10年に一度の大寒波
2023年1月24日 全国的に10年に一度の最強寒波がやってくるということで大荒れの天候だった。
午前11時ごろまでは、穏やかな天気で、本当に最強寒波は来るのだろうか?というような穏やかな天候だった。
このため、午前中に帰れば大丈夫だろうということで、呼ばれてしまった。
ところが、思った以上に手間取り、午前では帰れそうもなくなった。
更に午前11時を過ぎる頃から天候は急転し、大粒の雪が降って来た。
これは間違いなく短時間で積もる雪だと確認した。
午後になっても、雪は降ったり、止んだりを繰り返していた。
外を見ると相当の雪が積もっていて、大変なことになりそうな嫌な予感がした。
結局、終わったのは夕方の5時過ぎ。
帰ろうと駐車場で、猛吹雪の中、車の雪を降ろしていると、川の向こうにある一般道路で渋滞が起きていた。
駐車場の横には川があって、その反対側に一般道路がある。
一般道路は、幹線道路に繋がっているので、信号渋滞を嫌って、たくさんの車がこの道から幹線道路に抜けていた。
帰宅時間だったため、後ろには、たくさんの車がいたので渋滞になってしまった。
一般道路の路面は、雪が固まり、凍結まではいかないものの、多少滑りやすい感じの状態のように感じた。
そして、一般道路から幹線道路に向かう先は、長さ5m程度の緩いスロープになっている。
1台の車が立ち往生
多くの車は滑ることもなく、難なく通過していったが、その1台だけは、なぜか動かなくなった。
その車の後ろの車から一人の男性が降りてきて、車を押してあげていた。
非情な人達
しかし、一人の力では前に進まないようで、車を押している男性は後ろを振り返り、後続車からの助けを訴えていた。
しかし、後続車からは誰一人として出てこない。
近くに大きな工場があるので、おそらく、そこの社員同士だと思うのだが、なぜ助けてあげようとしないのだろうか?と不思議に感じていた。
押しても動かないので、何度も後ろを向くことで、助けを求めているようだった。
しかし、誰も出てこない・・・
自分もその一般道路から帰るので、このまま、ほっとくわけには、いかなかった。
川を渡って自分達が助けに行かないといけないのか・・・と思った瞬間、何と車が前に少し動いた。
少しずつ、前に動いている・・・
なんと、一人で、車を脱出させてしまった。
助けられた人も非情だった・・・
更に驚くことに助けてもらった車は、そのまま幹線道路に入って行ってしまった・・・
後には、車を押していた男性と、誰も助けようとしなかった人たちの車だけが残っていた。
助けない人に、助けてあげてもお礼も言わずに立ち去る人。
猛吹雪で一人で一生懸命、車を押していた人だけが、まるで間違った行為をした人のように見えてしまった・・・
猛吹雪の中、頑張って押してもらったのに何も言わずに立ち去った運転手、その運転手のことを静観していた、後ろの運転手達。
何とも世知辛い世の中になったものだ。