パワーストーン
以前、「パワーストーン」というものが流行していた。
いや、今は定着しているのかもしれないが、自分は興味がないので、よく知らない。
自分にとってパワーストーンというのは、バレンタインデーのような感じで、販促目的の人たちによって作り上げられたものだと思っている。
何故なら、パワーストーンの素晴らしさを語る人は大体、パワーストーンの販売も、行っているという単純明快な理由。
「パワーストーン」とはどういうものなのだろう?と検索をかけると、ほぼ「専門店」だとか「販売」という言葉と一緒にヒットする。
販売目的以外で「パワーストーン」について書かれているサイトはなかなか見つからなかった。
「Wikipedia」の「パワーストーン」に関するページでさえ、検索サイトの2ページ目に表示されるのだから、それだけ販売目的のページにリンク等が貼られていて、アクセスも多いということなのだろう。
検索したいワードを一つだけ入力して検索した結果、販売目的のサイトばかりが表示されるものは珍しいのではないだろうか?
これでパワーストーンに関する、不信感は更に強まった。
パワーストーンは和製英語?
なかなか、販売目的のサイト以外が表示されないので、Wikipediaを読んでみた。
パワーストーンとは、宝石(貴石・半貴石)の中でもある種の特殊な力が宿っていると考えられている石のこと。その石を身に付けるなどしていると良い結果がもたらされると愛好家などから信じられている。
科学的合理主義の立場からは、そのような力が存在することは証明されていないため、疑似科学かオカルトのようなもの、または個人的な意思で信仰するお守りと同じレベルとして考えられている。
英語圏では、鉱物結晶を意味する"Crystal"や、宝石を意味する"Gemstone"という表現が用いられるが、日本ではこれらに属する一部の石などが「パワーストーン」と呼ばれる。
さすが、Wikipediaだ。
客観的に「パワーストーン」について書かれてある。
そして「パワーストーン」という言葉は和製英語だったことを始めて知った。
改めて、自分の認識は間違っていないと確信できた気がする。
本当に石に力があるというなら、それは神様のような存在なのだから、神様を販売しているようなものだ。
そんなことが許されるのだろうか?
そんなことを言うなら、神社はどうなんだ?と言われるかもしれないが、今回は神様を商売にすることの是非について書きたい訳ではないので割愛したい。
石に力はあるのか?
「パワーストーン」に否定的な立場ではあるが、それは販促目的の場合であって、「石の力」が存在するのか?しないのか?という話になると別になる。
実際、自分も石を持っている。
それは、パワーストーンを所有する目的というよりは、遠く離れた思い入れのある場所を近くに感じられるようにするという目的のもの。
その場所には砂利が敷き詰められたところがあり、そこから小石を一つだけ持ち帰ってきた。
天然石とか鉱石だとか結晶石といった類のものではなく、どこにでもある普通の小石。
パワーストーンとして販売されそうなものではない。
しかし、その1個の小石を手に取る都度「あの場所」のことを身近に感じることができる。
自分以外の人にとって、その石には何の力もないが、自分にとっては、「あの場所」を身近に感じさせてくれる力を備えているものになる。
あの場所にあったのが、偶々、石だっただけで、それが植物の葉であったり、どんぐりだったりするかもしれない。
石に、間違いなく力はあると思うし、石だけではなく、葉やどんぐりにだって力はある。
そんなことを、今も手元にある石を見て思った。