マスクは現在、24時間フル稼働で生産していて、中国からの輸入も増えているというのになぜ、店頭には並ばないのでしょうか?
東北医科薬科大学病院が発行している感染予防ハンドブックでも以下の3つの対策が記載されていて、対策の1番目にマスクに関する内容が書かれています。
対策1 咳エチケットを守りましょう︕
- マスクは、咳やくしゃみによる⾶沫やそこに含まれるウイルスなどの
病原体が⾶び散ることを防ぎます.
対策2 ⼿洗いをしましょう︕
- 外出時は、多くの⼈が触れた場所を⾃分も触れている可能性があるため、外出から戻った後は、流⽔と⽯けんで⼿を洗うか、アルコールで⼿指を消毒しましょう.
対策3 環境消毒・換気
- 咳やくしゃみなどの症状がある⼈が、⼿で⿐や⼝をおさえると、⼿にウイルスがつきます.その⼿で⼿すり、テーブル、ドアノブなどに触れることで、ウイルスが環境表⾯につきます.そして、他の⼈がその場所を知らずに触り、⾃分の⼝、⿐、⽬を触れることで感染することがあります.1⽇1〜2回、ドアノブ、テーブル、てすり、スイッチなど、⼿のよく触れるところを、薄
めた漂⽩剤(0.05%次亜塩素酸ナトリウム⽔溶液)または、アルコールを含ん
だティッシュで拭きましょう.
【出典】
対策2も3も何とか可能だと思いますし、これらのことは周知できているはずです。
しかし、対策1の咳エチケットについてはマスクがないとできません。
マスクの代替品の作り方なども紹介はされていますが、やはり代替品だということで不安はあるかと思います。
高まる不安とストレス
更に治療薬もまだないということで、不安は高まり、テレビもインターネットもコロナの話題ばかりで、更には政府や地方自治体から不要不急の外出は避けましょうといった自粛を求められ、更に不安は高まります。
自粛、自粛でストレスを解消するための演劇・演芸・音楽・スポーツのイベントにも参加できないということでストレスも溜まる一方です。
新型コロナウイルスに関する内容が繰り返し報道されるので、暗示をかけられてコロナウイルスに感染したかのような気分になってきます。
これが短期であれば、我慢できるのでしょうが1ヵ月も続くと、我慢できない人が出てきても不思議ではありません。
日本は、この時期に外出する人が多いと海外からは批判されているという報道もあります。なぜ、日本人は外出してしまうのでしょうか?
おそらく、テレビやインターネットでは新型コロナが集団感染している危険だと報道されるのですが、身の回りには、新型コロナウイルスに感染したという人はいないよって人が圧倒的に多いのではないでしょうか?
マスクをしたいけど手に入らないし、でも身の回りに感染者はいない。実は政府やマスコミが騒ぐほど広まってはいないのではないか?その状態が1ヵ月も続けば疑問は確信に変わり自分は大丈夫だと考えます。そして今は、どこも空いているのでチャンスだと考えて出かけてしまう人が増えてしまったのだと思います。
治療薬が早く完成してくれると良いのですが、まだ臨床試験中だといいます。
そうなると、外に出た時に不安を和らげてくれるのはマスクですが、それも手に入りません。しかし、今はまだ危機的状況ではないのです。
今日も、東京都では68人の感染者が出ています。これは昨日、今日感染した方ではなく1週間程度前に感染している方の数になります。
つまり、今の時点では更に増えている可能性が高いのです。
これは、私たちが自粛してきたつもりだったことが、実は効果が十分ではなかったことを意味しているのです。
このまま感染者が増えていけば、今、以上に苦しい思いをしないといけなくなります。
日本の医療従事者と医療を守るため、新型コロナウイルス感染症を食い止める行動をとりましょう!
