閉店時間
閉店の時間が近づいてくると店内の放送設備から「蛍の光」が流れてくる。
蛍の光♪ 窓の雪♪・・・
改めて、歌詞を書き出してみると・・・なんか変だ。
蛍といえば、夏の虫、それなのに、窓に雪ってことは冬?
ここだけを切り取ると、おかしなことになるが、次の歌詞により話が繋がる。
書よむ月日♪ 重ねつつ♪・・・
そうすると、夜遅くまで、蛍の光や窓からの光で本を読む日々を送ってきたという意味だとわかる。
話を戻すと、「蛍の光」が閉店が近いことを知らせる日本での定番BGMだと思っていた。
蛍の光ではなかった
ところが、閉店時に流れている音楽は「蛍の光」ではなくて「別れのワルツ」という曲だそうだ。
「蛍の光」と「別れのワルツ」は原曲は同じで、スコットランド民謡「オールド・ラング・サイン(Auld Lang Syne)」になる。
では、それぞれ何が違うのか?というと「歌詞」が異なるだけで、曲(メロディ)は同じになる。
そして、曲が使用される「シーン」がそれぞれ異なる。
日本では卒業式=「蛍の光」というイメージが強いので、「別れのワルツ」が流れていても歌はないので「蛍の光」だと思ってしまうことになる。
そう考えると、閉店前に流れるBGMは「別れのワルツ」だと言われるが、日本では「蛍の光」なので「蛍の光」というタイトルで作成したものをBGMにするべきだと思っていた。
閉店間近のBGMが変わる?
ところが、現在は外国人をはじめ、「蛍の光=閉店」というイメージが結び付きづらい利用客がいるとのことで、別の曲を閉店の音楽にするところが出て来ているとか。
しかし、イメージが結び付きづらいというのであれば、曲を変えれば、今まで「蛍の光」=「閉店時間が近い」というイメージを持っていた人も結び付きづらくすることになるのは間違いない。
そう考えると、曲を変えることで、閉店のイメージが結びづきやすくなるのか?というと疑問しか感じられない。
だったら、曲を変えても、これが「閉店時間間近のBGM」だということは何らかの形で知らしめる必要がある。
だったら「別れのワルツ」のままでも同じなのではないだろうか?
むしろ、大半の人は閉店時間予告のBGMだと周知している人なのだから労力も少ないはず。
もしも、本当に、イメージが結び付きづらい人がいるからというのがBGMを変える理由だというのであれば、正気なのだろうか?と思ってしまう。
まだ「別れのワルツ」は、もう古いから新しい定番のBGMを作るんだというのであれば、なるほどなぁ~と思える面もある。
蛍の光でなくてもわかった事例
蛍の光でなくても、閉園だとわかったのが、ディズニーランドだった。
一度だけ、ディズニーランドに閉園までいたことあって、その時に初めて、ディズニーランド閉園のBGMとアナウンスを聞いた。
ディズニーランドの閉園BGMは「星に願いを」で、ディズニーランドらしいセレクトだと思った。
その後に、アナウンスの中で「東京ディズニーランドは閉園時間となりました」というセリフがあり、これを聞いて何かグッとくるものを感じた。
単に閉園ということを知らせるだけではなく、名残惜しいと思わせるBGMとアナウンスが素晴らしいと思った。
このような事例もあるので、場合によっては、日本でも「蛍の光」以外の閉店間近のBGMのセレクトもあり得るということになる。