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千早振る

前髪を気にするミライモンスター

2023年6月26日の「ミライ☆モンスター」は、矢島聖蘭(やじませいら)さん。

場所は東京都の関東第一高等学校

同級生の2人と共に、TikTokの動画を撮影しているシーンから始まった。

前髪を気にしている。

髪の毛をかき上げるポーズが話題の「関ケ原ダンス」を可愛く決めたいということで頑張っていた。

※本当に話題なのかは疑問???

撮影は、失敗や納得ができないと、23回も撮り直し完了までに30分要した。

この矢島さん、普通の高校生にしか見えないが実は、競技かるたのミライモンスターだった。

競技かるたといえば、漫画「ちはやふる」。

この漫画は自分も読んだことがある。

タイトルの「ちはやふる」は、百人一首の中の一つの句。

上の句

下の句

  • からくれなゐに水くくるとは

色んな不思議なことが起きた、神の治めた時代でも聞いたことがない。竜田川の川面一面に紅葉が散り浮き流れ真紅色に絞り染めするとはという意味になる。

大人になった主人公の綾瀬千早をイメージさせる句だと思う。

千早は男の子のような感じの明るくハキハキした女の子。

そして美少女グランプリの最終選考に残るような姉がいて姉が日本一になるのが自分の夢。

ある日、千早が通う小学校に福井県から転校生、綿谷新(あらた)がやって来た。

綿谷が話す福井弁が珍しいということで、メモを取って「綿谷語録」だと笑うものが出てきた。

  • のおのお→ねぇねぇ
  • ほやほや→そうそう
  • ちっくりさす→突き刺す(棒状のもの)
  • しよっせ→しようぜ
  • かぜねつ→風邪をひいた時などに口にできる赤い発疹

