世界最先端の図書館がオープン
2022年7月16日に、新しい石川県立図書館がオープンした。
茶色のタイル張りパネルとガラス窓が交互に並び、本のページをめくる様子をイメージした外観になっている。
延べ面積は旧石川県立図書館の約2.6倍で、約2万2千平方メートル。
書庫収蔵能力は約2.7倍の約200万冊で、今後50年分を確保している。
閲覧席数も73席から7倍の約500席に大幅に増やしている。
現在は、約100万冊が収蔵されており、約30万冊が公開されている。
書庫の本は「書庫の本をカウンターで取り寄せる」サービスを利用することで閲覧することができるのは、国会図書館と同じだ。
国会図書館と言えば、無い本が無いと言われるほどの蔵書数で、毎年80万冊増えていくそうだ。(現在は約4342万点の蔵書数)
土日・海の日との3連休と重なったこともあり、3日間で1.7万人の来場者があった。
中は、東京ドームをイメージするような円形の空間は本が観客のように見えてしまうので図書館のようには見えない。
しかし、図書館のようでないのは、見た目だけではない。
なんと「中での会話が自由」だという。
館内での各種サービスを利用する際には利用者カードが必要なので図書館に初めて行ったらまずは利用者カードを作成した方が良いかと。
利用者カードが作成できるのは以下の方
館内の図書検索機(キーボードタイプ)またはホームページから仮登録を行い、館内カウンターで本登録。
金沢市以外の場合には仮登録後、住所氏名が確認できるものを送付すると、利用者カードを郵送(送料は図書館負担)してくれるとのこと。
もう一つ、これまでになかったのが、「棚に戻す本のコーナー」
これは、館内で閲覧した本を棚に返す手間を省いてくれる。
広い図書館だと本を棚に戻すだけでも大変な場合もあるし、違う棚や位置に返却してしまう場合もあると思う。
そのようなことがないように、棚に戻す本のコーナーに返せば、元の棚に返す手間がなくなるのは、とても助かる。
新しい石川県立図書館は石川県らしくない、心配りや配慮がされた素晴らしいものになっている感じがした。
「感じがした」と書いたのは、現時点でまだ新しい県立図書館には行ってないからだ。
現在、石川県も新型コロナウイルスの感染者が増えていて、2022年7月27日は過去最多の1日1776人の感染者が確認されている。
このような状態で、混雑が予想される図書館に行くことは避けたいので、落ち着いたタイミングで行きたいと考えている。
旧石川県立図書館
しかし、金沢市本多町にあった日本で4番目に古かったという石川県立図書館の方が個人的には落ち着く雰囲気があった。
館内は、いつ行っても混むこともなく、今の自分にとっては、ゆっくり過ごすことができる自分好みの図書館。
但し、子供の頃は違った。
決して広いとは言えない館内の棚には置かれている本は古いものばかりで子供にとって読みたいと思う本は、ほとんどなかった。
普通に歩く音が館内に鳴り響くような静かな空間も子供には居心地は良くなかった。
場所的に兼六園に近いことから夏休みに兼六園周辺に行った時などに暑さをしのぐために利用していた。
といっても、外よりは涼しいという程度で、中に入ると「涼しい!」といった感じではなかった。
館内には背の高い、扇風機が、いくつか設置されているだけという空調だったと思う。
子供の頃でも古い図書館だと感じたほど老朽化が進んでいたこともあり、本を読みたい時には県立図書館ではなく、少し離れた場所にある金沢市立図書館(玉川図書館)に行っていた。
別人のような石川県立図書館
大人になってからは、場所的に金沢市の中心部で車で行くには不便な場所だったので、ほとんど行く機会がなくなり、車が止めやすい図書館に行くようになった。
子供の頃なら遠いから無理だと思えても車なら簡単に行けてしまう。
そんな存在だった石川県立図書館が時を経て別人のように変わってしまった。
日本で最古に分類されるような図書館が石川県、いや世界的にも最先端の図書館になったことに、どうしても違和感を感じてしまう。
昔は地味で大人しかったのに、華やかな有名人になったという感じだ(笑)