不安を煽る
最近の気象庁の予報は不安を煽るような内容が増えてきた。
最近だと10年に一度の大寒波、未曾有の被害が予想される台風、観測史上初めての線状降水帯、南海トラフ地震の前兆、命の危険に関わる大雨、災害級の猛暑、これまでに経験したことのない大雨、警戒レベル5の大雨特別警報とまるで米国映画の予告編のようだ。
みたいな感じに思えてしまう。
南海トラフ地震の前兆?
今年だと、南海トラフ地震の前兆は、煽っただけという感じがする。
2024年1月1日 16時10分に起きた衝撃的だった能登半島地震。
その後も、大雨による被害が起きている。
今後、日本は一体、どうなるのだろうか?という不安を誰もが感じた年だった。
そんな状態の中、台風や線状降水帯が発生する都度、毎回のように煽れば、正直、生きている心地がしないほど、不安な気持ちにさせられる。
その上、実際には騒ぐほどのものではなかったりすると、またか?とオオカミ少年の寓話のようになってしまう。
そうすると、煽れば煽るほど、説得力が薄れてしまう。
そんな状態で、本当に発生してしまうのに、信じない人が出てきたのでは意味がなくなってしまう。
自然災害の規模は年々、大きくなっている。
実際、自然災害の規模が以前と比較すると大きなものが多くなっているので、煽りと受け取られるような表現を多用することになるのだろうが、人間というのは感情に訴えるような内容であっても何度も繰り返されると、仮に予報が当たっていたとしても、またか?という感じになるので、不安を煽るような内容は毎回のように使うものではないと思う。
自然災害と情報の伝え方
自然災害に関する情報は、その重要性から適切な伝え方が求められる。
確かに、最近の自然災害の規模や頻度が以前に比べて増加していることは事実であり、危険を過小評価すること。
しかし、情報の伝達より感情に耐えるもので、強調し過ぎたりすると、それが考えられることで「警告疲れ」をするには危険性がある。
例えば「未曾有」「命の危険」「観測史上初」などの強い言葉を毎回のように使うと、その重みが失われ、本当に危険な場面で人々が必要な行動を取らない可能性が出る人々が「どうせ大きいことは決めよう」と思い込めるようになれば、避難指示や警報の効果が薄れ、命を守るための重要な行動が恐れられる。
また、情報を受け取る側の視点も重要だ。
バランスを取る
では、どのように情報を伝えるべきなのか?重要なのは、正確性と冷静さを見極めながら、行動を変えるための明確な指針を示すことだろう。
また、予報が逸れたり、警報が過大だった場合、今は、その理由を丁寧に説明するということがない。
信頼を得るためには、異なる結果となった場合には、理由を説明する勇気も必要だと思う。
災害はいつどこで起きても気づかない以上、情報提供の在り方は命に直結する。
情報を判断し、正しい行動をとるための準備を進めるべきだろう。
信頼できる情報と、適切な備えがあれば、どれだけ災害が多い時代であっても、少しでも安心して日常を過ごすことができるのではないだろうか?