正露丸と言えば?
ラッパのマーク。
ラッパのマークと言えば、大幸薬品。
クレベリンが・・・
その大幸薬品は、クレベリンが空間除菌効果があるということでコロナ禍ということで売れていた。
しかし2022年1月20日、クレベリン置き型以外の4商品(スティック ペンタイプ、スティック フックタイプ、スプレー、ミニスプレー)については、空間除菌効果に関する表示については合理的根拠に欠けていると消費者庁から指導を受けてパッケージの表示を誤解がない表記に変更することになった。
据え置きタイプについても同様の指摘を受けていたが大幸薬品は不服として消費者庁の措置命令に対する仮の差止めの申立てを行なって勝訴したと発表していた。
しかし、大幸薬品は2022年5月3日、「クレベリン」6商品全ての広告表示について、消費者庁から指摘を受けていた景品表示法違反(優良誤認)を認めた。
景品表示法第7条第2項の規定に基づく消費者庁からの求めに従い、資料を提出いたしましたが、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであるとは認められず、本件6商品の取引に関し行った表示は、本件6商品の内容について、一般消費者に対し実際のものよりも著しく優良であると示すものであり、景品表示法に違反するものでした。
上記の文章を読んでいて「著しく優良」?何だそれ?って思わず声が出てしまった。
意図的に行っていたにも関わらず仮の差し止めを行なっていたのだろうか?
見せかけの会社
だとすれば、「著しく優良」に見せかけていたのに、消費者庁からの求めに対して不服を申し立てたことになる。
あっさりと認めたのでは信用を失うとでも思ったのだろうか?
それとも、そんなことは、どうでもよくて返金を求められないように、自分達はしっかり評価していたと見せかけようとしたのだろうか?
更には今回の件に関する問い合わせ先がホームページに公開されていたがフリーダイヤルの番号ではなく、市外局番06から始まる問い合わせた側に料金が請求される番号だった。
この対応からも返金するつもりは全くないものと思われる。
大幸薬品は指摘された時点で認めなかったことも含めて、自分達のことしか考えていない会社のように感じてしまう。
商品に見せかけの表示をしていただけではなく、見つかったら見せかけの不服を申し立て、それでもダメだったから仕方なく認めたって感じだ。
少なくとも自分は、今回の大幸薬品の対応に謝罪の気持ちも、誠意も感じられないので、この会社は信用できないと思った。
正露丸も信用できなくなった
そんな会社が販売している「正露丸」も信用できなくなった。
正露丸の名前の意味は?そして、どんな成分が含まれているのだろうか?
正露丸は、征露丸だった
「正露丸」の名前の由来は、大幸薬品のホームページで確認すると以下のように書かれていた。
Q:正露丸の名前の由来は?
A:正露丸は、日露戦争前に「クレオソート丸」として創薬され、ロシアを征伐するための薬という意味で「征露丸」と命名されました。その後、「正露丸」となり現在に至っています。
日露戦争が、1904年(明治37年)2月から1905年(明治38年)9月まで続いた戦争なので、約118年前・・・
正露丸は約118年前からあった薬になる。
正露丸と言えば、下痢に効く薬、それがロシアを征伐するための薬というのはどういうことだろうか?
正露丸の成分であるクレオソートは元々は化膿傷の治療に用いられ、後に防腐剤として食肉用等で使用、その後、殺菌作用を期待して胃腸疾患(とくに下痢)に内服されるようになった。
クレオソートは医薬品と防腐剤の2種類があり、医薬品に使われるのは、「木(もく)クレオソート」、防腐剤に使用されるのは「石炭クレオソート」になる。
木クレオソートは、ブナやマツなどの原木を乾留して得られる木(もく)タールを精製した微黄色透明な液体で、石炭クレオソートは石炭を乾留する際に副生成物として得られるコールタールを蒸留した黒褐色の液体になる。
一部の石炭クレオソートには、発がん性のある「ベンゾピレン」が含まれているということから正露丸は発がん性があると言われたりするのは、正露丸の主成分がクレオソートということで、発がん性がある石炭クレオソートが使われていると勘違いしたことによる。
正露丸には「木クレオソート」が使用されているので「ベンゾピレン」は含まれていない
そんなことから、現在は、成分表には、クレオソートではなく、木クレオソートと記載されるようになった。
【出典】正露丸・セイロガン糖衣Aの主成分木クレオソートの誤解1|正露丸・セイロガン糖衣A ブランドサイト|大幸薬品株式会社
殺菌作用があるということから1880年頃から軍薬として活用されていたのだろう。
そして、日露戦争時に日本軍で「征露丸」として製造、陸海軍に配布されている。
ロシアを征伐してくれる軍人さんが使用する薬ってことからロシアを征伐するための薬だということか。
その後、国際関係上、ロシアを征するという意味の名称はよくないということで、「征」を「正」に改めている。
正露丸は色々な会社が販売している?
このため、大幸薬品は、2005年に和泉薬品、2011年にはキョクトウ株式会社を提訴している。
和泉薬品に対しては、パッケージが類似している点と「正露丸」商標の使用が商標権侵害だという内容、キョクトウ株式会社についてはセイロガン糖衣Aのパッケージが類似している
上の写真を比べるとラッパのマークの部分以外は凄く似ている。
ここまで、パッケージを似せる必要がどこにあるのだろうか?
箱の色、文字の色、マークの位置。
意図的に似せたものにしているようにしか感じられない。
似たパッケージにしておけば、大幸薬品のものと間違えて買ってくれるからってことなのだろう。
正露丸を作っている会社って・・・
クレベリンの対応で大幸薬品にはガッカリしたが、そんな会社の商品に似せたパッケージにして販売している会社には怒りを感じる。
正露丸を販売している会社というのは、こんなところばかりなのだろうか?
しかし、訴訟は、いずれも大幸薬品の敗訴で終わっている。
クレベリンの対応で、大幸薬品のことなんてどうでも良くなった。