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もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

脚本家と原作者

この記事を書いたあと、2024年1月29日に原作者の方がお亡くなりになったとの報道を知りました。

一体、何があったのか?

さっばり、わからない。

ドラマの1話を昨日見たけど、独特の世界観ですごく良かった。

なぜ、こんなことに・・・

心より、ご冥福をお祈り致します。

 

日本テレビのドラマ「セクシー田中さん」が放送されていたのは知っていたが、あまり興味がなかったので一度も見ることはなかった。

昨年末に最終回を迎えたはずなのに、今になって何やら水面下で起きていたことが表に出されたようだ。

このドラマは現在も連載中の漫画が原作で、残念ながら原作も読んでいない。

このため、ドラマの内容に関しては何も言えないが水面下で起きていたことに対しては、自分なりに感じたことを書いてみたい。

何があったのか?

まず、ドラマ最終回の放送日に脚本家のインスタグラムに以下のような投稿がされた。

2023年12月24日

セクシー田中さん』今夜最終話放送です。
最後は脚本も書きたいという原作者たっての要望があり、過去に経験したことのない事態で困惑しましたが、残念ながら急きょ協力という形で携わることとなりました。

木南さんを始め素敵な方々とご一緒できたこと、また、これまで感想や応援メッセージをくれたみなさまへ心から感謝を込めて。Happy Xmas.

【出典】https://www.instagram.com/p/C1ODOV0P9Xr/?hl=ja

脚本家が原作者に対して小さな針を「チクリ」と刺したような感じな内容だ。

最終回は、原作者の脚本で放送されたが、ドラマの評判はよろしくなかった。

脚本家がまた投稿

1~8話までの脚本家の方にコメントやDMがたくさん届いたということで以下のような投稿がされた。

2023年12月28日

『セクシー田中さん』最終回についてコメントやDMをたくさんいただきました。まず繰り返しになりますが、私が脚本を書いたのは1〜8話で、最終的に9・10話を書いたのは原作者です。誤解なきようお願いします。

ひとりひとりにお返事できず恐縮ですが、今回の出来事はドラマ制作の在り方、脚本家の存在意義について深く考えさせられるものでした。この苦い経験を次へ生かし、これからもがんばっていかねばと自分に言い聞かせています。

どうか、今後同じことが二度と繰り返されませんように。

【出典】https://www.instagram.com/p/C1YWojXv3wA/?hl=ja

これだけを読むと、9話と10話は原作者が脚本を書いたもので、自分には責任はなく、自分が被害者であるかのような内容に受け取れる。

原作者の言い分は?

原作者の目にも、このことが伝わったのだと思う。

原作者から以下のような投稿がされた。

原作者の方は、ブログに投稿したものの、ブログは10年間放置されていて訪問者が1桁台だということで、今回、X(旧Twitter)新規アカウントを作って、同時にご報告させていただいたということ。

2024年1月26日

《ドラマ「セクシー田中さん」について》
色々悩んだのですが、今回のドラマ化で、私が9話・10話の脚本を書かざるを得ないと判断するに至った経緯や事情を、小学館とご相談した上で、お伝えする事になりました。

自身のブログ
http://ashihara-hina.jugem.jp
に掲載させていただいたのですが、既に10年も放置してしまったため訪問してくださる方もほとんどいらっしゃらないので、こちらの新規アカウントにも転載させていただきますね。
事実をなるべく丁寧にお伝えしたかったので、とても長いです。

ご報告の為だけに作ったアカウントなので、返信は控えさせてください。
必要なくなれば、アカウントごと消してしまうかもしれません。
ご了承くださいませ。

【出典】https://twitter.com/ashihara_hina/status/1750754375176466484

原作者の投稿を確認すると、最初にドラマするに際して以下のような条件を提示していた。

  • 必ず漫画に忠実に
  • 未完の漫画のこれからに影響を及ぼさない様「原作者があらすじからセリフまで」用意する。
  • 原作者が用意したものは原則変更しないでいただきたい
  • ドラマオリジナル部分については、原作者が用意したものを、そのまま脚本化していただける方を想定していただく
  • 場合によっては、原作者が脚本を執筆する可能性もある。

原作者は、これらの条件は脚本家や監督などドラマの制作スタッフの皆様に対して大変失礼な条件だということは理解しており、「この条件で本当に良いか」ということを小学館(漫画の出版元)を通じて日本テレビさんに何度も確認したとのこと。

原作者の条件は、ざっくりと2つ「原作に忠実」にかつ「原作者に従う」といった内容だと思った。

ドラマ化されたということは、日本テレビ側は、これに合意したということなのだろう。

ところが・・・

ドラマは全10話でドラマオリジナルの展開は8~10話。

つまり、1~7話までは「原作に忠実」、8話~10話は「原作者に従う」という条件ということになる。

ところが、1~7話まで、毎回、漫画を大きく改編したプロットや脚本が原作者に提出されてきた、そしてその理由を確認しても納得できる回答は返ってこなかった。

また、原作者があらすじ、セリフを準備する終盤のドラマオリジナル展開である、8話〜10話でも当初の条件は守られず原作者が準備したものを大幅に改変した脚本がまとめて提出された。

8話から10話に関しては以下のように対応したとのこと。

ドラマの制作スケジュールのリミットもどんどん迫っていましたので、本当はドラマオリジナルとなる8話〜10話全ての脚本を拝見してオリジナル部分全体で、加筆修正をさせていただきたかったのですが、8話だけ、何とか改変前の内容に修正させて頂いて、日本テレビさんにお渡しすることになってしまいました。

9話、10話に関する小学館日本テレビさんのやりとりを伺い、時間的にも限界を感じましたので、小学館を通じて9話、10話については、当初の条件としてお伝えしていた通り、「原作者が用意したものをそのまま脚本化していただける方」に交代していただきたいと、正式に小学館を通じてお願いしました。

結果として、日本テレビさんから8話までの脚本を執筆された方は9話、10話の脚本には関わらないと伺ったうえで、9話、10話の脚本は、プロデューサーの方々のご要望を取り入れつつ、私が書かせていただき、脚本として成立するよう日本テレビさんと専門家の方とで内容を整えていただく、という解決策となりました。

【出典】http://ashihara-hina.jugem.jp

原作者は、漫画「セクシー田中さん」の原稿の〆切とも重なり相当短い時間で脚本を

執筆しなければならない状況だったことも付け加えておく。

原作者の意向と脚本家の意向の不一致

原作者は、作品の個性を消されてしまうなら、ドラマ化を今からでもやめたいぐらいだ」と、日本テレビ側に何度も訴え、どうして変更してほしくないのかということも丁寧に説明し粘りに粘って加筆修正し、やっとの思いでほぼ原作通りの1〜7話の脚本の完成にこぎつけたという内容も書かれている。

脚本家は大ベテランの方なのでドラマでの脚本は、ドラマ独自の都合や事情があるので、漫画の原作通りにはできないということ、原作者はドラマの脚本に関して素人であり、素人の言うとおりに脚本を書いたのでは脚本家の存在意義が否定されるという気持ちもあり、あえて加筆修正を行って提出したのだと思う。

脚本家の気持ちもわからなくはないが、ドラマ化の条件が「原作に忠実」「原作者に従う」なのだから、脚本家の方もプロなら、条件に基づき、脚本を仕上げるのが本来の姿ではないだろうか?

原作者の方の文章の方が情報量が多いので、現時点では、原作者の言い分の方に分があるように感じる。

原作者の投稿に対して、何らかの形で脚本家の方も反論をされるような気がするが、できれば大人の対応を期待したい。