話す都度、みんなで笑ってやろうという目的のメモを取られたのでは、話したくなくなる。

誰とも話さなければ、自然とクラス内で孤立していく。

しかし、綿谷はにずば抜けた記憶力の持ち主。

彼は新聞配達をしている。

初めての場所で土地勘がないのに200件以上もある配達先が書かれた順路表を初日から全て暗記したり、百人一首も全て暗記して、つまらずに言えてしまう。

孤立している綿谷のことが、千早は気になった。

千早の同級生でクラス一優秀な太一は、そんな千早のことが気になっていた。

そして、千早が綿谷のことを、やたらと気にしていることが面白くなかった。

雨の日の下校途中、太一は、綿谷と千早が話しているところに出会した。

嫉妬心から故意に綿谷を突き飛ばして、ずぶ濡れにしまう。

それを見た、千早は太一を批判した。

気になっている人から批判され、逆上した太一は千早も突き飛ばして、ずぶ濡れにしてしまった。

千早は、綿谷の家で服を乾かすことになった。

話が学校の「かるた大会」の話になると綿谷は積極的に話すようになり、千早に、かるたをしないか?と持ちかけた。

実は、綿谷は福井県では「競技かるた」を行っていて、全国かるた大会で優勝するほどの実力だった。

そして彼の夢は「かるた」の名人になること。

そんな綿谷から、百人一首を、まだ半分程度しか覚えていないような千早が勝てるはずはない。

千早は勝つどころか、綿谷から1枚も取れなかった。

何とか1枚だけも取りたいと強く思った。

そんな時、綿谷の目の前にある札が目に入ってきた。

その札は上の句も覚えていることに気がついた。

  • 上の句:瀬をはやみ岩にせかるる滝川の
  • 下の句:われても末に逢はむとぞ思ふ

この札、偶然にも上の句の最初の1文字が「せ」で始まる「1字決まり」という札だった。

1字決まりというのは、最初の1文字で、下の句が決まってしまう札のことを指す。

もちろん、千早は、1字決まりの札だとは知らなかった。

とにかく、自分が覚えている、その1枚の札を絶対に取ってやると千早は思っていた。

そして「せ」という最初の文字が読まれた瞬間、千早は反応した。

かるたで「感じがよい」といわれる才能があるが、その片鱗が、千早から垣間見えた。

そして、なんと綿谷から1枚を取ってしまった。

1字決まりで1枚の札だけに絞っていたとしても、素人が全国大会優勝レベルの人から札を取るなどということは、簡単にできるものではない。

これをキッカケに千早は徐々に、かるたに興味を持つようになり、綿谷と太一と共に、かるたを行うようになった。

そして千早は「かるたクイーン」という本当の自分の夢を持つことになる。

ちはやふると重なるミライモンスター

漫画を読んだ程度ではあるが、競技かるたについては少しは馴染みがある。

そして、小学生から、かるたを始めて、男女3人組というのが、ミライモンスターと漫画の主人公、千早と重なった。

また、矢島さんの言動、服装などを見ていると千早を意識しているように感じられた。

矢島さんの目標は、競技かるたのクイーン。

クイーンになるには、毎年1月上旬に近江神宮・近江勧学館(滋賀県大津市)にて開催される、競技かるたの最高峰を決めるタイトル戦、クイーン位決定戦に出場して優勝しないといけない。

現在(2023年)の女性のクイーンは京都市の高校教諭、山添百合さん(31)で2021年から3連覇中だ。

準クイーンは、福岡市の会社員三笘 成(26)さん。

そして、2017年、17歳の時にミライ☆モンスターに登場している、先輩モンスター原 あかりさん(23)は、全国女流選手権の3位。

原さんは競技を始めて3年、小学5年生の時に、かるたのトップレベルのA級になっている。

そんな原さんが未だに全国3位だというのだからレベルの高さが垣間見える。

矢島さんがA級を獲得したのは中学1年生。

これも十分に凄いと思うが、原さんは、それよりも早い、小学生で獲得している。

ライバルは3人だけではない。

2022年の第67期クイーン位東日本予選決勝で矢島さんが敗れた大学生の林真尋さん(19)もいる。

矢島さんが乗り越えないといけない壁は多い。そんなライバル達が出場する、第55回全国女流選手権大会(A級)に最年少で出場した。

矢島さんは番組スタッフに抱負を聞かれ「優勝します」とだけ答えた。

この時の矢島さんから相当の自信があるんだということが伺えた。

運良く、矢島さんは、ライバル達とは戦うことなく決勝に進むことができた。

決勝の相手は原さん。

偶然にも、新旧ミライ☆モンスター対決となった。

最初、矢島さんが5枚連取した。

優勝宣言しただけのことはあると思った。

このまま勝ってしまうのか?と思われた。

しかし、世の中、そんなに甘くはない。

次の札を原さんが取ってから流れが変わった。

結局、4枚差で原さんが勝利した。

矢島さんは試合後、幼い子供が泣くように泣き崩れていた。

1年前に林さんに敗れて、相当な努力を重ねてきたのだろう。

そして、これならいけると確信していたのでテレビで「優勝宣言」をした。

しかし、原さんとは年齢で言えば6年の差。

原さんは小3からかるたを始めたので、かるた歴は15年。

これに対し矢島さんは小5から初めているので、かるた歴は7年。

2人には、かるた歴で8年の差があることになる。

共にA級で大会に出場すれば、決勝にまで進む実力を持っている。

そんなに大きな差は既にないのだろう。

矢島さんは8年の差をかなり詰めてきていることになる。

クイーン戦は0.3秒以下で、かるたを取り合うことになる。

そんな世界で、お互いが日々努力を重ねていて、差を縮めようというのはかなり厳しいことだと思う。

矢島さんが1年前より強くなったとしても、原さんも同等または、それ以上に強くなっている。

アキレスと亀の駆けっこのパラドックスで、亀がアキレスと同じくらい速い人に変わったことをイメージすれば、正に永遠に追いつかないことになる。

逆に追いつくには、当然のことながら、先に走った人よりも早く走らなければ追いつかないことになる。

8年の差は、今は原さんが有利だと思うが、歳を重ねるに連れて徐々に原さんが不利になっていくはず。

8年の差を、4枚差にまで詰めてきた矢島さんなので、来年はライバル達に勝てるようになっている可能性は十分にある。

矢島さんが来年、クイーン戦で戦うことができるかどうかというと、原さんが伸び悩んでいる感があるので十分期待できるのではないかと思う。