Google検索の面倒なところ
Googleで検索する場合には、検索キーワードを吟味した上で行う必要がある。
たとえば、以下のような内容を調べたい場合
- パスカルは、「人間は考える葦」という言葉で何を伝えたかったのかな?
検索キーワードは以下のような感じになる。
- パスカル 人間は考える葦 何を伝えたかったか?
これで検索すると以下のような内容が最初に表示される。
「人間は、自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない。 しかしそれは考える葦である」として、人間の、自然の中における存在としてのか弱さと、思考する存在としての偉大さを言い表したもの。2023/03/17
「人間は考える葦である」は思想家パスカルの言葉 ... - Domani
小学館
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しかし、Chat-GPTだと質問したい内容をそのまま入力すればいい。
すると、以下のような回答が返ってくる。
パスカルの「人間は考える葦」という言葉は、非常に深い哲学的な意味を持っています。パスカルは、人間の存在の矛盾を示すためにこの言葉を使いました。しかし、人間はその弱さを抱えながらも、考える力を持ち、自己を認識し、宇宙や存在の深遠な問題に立ち向かうことができる存在である、という意味が込められています。
パスカルは、この「考える葦」というメタファー幼い頃、物理的には小さく弱い存在でありながら、考えながら神や宇宙に対して先に存在し、他の動物と異なる高次の存在であることを強調していますこの言葉は、人間の有限性と偉大さを同時に示しており、私たちの存在の両義性を深く考察しています。
Google検索だと、検索キーワードを吟味して、検索した上に、リスト形式で表示された検索結果をいくつも確認して、答えを導き出さないといけない。
しかし、Chat-GPTだと、検索キーワードなんて吟味する必要はなく、知りたい内容を直接入力すると、答えを出してくれる。
このため、最近、何かを検索する時には、まずはGoogle検索ではなく、Chat-GPTを使用するようになった。
しかし、Chat-GPTの問題点は、不正確な情報も多々含んだ状態で回答を返してくるというもの。
例えば、以下のような質問をすると・・・
- 邦画で観客数が一番多いのは?
以下のような回答を返してくる。
現在、邦画で観客数が最も多い映画は『君たちはどう生きるか』です。この映画は、2023年に公開され、約940万人を網羅しました
Googleだと以下のような検索キーワードになる。
- 邦画 観客動員数 一番
すると検索されたリストをいくつか見たりすると、以下の答えに到達する。
- 「鬼滅の刃」無限列車編
手間はかかるが、正確性を求めるなら、まだ、Google検索という感じだった。
そして、今は、「GensPark」というAI検索サービスが無料で使っている。
GensParkというのは、AIエージェントエンジンを基盤とした新しい情報提供サービス。
このサービスは、ユーザーのクエリに基づいてリアルタイムでカスタムページ(Sparkpages)を生成する。
従来の検索エンジンとは異なり、Gensparkは既存のウェブページへのリンクを提示するのではなく、ユーザーのニーズに応じた新しい情報を直接提供してくれる。
実際に、GensParkでChat-GPTに対して質問した内容をそのまま入力すると以下のような答えを返してくれる。
2020年から2024年11月17日までの期間において、日本で観客数が最も多い映画は『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』です。この映画は、公開からわずか数ヶ月で2917万人を動員し、日本歴代観客動員数1位を記録しました。
どうだろうか?
ファクトチェックというボタンが表示され、時間はかかるが事実かどうかを調べてくれる。
そして10分程度で、以下のような最終要約を出してくれる。
最終要約
21の情報源を検討した結果、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が2020年から2024年11月17日までの期間において、日本で最も多くの観客を動員した映画であり、2917万人を動員したという声明は正確であると結論付けられます。複数の信頼できる情報源がこの数字を確認しており、特に日本映画産業統計やWikipediaなどの権威ある情報源がこの情報を支持しています。これにより、声明の正確性が強く裏付けられています。証拠の中には、観客数が若干異なる数字を示すものもありましたが、これらは全体的な結論に大きな影響を与えるものではありませんでした。したがって、声明は正確であると判断されます。
更にはGoogleの検索結果のようにリスト形式でも検索結果を表示してくれる。
GensParkは、Chat-GPTの回答要約機能に加えて検索結果のChat-GPTには不足していた正確性まで実現してくれる。
しかも、Google検索と違って広告も表示されないので致せり尽くせりのサービスだ。
しかし、弱点がないわけでもない。
例えば、僕の年齢を当ててみて?という質問をGensParkにした場合、「年齢を当ててみて」という言葉について検索するので、期待している答えとは違ってしまう。
しかし、Chat-GPTは、これまでの質問に使われたキーワードなどから分析して的確に年齢を絞ってきた。
やはり、完ぺきな仕組みというのはないもので、それぞれ得意・不得意があるということになるが、わからないことを調べるという点での完成度の高さは、現時点でGensParkだと思う。
最初の質問をGensParkにしてみる
ちなみに、最初に例として挙げた「パスカルは、「人間は考える葦」という言葉で何を伝えたかったのかな?」をGensParkに質問をしてみると、以下のような結果を返してくれる。
フランスの哲学者ブレーズ・パスカルが述べた「人間は考える葦である」という言葉は、彼の著作『パンセ』に記されています。この表現は、人間の存在の脆弱さとその思考能力の偉大さを対比することで、人間の本質を深く考察しています。
まず、「葦」という植物は自然界で非常に弱い存在を象徴しています。パスカルは、人間が自然の中で最も脆弱な存在であることを認識しつつ、その一方で人間には思考する能力があることを強調しています。つまり、物理的には弱い存在であっても、思考する力によって人間は偉大な存在になり得るという対比が示されています12。
具体的には、パスカルは「人間は、自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない。しかしそれは考える葦である」と述べています。この言葉からは、思考することが人間の本質であり、その思考によって人間は自らの存在意義や価値を見出すことができるというメッセージが読み取れます34。
さらに、パスカルはこの考えを通じて、人間の尊厳についても言及しています。彼によれば、人間は自分自身の死を理解し、それに対して思索する能力を持つため、宇宙全体と比較してもその尊厳は高いとされています。これは、単なる生物としての存在を超えた、人間特有の精神的な価値を示唆しています56。
このように、「人間は考える葦である」という言葉は、人間の脆さと同時にその思考能力による偉大さを表現しており、パスカルが人間存在について深く考察した結果として位置づけられています。彼の思想は、現代においても自己認識や倫理的な判断において重要な示唆を与えていると言えるでしょう。
こんな便利なサービスが無料で使えるというのだから、これでは益々、人間の特権ともいえる「考える」ということをしなくなっていくように思う(笑)