吉本興業が漫才師との契約を解除
2024年2月22日に、吉本興業が、一人の漫才師とのマネジメント契約を解除したとの内容をホームページに掲載している。
※実名部分は「A」と伏字にしました。
X(旧Twitter)等のSNS において、関係者の名誉を毀損する不適切な投稿行為や配信が認められたことから、当社はマネジメント会社として、その都度面談のうえで注意指導を繰り返し実施してまいりました。
当社は2月21日(水)にも「漫才師A」と面談いたしましたが、その直後に当社からの注意、要請に反する投稿を行うに至ったこ、とから、これ以上のマネジメント契約の維持は困難と判断し、やむなく契約解除通知をするに至りました。
一方的にお名前を出された方々に多大なご迷惑をおかけいたしましたこと、お詫び申し上げます。
マネジメント契約をしている漫才師が、SNSで名誉を棄損するような不適切発言を行っているので注意・指導を繰り返し行ったが言うことを聞かないので、マネジメント契約を解除するという内容
何があったのか?
漫才師「A」のSNSでは日常で起きたこと、それに対する感想を言葉にした、ごく普通の内容が投稿されていた。
それが、2024年1月27日、テレビ番組制作会社の社長からパワハラを受けたとの内容を実名をあげて投稿した。
内容は以下のようなもの
- 芸人にドッグフードと入れ替えた料理を食べさせ、悶絶する様を見て高笑いしたり、「A」にサザエの殻を噛ませて歯が欠けると大笑いしたという。また、これらの行為は全てカメラが回ってない時に行われるといった内容
翌日には、それらの投稿はすべて削除されているが、これは製作会社から吉本興業へ抗議が行われて削除することになったのだろう。
実際、本人が2024年2月20日には以下のような投稿をしている。
- パワハラのツイート消したのも
ほんまはめっちゃ悔しいわ!!!!!!
更に追い打ちをかけたのが2024年2月18日の以下の投稿
- あ、俺をエアガンで撃った人だ
本人にすれば、テレビ番組を見ていて出演者のことで思い出したことがあったので、何気なく投稿したのだろう。
しかし番組内には複数の出演者がいた。
それを見た人達の中には、そこまで言うなら、なぜ名前を出さない?と以下のように不満を感じた人もいた。
- えっ?どっち?
- 言うなら言う 言わないなら言わない
- さらっと穏やかじゃない内容を言ってる
- いつもこういう匂わせ発言してるけど言うなら誰かはっきり誰か言えば良いのに
- 名前言わないあたりまだ無敵にはなってないな これじゃ変な憶測が出てくるだけなんだから名言すりゃいいのに
これを見た漫才師「A」は以下のような投稿を返した。
- 特定せんかったらこんなに叩かれるんか
あえてぼかしたのに
そうよね、他の人に迷惑かかるよね、特定しないと
ごめんなさい
これに対して、好意的な意見もあったが、それでも、以下のような投稿が続いた。
- なら言わない方が良いと思います
- ぼかすと周りに迷惑が・・・
- 変に匂わせると勘ぐる人がいてあまり良くないかなぁって思いました。言うならはっきりと、ぼかすなら言わない方が良いと思います
- 何がしたいの?
漫才師「A」は被害者である自分が批判されることに、どうにも納得できなかったのだろう。
更に、漫才師「A」は以下の投稿を行った。
- 俺は吉本に個人特定できるツイートは名誉毀損、活動停止もあり得ると言われてる だから特定できなかった けど悪は許せない
それでも、批判は止まらない。
- ここで言ってもしょうがないんよ。自分苦しめる事になるから静かにしとき
- 笑えるものが笑えなくなってしまう。せっかく築いてきたお笑いの立場、芸人としての才能をこのやり方をすると笑えなくなってしまう人が多いと気づいてほしい。
- でも一度はおさめた刀です。また抜きますか?
- 数人に特定できちゃったら、名前をぼかしても意味ない。
怒りが頂点に達したのか、漫才師「A」は以下の内容を実名をあげて投稿した
- あの時俺をエアガンで撃った「〇〇〇〇〇と××××××の△△!
俺んとこに謝りに来い!!!!
これにより、名指しされた人は反論動画で以下のように語っている。
- 私は撮影以外でエアガンを見たこともないし、あの芸人さんも会った事ありません。重度の精神疾患の方だという事は把握してます
漫才師「A」は、会ったことがない、重度の精神疾患だと言われて怒りが頂点に達した。
結果、更に経緯やどういう状況だったのかまで説明を全て実名で投稿した。
- 「M」さんに呼ばれて都内のマンションに行ったの。場所は覚えてない。
部屋には〇〇〇〇〇、△△、そして俳優の「C」さん、xxxxxxの「D」くん「E」くんもいた。その3人はめっちゃええ人。突然〇〇〇〇〇が俺をエアガンで何発も撃ちだしそれに△△も続いた。この2人をTVで観る度イライラする。
先月、製作事務所の社長への実名告白があったばかりで、今回、また実名をあげて投稿されたのでは、さすがに吉本興業も黙ってはいられなくなったのだろう。
吉本興業は漫才師「A」を呼び出した。
その時のことを漫才師「A」は以下のように投稿していた。
吉本と話ししてきた
活動停止だって
期限はわからんって
SNSも一切禁止だって 他人のTikTokライブにコメントするのもだめだって
けど今こうやって約束破って投稿してる
ってことはおれが吉本を芸人を辞めるってこと
ツイート消してっていわれた
もう嫌だ
俺は自由に生きる
兼光ごめん、ありがとでした
吉本、芸人辞めます
お疲れ様でした。
内容から察するに、最後の吉本側との話合いで勢いに任せて吉本を退所することを決めたのだろう。
※本人は3回話し合いがあったと投稿している。
今になって告発する人達
ジャニーズの問題をきっかけに、一度、泣き寝入りしたことを、今になって告発する人が増えてきた。
これにより我慢していたことが今なら告発することが許されると思う人が増えたのだろう。
しかし、吉本興業にすれば、現在、所属タレントによる別の性加害問題に関する裁判も抱えており、これ以上、面倒なことは避けたかった。
そのため、漫才師「A」にまず、SNSへの投稿も含めての活動停止を勧めたが受け入れてもらえず、これ以上は無理だと判断したのだろう。
ジャニーズ事務所により、長年、性加害が行われたことが、マスコミの忖度も加わり隠蔽されていたことが問題視されている中で、まだ不都合な事実を力関係で握りつぶそうとする体質は、吉本興業に関しては変わっていないように感じた。
迷走する吉本興業
吉本興業とすれば、所属タレントとの契約を解除したことで、話を終わらせたつもりかもしれないが、それは、今後も同じことが起きるということを暗に示しているとも言える。
今回は、告発した側が炎上してしまったことで本質が火と共に薄れてしまったように思う。
偶々、吉本興業にとって好ましい方向に転んだが、今後も同じようなことは続くことだろう。
その都度、同じように契約を解除していけば、世間もバカではないので本質が見えてくるはず。
そのため「今回の件も」吉本興業の対応は間違っていたことになる。
そうすると、今の吉本興業は、迷走しているようにしか思えない。
現実としっかりと向き合って、本質が何かを見て判断しないと今回のような違和感を感じる対応になってしまう。
それが、できなければ、今後、早い段階で吉本興業もジャニーズ事務所と同じ運命を辿ることになるだろう。