無駄が多い日本の水際対策
日本への入国では「水際対策」としてPCR検査による陰性証明の提出が求められる。
しかし、この手続きは世界標準からは、かけ離れている。
日本では、陰性証明(検査証明書)の様式については特に指定はないので、任意のフォーマットでも大丈夫だというが、以下の項目が日本語または英語で記載されている必要がある。(2022年6月上旬から簡素化されたもの)
- 氏名
- 生年月日
- 検査法(有効な検査方法を参照)
- 採取検体(有効な検体を参照)
- 検体採取日時(検体採取のタイミングを参照)
- 検査結果
- 医療機関名
- 交付年月日
このため、日本政府は厚労省所定のフォーマットを強く推奨している。
このフォーマットの書式をダウンロードし紙に印刷して医師に必要事項を手書きで記入してもらうことになる。
更に、これを専用のアプリからアップロードする。
海外で医師に手書きの記入を依頼すると、「こんなことをしているのは日本くらい」だと呆れられるとか。
苦労して陰性証明を作成してアプリで事前登録しても、空港では紙の書類だけの人達と同じ長い列に並ぶことになる。(優先レーンがない)
また、2022年6月1日まではワクチン証明と陰性証明があるのにもかかわらず、入国時に再度、コロナ検査があって、結果が出るまでに5時間待たされていた。
こんなことをしている日本のアナログ的な対応が恥ずかしいというのだ。
この内容だけを見ると、PDF(デジタルデータ)を紙にして手書き(アナログ化)して再度、紙を画像化(デジタル化)しているので効率が悪いし何のためにデジタル化したんだ?という憤りを感じることに異論はない。
デジタル化は厚生労働省が楽をするため
厚生労働省の考え方としてデジタル化=用紙を取りに行く必要がなくなるというのが根底にあるのだと思う。
このため、文書をPDFやWORDにして公開することで目的は達成したことになる。
ダウンロードした後、どうするかは厚生労働省が考えることではない。
しかし、厚生労働省に提出するときには、郵送は自分達が大変だからダメ。
EUでは、完全デジタル化されていて、ワクチン接種証明・陰性証明・治療証明等の情報をセットで登録した、COVID証明書を提示することで入国時の隔離や検査は不要になっている。
スマホへの登録も簡単で、スマホを持たない人の場合だと、紙に印刷した証明書でも利用できるという。
日本も、EUの方式に加入することで、加盟している国の入国審査ではスムーズに入国できるようになるが厚生労働同省としては、「現状のシステムで十分に運用ができるとの判断」ということ。
つまり、自分達の運用のことしか考えておらず、ここでも、使用する側のことはお構いなしということになる。
キリギリスのような厚生労働省
厚生労働省を見ていると「アリとキリギリス」のキリギリスのように見えてしまう。
夏の間に、冬の食糧の準備をしておこうというアリと、冬のことは冬になってから考えればいいというキリギリス。
冬になると、キリギリスが食べるものは一つもなくなった・・・
楽をしている怠け者はその内、痛い目を見るという童話。
厚生労働省は、陰性証明書でも楽をして、新型コロナの薬の認可でも自分達の責任回避のためだけに、あれこれと理由をつけては認可を遅らせている。
国民のことなんて関係はなく、全ては自分達を守るため。
厚生労働省が認可していない薬のために、何人の命が奪われたのだろうか?と考えると苛立ちしか感じない。