越前焼
NHKの「イッピン」という番組で、福井県の越前焼が紹介されていた。
越前焼に新しい風をということで作られたのが、飲み口の厚さが1㎜に満たない、薄作りの盃(さかずき)になる。
福井県出身の利き酒の方が、限界まで薄くした盃を作ってくれないか?と越前焼工業協同組合の大瀧和憲氏に依頼したのがきっかけで、職人として技術の非常に高い光窯の司辻健司さんに依頼した。
極薄の盃を作るためには、粘り気のある土が何よりも大切。
土の中に余分な水があると、粘りが出ない。
このため、土を練る時には、力を込めて水分を抜いていく。
次に、練った土を轆轤(ろくろ)をひいて伸ばしていく。
この時に通常は手を水に濡らして伸ばしていくが、極薄にしようとすると、この水で土が脆くなってしまう。
このため、同じ土を泥にして指につけるようにした。
それでも、ちょっと油断すると失敗する。
越前焼の伝統には薄作りの器はなかった。
このため聞く人が誰もいなかったので、何回も轆轤をひいて、手探りで作れるようになっていった。
その間、1年間だという。
これで終わりではなかった
出来上がったものを利き酒師の方に見てもらったら、もっと軽くして欲しいと言われた。
最初の試作品の重さは60gだった。
ここでも、水分が障害になった。
一度にたくさん、削っていると穴が開いたりしてしまった。
土に水分が残っていると形が歪んだりするためだ。
そこで、1㎜単位で削り、一度乾燥させる。
そして、また削っていくという作業を繰り返していった。
そして、作ったものを見てもらうが、OKはもらえなかった。
酒をついで、手に持った時、丁度いい重さは、25gだった。
ここまでに3年かかった。
越前薄作り極盃「匠」 【木箱】
5,500円(税込)
何でも迅速にという時代に3年も費やすというのは、なかなか出来ることではないと思う。
その成果を5500円で購入できるというのは何とも有り難い話ではないだろうか?
自分も年に一回の元旦に飲む日本酒のために購入したいと思った。
恥ずかしい話だが、実は隣の県であるにも関わらず越前焼というものを知らなかった。
越前焼とは?
ChatGPTで調べてもらった結果を貼り付けてみた。
ChatGPTの答え
福井県越前市は、日本の陶磁器の産地として有名で、越前焼きとして知られています。越前焼きは、主に茶器や食器として使われる陶器で、その特徴は薄く軽く、丈夫でありながら優れた保温性を持つことです。
越前焼きの歴史は古く、平安時代には既に存在していましたが、本格的に発展したのは江戸時代に入ってからです。江戸時代中期には、越前藩主が茶の湯に熱心であったこともあり、茶道具としての越前焼きが発展しました。
越前焼きの代表的な作品には、染付け、黒磁器、赤絵、青磁器、白磁器などがあります。また、越前焼きの特徴である保温性を生かした急須や湯呑み、鉄瓶などが有名です。
現在でも越前焼きは、職人たちによって伝統的な製法で作り続けられています。越前焼きは、美しい形状と色合い、そして実用性に優れることから、日本国内はもちろん、海外でも高く評価されています。
それらしく書かれてあるので、凄いと思ったが念の為に確認してみた。
すると、どこの情報なのか、わからないようなことが理路整然と書かれていた。
ChatGPTの答えの信頼性という意味では、まだまだ信頼に値しないようだ(笑)
正しい、越前焼の説明は以下になる。
越前焼は、壺・甕・すり鉢の3器種を中心とした生活雑器や、経筒・骨壺などの宗教的用途としても使用されていました。越前焼に使われる土には鉄分が多く含まれ、耐火性も強いため、表面が赤黒・赤褐色の焼き上がりとなり、土が焼き締められました。
このため越前焼は水漏れがしにくく、水や酒・藍染等の染色液の保管に使われたほか、穀物の保存・貯蔵といった用途でも使用されていました。
【出典】越前焼の特徴 | 福井県陶芸館