5.2Kgを背負って通学
テレビを見ていると、今の小学5年生のランドセルの重さが5.2Kgもあるとか。
5.2Kgといえば、0.5リットルのペットボトル10本と同等の重さになる。
10歳とか11歳の子供に、0.5リットルのペットボトルを10本持たせて学校に通えというのは、虐待のように見えてしまう。
大人の中には、これが筋トレになるとか言ってる人もいるようで言ってる本人は5Kgのランドセルを担いで30分の距離を歩いて学校と家の往復ができるのだろうか?
しかも、これが炎天下の中だったらどうだろうか?
大人の自分でも5Kgの荷物を担いで歩くのは嫌になる。
そもそも、ランドセル自体が重い。
一般的なランドセルの重さは、1.1Kg~1.3Kg
これは、ランドセルだけの重さなので、教科書やその他のものは、ランドセルの重さを差し引くと、約4Kgあることになる。
なぜランドセルを使わないといけないのか?
これは両手をフリーにしておいて転んだ時などに手が使えるようにしておく目的のようだ。
雨の日は傘も持たないといけないので、手提げ袋に傘では両手が塞がってしまう。
しかし、重い物を背負わされてフラフラしながら歩いている方が、危険なような気がするのは自分だけだろうか?
小学生からの声
実際、小学生からは以下のような声が上がっているらしい。
- 20Kgの灯油缶を背負って、毎日30分歩いて、両手が空いているから安全ですって先生やおとなが笑って自慢したらゆるします。きっと地獄です。
最初に、訂正しておきたいが、20Kgの灯油缶ではなく、18Kgだと思う。
そりゃそうだ、大人なら、18Kgの灯油缶なんて背負って30分も歩けるか!
そんなことしたら腰痛になると文句を言う人が続出する。
今は、小学生でも腰痛になるというのだから、ランドセルと重い荷物が腰痛の原因になっている場合もあるのかもしれない。
ランドセルに何を入れているか?というと教科書、ノート、筆記用具は最低限、入っているだろう。
更には、コロナ禍で水筒を持たせる小学校もあるらしい。
自分の時は、体育の時には、体操着を入れた体育袋を持って行った。
ランドセルじゃないとダメなのか?
小学5年生になったころは、ほぼ全員がランドセルを使うのをやめて、ナップサックや肩掛けカバンに変わっていた。
これは、学校が指定したわけではなく、ランドセルが「重い」からというそれだけの理由だ。
ナップサックなら軽いし、両手もフリーになるので、何の問題もないはず。
ナップサックに変えてからは、荷物が重いと感じたことはなかった。
それだけ、ランドセル自体が重いという事だと思う。
教科書のページ数が増えている
しかし、今は中身の教科書のページ数が増えているとか。
一般社団法人教科書協会によれば、全教科、1〜6年生までの各社平均で教科書のページ数は、2005年度が4857ページだったのに対し、20年度は8520ページと15年間で1.7倍になったという。
更に約半分の学校で、教科書を学校に置いておく、置き勉が禁止されている。
自分は教科書類は全て持ち帰っていたが、学校に置いていく子も少なくはなく、教科書を忘れた時には隣のクラスで学校に置いている子に借りに行ってたりした。
今の教科書は?
今、教科書はどんな風になっているのだろう?
金沢市の小学5年生の教科書類は以下の通り
- 算数:157ページ
- 国語:196ページ
- 国語(書写):47ページ
- 理科:180ページ
- 社会:128ページ
- 地図帳:120ページ(大型本)
- 英語:96ページ
- 生活科:129ページ(大型本)
- 音楽:87ページ
- 図工:65ページ
- 家庭科:137ページ
- 体育(保健):81ページ
- 道徳:184ページ
正直、ページ数よりも教科書の多さに驚いた。
自分の頃との決定的な違いは英語と生活科の教科書だけが増えているように感じる。
合計しても、1607ページなので、上記の約8500ページには程遠い。
小学校5年生の時間割より(教科書類が必要なもの)
- 月曜日:国語・算数・理科・社会:781ページ
- 火曜日:算数・社会・音楽・書写・保険:500ページ
- 水曜日:国語・算数・音楽・家庭科・英語:673ページ
- 木曜日:国語・算数・理科・社会・道徳:845ページ
- 金曜日:国語・算数・理科・英語:629ページ
教科書の重さは?
教科書は9割型がB5版なので、紙1枚を仮に4g(薄手の場合)とした場合、1日あたりの教科書の重さは1000g~1692gになる。
教科書だけでランドセルと、ほぼ同じ重さになるので、ランドセル2個を背負っているようなものなので、これだけでもキツイだろうなと思ってしまう。
小学校によるランドセル虐待
教科書以外にもノートや筆記用具も加わる。
これでは、夏の暑い日だと、重いから学校に行きたくないと言いたくなる。
あれ?確か、国主導でICT教育が推進されタブレットの支給が急速に伸びたのではないのか?
デジタル庁は教科書さえデジタル化できないのだろうか?
そもそも、1Kgを超えるようなランドセル、しかも6万円以上もするような価格なら、教科書をやめて、数万円のタブレットを買って、閲覧できるようにしてくれれば、重い教科書を持つ必要もない。
どうしても紙でないと都合が悪いというのであれば、それこそ支給されたタブレットで教科書が閲覧できれば、問題は解決するのではないだろうか?
いずれにしても、ランドセルが重くなりすぎているのだから、教科書類は学校に置いておけるようにするべきだと思う。
文部科学省は、いわゆる「置き便」を認めているということなので、小学校が判断を変えてくれれば、小学校によるランドセル虐待はなくなる。