ルールが思い出せない
子供の頃、「鬼ごっこ」、「かくれんぼ」、「しけい」、「兵隊さんが転んだ」、「缶蹴り」といった遊びをしていた。
しかし、ルールが思い出せないのがいくつかある。
まず、鬼ごっこ。
どんなルールだったか思い出せるのは、ジャンケンして負けた子が鬼になり、勝った子は散らばり鬼になった子から逃げる。鬼にタッチされたら、鬼が交代となる。
ここまでは、なんとなく覚えている。
しかし、これでは、いつ終わるのだろうか?
エンドレスで、逃げる方も追いかける方も走りっぱなしになるので、いくら元気な子供でも、いつかは疲れ果てるはず。
しかし、動けなくなるまで走り回った記憶はない。
鬼ごっこのルール
JSPO(日本スポーツ協会)のホームページを見ると以下のように書かれてあった。
❶オニを1人決める。
❷子の逃げられる範囲を決め、オニは子を追いかける。
❸オニにタッチされたら、子がオニになりオニは子になる。
❹制限時間が過ぎた時にオニの子が負け。【出典】オニごっこ
動ける範囲を決めたり、制限時間を決めたりしているが、上記の動画を見ているうちに、回数を決めて最後に鬼になった人が負けにしていたような記憶がよみがえって来た。
今も続く鬼ごっこ
鬼ごっこは、テレビでも「逃走中」という番組が作られて人気だったり、Youtubeでも「リアル鬼ごっこ」みたいな感じで動画にしている人もいる。
大人になっても「鬼ごっこ」は楽しいし、見ているだけでも面白い遊びだということだ。
しかし、鬼ごっこは、鬼から逃げるだけの遊びなのに、なぜテレビ番組になるほど面白いのだろうか?
人は怖いものから「逃げる」ことに対して特別な感情を持っているのだろうか?
ホラー映画は怖い。
でも、見たいという人は多い。
鬼ごっこといるのはライトなホラーということになるのだろうか?
だから、ホラー映画よりは気軽に楽しめる。
子供の遊びは鬼ごっこが原点
日本には子供の遊びなのに「鬼」がキャラクターとして採用される遊びが多い。
鬼ごっこ、かくれんぼ、かげふみ・・・
これらは、実は全て「鬼ごっこ」に含まれているようだ。
そう考えると、日本の子供の遊びの原点は「鬼ごっこ」になるのではないだろうか?
そうすると、日本の文化遺産と言える。
鬼ごっこは日本の文化遺産にならないか?
文化遺産には、建造物、美術工芸品、登録有形文化財、重要無形文化財、天然記念物、史跡、名勝・・・と色々な分野がある。
その中の一つに、「重要無形民俗文化財」があるので、鬼ごっこはこの中に含まれても良いのではないだろうか?
秋田の「なまはげ」は、ユネスコの無形文化遺産として登録されている。
重要無形民俗文化財として以下のようなものが登録されているが、この中に「鬼ごっこ」を含めることはできないのだろうか?
阿波晩茶の製造技術
放生津八幡宮祭の曳山・築山行事
感応楽
博多松囃子
近江のケンケト祭り長刀振り
近江湖南のサンヤレ踊り
勝手神社の神事踊
松前神楽
日本の遺産となる基準は?
日本遺産は「文化庁が認定した、地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化・伝統を語るストーリー」になる。
日本遺産として認定するストーリーは次の4 点を踏まえた内容としています。
- 歴史的経緯や地域の風習に根ざし, 世代を超えて受け継がれている伝承, 風習などを踏まえたものであること。
- ストーリーの中核には, 地域の魅力として発信する明確なテーマを設定の上, 建造物や遺跡・名勝地, 祭りなど, 地域に根ざして継承・保存がなされている文化財にまつわるものを据えること。
- 単に地域の歴史や文化財の価値を解説するだけのものになっていないこと。
- その地域や文化財に関する専門的知識を持たない人も興味や関心を持てるものとすること。
日本遺産のストーリーには次の2つの種類があります。
- 「地域型」…単一の市町村内でストーリーが完結
- 「シリアル型」…複数の市町村にまたがってストーリーが展開
4点のストーリーの内、クリアするのは難しい部分もありそうだが、「鬼ごっこ」は時代も世代を超えて今も行われている、日本独自の文化と言えるのではないだろうか?
これを日本の文化遺産にできないような基準であれば、日本遺産の基準に問題があるように思う。