出遅れた泉代表
立憲民主党も代表選ということで、2024年9月7日が告示となっている。
9月3日の段階で、泉代表は出馬できるかどうかが微妙な状態で、20人の推薦人を集めるのに苦労しているようだ。
あと推薦人が数名不足しているということだった。
既に、枝野前代表、野田元総理は推薦人の確保はできているようで現在は、指示固めの段階だということなので、泉代表は出遅れていることになる。
出馬すら危ぶまれている泉代表だが、9月5日夜になって推薦人について「めどがついた。立民が政権交代可能だという姿を訴えていきたい」と国会内で記者団に語った。
泉代表は推薦人の確保が難しいという時点で、これまでの代表としての実績が認められていないということなので、自分は次の代表として期待されていないと理解するべきだと思う。
立憲民主党が自民党から政権を勝ち取るためには誰が代表になるべきなのか?というと、それは泉代表でないことだけは誰が見ても明らかだと思う。
批判だけで、前向きな政策などを何一つ出すことをしなかった枝野前代表も酷かったが、今は、泉代表よりはましだったということで20名以上の推薦人がいるということなのだろう。
そうすると、泉代表は、酷かった枝野前代表よりも、党内では支持されていないことになるが、そういう空気が読めないのだろうか?、それとも、読めてはいるが単に諦めが悪いだけのか?どちらにしても、そんな判断しかできない人では「政権交代」というチャンスを逃すことは確実だ。
自民党の総裁選
与党である自民党は2024年9月6日の時点では、12名が立候補するのではないか?と見られている。
告示前ではあるが、既に石破茂・小泉進次郎・高市早苗の三つ巴の闘いの図式が出来上がっている感がある。
石破・小泉・高市を支持する党員が多いのはなぜか?
共通するのは、自民党の「政治と金の問題」を払拭してくれるのではないか?という期待感だと思う。
しかし石破氏は党員受けはいいが、自民党議員内では、すこぶる評判が悪い。
自分自身で評判が悪いことも、その理由も自分自身で十分理解できているようだ。
評判が悪い、一番の理由は自民党の中にいながら、自民党を批判していること。
このため、「お前、自民党の中にいながらなんだ、後ろから弾を撃つのかよ」というようなことを、もう何千回、何万回言われたことかと自分自身で話していた。
今の総裁選の仕組みでは石破氏は勝てない
自民党の総裁選の仕組みは、下図の通り
【出典】https://storage2.jimin.jp/sousai24/pdf/election-method.pdf
党員投票の結果を国会議員票(367票)と同じにドント方式で振り分ける。
これと国会議員票で投票数を集計し、1位の候補者の得票数が過半数を越えれば、総裁に決定となるが、過半数を越えない場合は、1位と2位の候補者での決戦投票となり、得票数の多い方が総裁になる。
この際に、党員投票は、47都道府県で各1票となるので47票に減ることになる。
国会議員票はそのままなので、国会議員の意思がより強く伝わる仕組みになっている。
仮に、1回目の投票で石破氏が過半数を獲得できれば石破氏で決まる。
しかし9月5日時点では党員支持は28%ということで、国会議員票で75%は獲得しないと過半数には到達しないので、国会議員からの評判が悪い石破氏にとっては相当難しい。
そうなると、1回目の投票結果では決まらず、上位2名による決選投票になるのは間違いない。
2回目の投票では党員票は47票で、国会議員票は367票なので国会議員受けの強い広報車が有利になる。
そうすると自民党議員内で評判が悪い石破氏は圧倒的に不利になるので、石破氏が選ばれる可能性はまずない。
それは、以前に石破氏が安倍氏と総裁の座を争った時のことからも明白。
あの時も、石破氏は1回目の投票では安部氏を上回って1位だったが過半数は獲得できなかったので決戦投票になった。
しかし、結果は、安部氏の圧勝に終わった。
あの時と今回の違いは、自民党内での派閥が麻生派しか残っていないということ。
これが石破氏にし対して追い風になってくれるか?ということ。
派閥の縛りがなくなり自由に投票できたとして、石破氏を支持する国会議員がどれくらいいるのか?
石破氏は今回も推薦者を確保するのに苦労したようなので、この時点で勝ち目はないということになる。
つまり、石破氏も立憲の泉代表と同じで空気が読めていないともいえるが、石破氏は派閥の壁が無くなったことで、まだ可能性は残っている。
石破氏は今回が最後だと言ってることからも客観的に現状を分析できているはずなので立憲の泉代表とは違うと言える。
それでも人というのは嫌いなものを簡単に割り切って好きになるなんてことはできるものではない。
それでも、自民党の悪いイメージを払拭できるのは現状だと石破氏しかいないと自分は思っている。
公私を切り分けでる議員がどれだけいるか?
公私を切り分けて判断できる議員が自民党にどれだけいるか?で自民党の今後が判断できる。
つまり、石破氏が総裁になれば自民党は変われるかもしれないが、そうでなければ何も変わっていないということになるので、自民党に未来はないと言える。
しかし、自分は今の自民党に石破氏を総裁にしようと思える議員は多くはないと思っている。
もし、多ければ推薦人を集めるのに苦労などしなかったはずだ。
このため、小泉氏または高市氏のどちらかが選ばれるように思う。
自民党は、もし小泉氏・高市氏を総裁として選んだ場合、視野の狭い、小泉氏は頓珍漢なことをするのは間違いないし、承認欲求が高く、短気な高市氏は感情的になってインパクトのある過激な選択をすることは間違いない。
どちらが選ばれても自民党、いや日本がガタガタにされるのは、間違いない。