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ワイン選択に関する深い問題

2024年3月26日に「芸能人格付けチェック BASIC~春の3時間スペシャル~」が放送された。

最初のチェックはワインだった。

赤と白を飲んで赤ワインを当てる

赤ワインはスペイン産「ベンヘ・ティント」(3200円)で、ソムリエは「軽く燻したような香りと角なない酸と冷涼感のある落ち着いた味わいが特徴」と紹介。一方の白ワインは、ジョージア産「スリー・クヴェヴリ・テラスズ」(3400円)で、「芳醇な香りと旨味があり口に含むと滑らかな酸味が感じられるが、普段ワインを飲み慣れている人ならわかるはず」と話した。

正解者が1人だけ?

なんと、9人が、白ワインの「スリー・クヴェヴリ・テラスズ」を赤ワインだと選んでしまった。

正解したのは、歌手の前川きよしさん、ただ一人。

赤ワインと白ワインでは原料も違えば、製法も全く異なる。

決定的なのは、赤ワインがブドウの皮や種も一緒に果汁と共に発酵させるのに対して、白ワインは、皮や種は丁寧に取り除いて果汁のみを発酵させる。

このため、赤ワインはどうしても渋み・苦味が強くなる。

これに対して白ワインは、渋みや苦みよりも酸味や甘みが強くなる。

格付けチェックのワインコーディネータである、ソムリエの野口智香さんは、この白ワインのことを以下のように説明していた。

  • 芳醇な香りと旨味があり、口に含むと滑らかなタンニンが感じられますが、普段、ワインを飲みなれている方ならわかるはずです。

ワインのセレクトに疑問

いくらなんでも赤と白の違いを9人が間違えて、1人だけが正解するなんて結果が信じられなかった。

赤を白と思わせるには、白ワインで赤ワインを越える渋み・苦味があれば強い方を赤だと選ぶはず。

つまり、赤は白に近く、白は赤に近い。

そんなワインを選んだに違いないと思った。

調べてみると、スリー・クヴェヴリ・テラスズは、正確には白ワインではなく、オレンジワインと呼ばれるものだった。

オレンジワインと言っても、オレンジを原料にして醸造するわけではない。

白ブドウを使用して醸造するのは白ワインと同じだが、皮や種も一緒に発酵させるので醸造方法は赤ワインと同じになる。

このため、白でもなく、赤でもないオレンジに近い色で出来上がることからオレンジワインと言われる。

原料のみ同じで醸造方法は赤ワインと同じように作ったものを白ワインとして出してどちらが赤ワインか当てろというのは、卑怯だと言いたい。

それだけではない、赤ワインの「ベンヘ・ティント」で使われているブドウは、リスタン・プリエト種は白ワインの醸造でも使われる品種でタンニンが少ない品種になる。

これでは、赤ワインは白ワインのように感じられ、白ワインは赤ワインのように感じるのは当然だ。

間違えた9人は、恥ずべきことは全くない。

責めるべきはソムリエ

おそらく、正解した前川さんは、間違えた9人が感じたものを、感じることができなかっただけだと思っている。

責めるべきは、ソムリエの方だ。

オレンジワインだとか、白ワインのような赤ワインを選んでおいて、格付けチェックBASICなどと言うのは、偽りありと言わざる得ない。

そこまでして、大どんでん返しを狙いたいのか?と言いたくなった。

9人全員がオレンジワインを選んだということは、ソムリエの意図した通りの選択をしただけなので、むしろ正解したと言える。

今回の野口さんのセレクトにはがっかりした。

こんな卑怯なことを今後も行うのであれば、興味がなくなってしまう。