このまま首都圏で感染者が増えていけば、人工呼吸器などの機器が全て埋まってしまい、救えるはずの命まで救えなくなるということで切実な声があがっています。
今、首都圏では感染者が毎日増え続けており、人工呼吸器などが症状の重い患者さんで埋まってしまう可能性が高まっています。そうなると、本来、日本の医療水準であれば救えたはずの命が救えなくなります。その上、医療従事者を身体的にも精神的にも、極度に疲弊させることになります。
- キャンペーン · 新型コロナウイルスと闘う日本の医療従事者と医療を守ろう · Change.org
そして私たちにできることは以下の5つだということです。
- 毎日の生活の中で、3つの条件が重なる場(密閉空間+密集場所+密接場面)に近づくことを徹底的に避けること
- 一度に多数の感染者を生むかもしれない行動(屋内で50名以上が集まるイベントへの参加、家族以外の多人数での会食など)を徹底的に避けること
- 風邪症状(咳や咽頭痛など)がある場合には、外出を控え、まずは自宅で療養すること
- 海外から帰国・入国した方は、その日から2週間は人との接触をできるだけ避け、健康観察を怠らないこと。体調に異変があったら、近隣の帰国者・接触者相談センターに相談すること
- 大規模イベントに参加した人は、その後2週間は人との接触をできるだけ避け、健康観察を怠らないこと。体調に異変があったら、近隣の帰国者・接触者相談センターに相談すること
救える命が救えないというのは医療に従事する方にとっては、凄く辛く、悔しいことだと思います。私たちにできることは、しっかりと行うということが大切です。
マスクの生産状況は?
マスクは現在、どうなっているのでしょうか?
あの家電メーカーのシャープがマスクを作ると発表して1ヵ月です。
2020年2月末、シャープは新型コロナウイルスの影響で品薄が続くマスクの生産に乗り出すことを明らかにした。
そんなシャープから2020年3月24日に生産開始の発表がありました。
まずは政府への納入を優先するそうです。
つまり、医療関係等への供給がまだ追いついていないということなのでしょう。
そしてマスクの売上状況は、以下で確認できます。
2020年1月末頃から急激にマスクの売上が伸びました。(平年の約9倍)
中国政府が2020年1月22日に初めて正式会見を開き、ヒト-ヒト感染の可能性について言及した直後からマスクの売上が伸びていった感じです。
それが、2020年1月30日をピークに減少しています。
つまり、在庫がなくなり供給が追い付かなくなったということです。
そして、2020年2月10日頃にはマスクは平年通りの売上に落ち着いています。
この頃には既にマスクは店頭から消え始めていました。
【出典】インテージ調べ
その後、中国は自国で使用するマスクの生産を優先するようになり日本への輸出は減り、危機感を感じた政府がシャープへマスク生産の要請を行い、シャープが2020年2月28日にマスク生産を3月中頃から開始する予定ということで発表しています。
実際に生産が始まったのが2020年3月24日なので10日間程度の遅れが生じたということです。
中国でのマスク不足は既に解消している
中国では、自動車工場でマスク生産を始めたという報道もあります。
その結果、2020年3月13日現在で、中国ではマスクが手に入らないという状態ではなくなったようです。
【出典】人民網日本語版
日本のマスクはどこに行った?
では、今、日本で生産されているマスクなどは、どこにいったのでしょうか?
経済産業省の特設サイトによると、以下のように記載されています。
【出典】経済産業省(マスクや消毒液やトイレットペーパーの状況)
医療機関や高齢者の介護施設に優先的に届くようにしているということですね。
マスクは世界的に不足しているということなので、中国国内でのマスク不足は解消されたようですが、世界的な不足となると平年並みの生産量では追いつかないことになります。そうすると中国で通常通りにマスクが生産され日本に届くようになったとしても医療機関や高齢者の介護施設の分だけその他の国民に行き渡ることは難しいのではないでしょうか?
そうすると日本国内でシャープのように異業種の会社でクリーンルームがあるような会社でマスクを生産する必要があるはずです。
現状では、まだ医療機関・介護施設の分が十分に供給されていないようなので、こちらが安定供給されないと店頭には並ばない感じです。
大手通販サイトのマスクの在庫状況が確認できるサイトが話題になっているようです。
マスク詐欺に注意してください
しかし、Amazonでマスクを購入したのに、注文後、タオルにすり替わっていたという詐欺行為も行われているようなので注意が必要です。
これは通販だけではなく、一般店舗でも抱き合わせ販売ということも行われていますので一般店舗だから大丈夫だという考えは捨てる必要がありそうです。
新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうする商品等の表示に関する改善要請等及び一般消費者等への注意喚起について
【出典】消費者庁
以下は、参考までに紹介しておきます。
東北医科薬科大学病院の市民向け感染予防ハンドブック
東北医科薬科大学病院では、市民向け感染予防ハンドブックを公開しており、誰でもダウンロードできるようになっています。
そして、2020年3月27日に最新版が公開されています。
また、感染予防ハンドブックをダウンロードできない人とのために、Youtubede動画で閲覧できるようにもなっています。
新型コロナウイルス感染症 ~市民向け感染予防ハンドブック[第1.1版]」をYouTubeで公開いたしました。
ご自身の端末にPDFデータをダウンロードできない方は、ぜひ動画をご覧ください。