
それでも電子書籍は、慣れるまでは抵抗があるかもしれません。しかし慣れてしまえばメリットは沢山あります。
- 本を置く場所が不要
- 旅行や出張の時に本を読む時でもスマホがあれば読める
- 本を探す時に検索機能が使える。
- 辞書機能があるのでわからない単語があっても直ぐに調べられる。
- 紙の本よりも少しだけ安いものが多い(安売りもある)
- 無料の電子書籍も多い
何でも慣れたものは使いやすくなっています。
でも最初は、やはり苦労したはずです。
子供の頃に本を読む時も、かなり苦労したのではないでしょうか?
慣れることで多くのメリットが得られるのに、慣れようとしないのは、もったいないと思います。
暫くは青空文庫で電子書籍に慣れて頂き、これなら使えそうだという気持ちになったら次はいよいよ電子書籍の購入です。
amazonのアカウントを所有している方は、その日から電子書籍を購入できます。
しかも、amazonでは無料で読める電子書籍が沢山ありますので、本が好きな方には、魅力的だと思います。
amazonの電子書籍と言えば、Kindle本です。
Kindleという電子書籍専用の電子書籍リーダーもあります。
僕もKindle(電子書籍リーダー)は購入しましたが、正直、目に優しい感じはしますが、解像度が低くて写真や図が多い書籍には向かないので、僕は高解像度の安価なタブレットにKindleアプリをインストールして使用しています。
ということで、電子書籍リーダーの紹介は、あえてしません。
電子書籍といってもamazon Kindle以外にも、色々あります。
僕がテレビのCMで見た記憶のあるものだけでも、以下の3つがあります。
- BookLive!(ブックライブ)
- Renta!(レンタ)
- コミックシーモア
電子書籍の取り扱い数が多いということであれば、amazon Kindleは700万冊以上で断トツトップです。コミックシーモアは月額780円で漫画などが読み放題。BookLiveは毎日行える高確率ガチャで割引クーポンが当たったり、Rentaは電子書籍1冊が48時間100円レンタルという仕組みだったりします。
漫画だけという場合には、漫画専門の電子書籍の方が安価だと思いますし、1回読んだら2回読むことはないという方はレンタルでも良いかと思います。
ただ、注意しないといけないのは、電子書籍はサービスを提供する会社が倒産したりすると購入したものが全て読めなくなってしまう可能性があります。
僕は、ebook japanで随分前に漫画を購入していましたが、暫くサービス自体を利用していなかったので、その間に引っ越しとか何とかで以前購入していたものが全て消えていました。数冊だったので諦めましたが、大量に購入していたら夜も眠れないくらいショックだったと思います。
ということで長年続いていて、大手で信頼できる会社が運営しているものということも重要だと思います。
電子書籍ですが、紙の本と同様な流通経路になっています。
- 紙の本
出版社→取次→書店→読者
出版社は長年、売上の処理などは、取次という会社が行っていたので電子書籍になっても出版社では対応できないのでしょう。
それに電子書籍になったからと取次を不要とする仕組みにすることもできないという諸事情もあるのだと思います。しかし紙の本しか取り扱いができない書店は、電子書籍になってしまうと対応にこまってしまうので書店だけが犠牲になるような感じもします。
電子書籍の取次というのは、これまで取次とどう違うのでしょうか?
楽天やLINEに電子書籍のマンガを提供しているのが、メディアドゥです。
電子書籍になっても、紙の書籍と同じでこれまで通り、販売された金額より10%程度を得ているようです。
メディアドゥの凄いところは単に事務処理だけではありません。
独自の技術で電子書籍サービスも提供しているのです。
つまり電子書籍というコンテンツを提供するだけでなく、漫画を縦にも横にも自由にスクロールさせて読ませるような閲覧技術も提供しているのです。
電子書籍は購入すると直ぐに使えます。
このため現金での購入ができないのです。
どうしても現金で購入しようとするとAmazonだと、amazonギフト券をコンビニ等で購入して、自分のアカウントにギフト券を登録して使用するような形になります。
紙の本の場合だと図書カードが使えましたが、電子書籍の場合は、使えません。
しかし、2016年に図書カードは、図書カードNextに変わりました。
見た目は今までの図書カードと同じなのですが、表面には図書カードNextのロゴが印刷されています。そして裏面にはQRコードとID番号、PIN番号が印刷されています。
これを入力することでスマホやパソコンでも図書カードが使えるのです。
図書カードNextの使い方が動画で紹介されています。
残高の確認がスマホや電話で確認できるのは便利ですね。
今までだと図書カードのパンチ穴で使っているかどうかがわかる程度でした。
ただ、今後、図書カードNextが、普及するかどうかは疑問です。
図書カードなので今まで通り書店では使えますが、問題はネット書店での利用です。
現在、利用可能な電子書店は以下の通りです。
「honto」に関しては、大日本印刷株式会社が運営していることから、出版社、取次、書店との連携は強いはずです。そのようなアドバンテージを利用して電子書店とリアル書店を統合したサービスを提供しようとしています。勿論、電子書籍と紙の書籍もです。まだ、コンテンツ面ではamazonに劣る感はありますが、今後、コンテンツ面が充実していけば、日本の書籍に関しては、amazonよりも取扱数が多くなる可能性もあります。また、現在、電子書籍を嫌っている作家さんが、協力して独占販売ということになると利用者が増えるのは間違いないでしょう。
もしも、電子書籍嫌いで有名な東野圭吾さんのような作家さんが次々にhontoで電子書籍を出してくれれば流れが変わる可能性があると思います。
そして今後、紙の書籍ではできないような書籍内での動画再生、インターネットコンテンツの利用ということが可能になれば、電子書籍の売上は更に加速するものと思われます。
今は音楽業界でのレコード全盛の時代に、CDを飛ばして音楽のデジタル配信サービスが出現したようなものです。書店さんにも正直、頑張って欲しいのですが、レコード・CDショップが激減してしまった現状を考えると、書店は現在、かなり厳しい状況だと言えます。とにかく紙の本が売れなければ、書店は成り立たないので電子書籍にはしない紙の本を大切にしてくれる作家さんの動向にも注目です。