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もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

宮崎県知事選で組織票に敗れた東国原氏

2022年の宮崎県知事選

宮崎県知事選が2022年12月25日に行われた。

宮崎をどげんかせんといかんと言いながらも1期で宮崎を捨てた前知事の東国原氏が出馬するということで、宮崎県民が、どのような判断を下すのか?が気になっていた。

出馬に関する内容については、以下の記事でも書いている。

seege.hatenablog.com

東国原氏、敗れる。

「シン・どげんかせんといかん」というスローガンで、選挙運動を繰り広げていたが、惜しくも現職の河野氏には及ばなかった・・・

【出典】確定開票結果(候補者別)

しかし、投票率は、前回が33.9%だったのが、今回は56.69%ということから東国原氏が出馬することで、宮崎県民も投票に足を運ぶ人が大幅に増えたということ?

  • 河野氏:258,646票
  • 東国原氏:235,602票

二人の得票数の差は、23,044票ということなので、あと1歩及ばなかった。

任期満了に伴う宮崎県知事選は25日投開票され、無所属現職の河野俊嗣氏(58)=公明推薦、社民支持=が、前知事の東国原(ひがしこくばる)英夫氏(65)、新顔で政治団体代表のスーパークレイジー君(本名・西本誠)氏(36)の無所属2人を破り、4選を果たした。投票率は56・69%(前回33・90%)だった。

【出典】現職の河野俊嗣氏が4選、前知事の東国原英夫氏を破る 宮崎県知事選:朝日新聞デジタル

東国原氏の敗戦の弁

選挙結果が出たのち、東国原は選挙事務所で以下のように答えている。

  • 残念だと思って・・・おります。今回、私のですね・・・力がですね・・・及ばずに・・・完全に、わたしの力不足ですわ・・・はい・・・自分の、資質・素養・そういったものが・・・足りなかったと・・・いうことであります。まぁ、その一言です。

言葉を慎重に選びながら話しているのが印象的だった。

たかが、組織団体、されど、組織団体

河野氏は元総務官僚ということから、自民党県連や立憲民主党県連、連合宮崎など300を超える組織・団体の推薦を受けての手堅い組織選挙を展開したのに対して、東国原氏は、政党や団体からの推薦は、ほとんどなく後援会組織を中心に支持拡大を図っていたことから、政党・組織団体の壁に対して、以下のように答えている。

  • たかが、組織団体、されど、組織団体。やっぱ、組織団体・・政党の壁っちゅうのは厚かったかなぁ・・・強かったかなぁ・・・いう感じがします。

日本の選挙というのは国政に限らず、地政も組織団体・政党の壁は存在する。

民主主義は代表を選んで、選ばれた代表が政治を行う制度なので、どうしても組織票や団体票を確保した候補者が選ばれやすくなる。

そういう意味で、今回、東国原氏は、支援してくれる団体も政党もない中で、無党派、団体に所属しない県民の支持を集めての2.3万票差というのは、宮崎県民の無党派層からかなりの支持を得たということになる。

今回、投票率が約57%ということから、投票に行かなかった有権者が43%もいたことになる。

組織票はほぼ、100%の投票率だと思うので、投票に行かなかった43%に関しては、組織票以外の人達だと考えて良いのではないかと思う。

東国原氏にすれば、もう少し投票率を上げることができていれば、結果は変わっていたはず。

組織票で選ばれた県知事

組織票で選ばれた人が政治を行えばどうなるだろうか?

見返りもなく、特定の候補者を推すはずがない。

このため、投票してくれた組織や団体のための政治になるのは明白。

河野氏は無所属ではあるが、元総務官僚ということから自民党公明党が支持していたが、国会では自民党の反対ばかりを指摘してくる野党である立憲民主党社民党河野氏を支持していた。

国会で自民党に反対する意見ばかり述べているのに、宮崎県県知事選では反対しないというのは、地方特有の事情があるからだろう。

どこの県とは言えないが、県が依頼する電気工事関係は時代劇に出てくるような「悪代官と越後屋」のような関係で、県が全て民間企業K社に委託する。

K社は、自分のところでは何もしないで、単純に外部に委託するだけ。

色々な手段で価格を安くさせて県の予算丁度で請求するので左うちわ状態。

宮崎県にこんな図式があるというつもりはないが、組織や政党が支持するというのは何らかの見返りを考えているからであって、そういうものがなければ、支持することはない。

組織団体 vs 無党派層

3期といえば12年になる。

12年間県知事を務めていれば、何らかの図式はできているのは当然だと思う。

長年かけて築き上げてきた図式を壊したくない。

だからといって選挙に勝てない候補者を支持しても意味がない。

今回、東国原氏は宮崎を捨てた人間として立候補している。

そんな人を宮崎県民が支持するはずがない。

そして、組織団体は勝馬は東国原氏ではなく、河野氏だと決断した。

そして、組織団体は見事的中させた。

その結果が、宮崎県にとって良かったことなのか?悪かったことなのか?はわからないが、一つだけ言えるのは、支持した組織団体にとって有利な結果になったということ。

組織団体が支持した河野氏が勝利したことは、無党派層の敗北とも言える。

これが、はっきりした宮崎県知事選だったと思う。