アニメの世界だけじゃない
いやいや、メジャーの話はアニメであって空想の世界の話。
現実じゃないと言われるかもしれない。
イチローもイップス経験者
日本でメジャーリーガーと言えば、「イチロー」
イチローは、高校時代に甲子園に行くのは、自分を見てもらうため。
ピッチャーをやっていたのも、ピッチャーだと一番目立つからという理由だった。
では、なぜ、そんなに見てもらいたかったのか?
プロに行くため。その1点だという。
プロにいくために、投手を続けたかったのに、途中「イップスになっちゃって・・・」という話になった。
その内容は以下のような感じだ。
- 高2の春、投げられなくなったんですよ。僕らの時代はまだ、僕ら、1年生はゴミで、2年生は人間で、3年生は神様という位置づけなので、それはもう、ゴミが神様に投げるわけですから、それはもう大変なもんですよ。それでイップスに・・分かるんですよ凄く。一番の僕の野球人生のスランプでしたね。投げられないんですよ。一番、自信のあったものですからね。投げることって。その当時。でも支えになっていますけどね。あの2年半は。あんなしんどいことないですもん。プロ入って治ったのは97年くらい。僕ら日本一になったとき、まだイップスですよ。
これは空想の世界の話ではなく、紛れもなく現実世界の話。
イップスとは?
ここまで、長くなってしまったが、イップスとは?
- 何らかの原因で今までできていたことが、できなくなること。
いきなり、イップスとは「今までできていたことが、できなくなること」だと説明しても、何のこっちゃ?って感じるのではないかと思った。
だから、アニメメジャーでのイップスの話や、イチローがイップスになったという話を最初にした。
アニメ「メジャー」の茂野は、自分の最高のボールを2回ともにホームランを打たれてしまい、もうこれ以上、投げるボールがないと自信を失った。
イチローはその頃、自分にとって最も自信のあった「投げる」ということで「神様」を意識するあまりに、投げられなくなり、自信を失った。
この2つの例だと、共に自信を失ったことから投げられなくなってしまったことになる。
自分もイップス経験者
メジャーを見ていて自分も実は、イップスの経験があったことに気付いた。
当時は、イップスという言葉を知らなかったので、自分がイップスだという自覚もなかった。
では、何ができなくなったか?というと、プログラムを作れなくなってしまった。
修正することはできても、何もない状態から作ろうとすると、ものすごく嫌な気持ちになった。
とにかく、頭が拒否してくる。
プログラムを作ろうとするが何も思い浮かばない。
プログラムを修正することは、できたが、以前は過去に作ったものは、何でこんな風に書いてるんだ?と修正点が目についたものだ。
しかし、今は逆に昔はこんな考え方ができていたのか?と驚くことが増えて、改善点を指摘することができなくなり自分は、もう限界なのかもしれないと思い始めていた。
周囲の人達は、まさか自分がプログラムが作れない状態だとは思っていないので、単に新規の仕事は若い人に引き継いでいるように見えていたはずだ。
実際、自分自身、そう言い聞かせていた。
そう言い聞かせないと納得できなかったからだ。
何年かそんな状態が続いた。
結果的に世代交代が進んだ。
しかし、仕事はつまらない。
会社に行くのも憂鬱になっていった。
何よりプログラムを作れなくなったことで自信を失っていた。
なぜ、こんなことになったのか?
今でもわからない。
転職か?異動か?
どちらを選ぼうか悩んだ。
色々と考えたが、今は適切な判断ができる状態ではないことだけは理解していたので、ここで転職を選べば、後悔する確率は100%だと思っていたので、結局、職場を変わることにした。
新しい職場は自分で作るのではなく市販のシステム等を選定して導入するという業務で、色んなシステムのデモを見たり評価を行うというもので、自分で何かを作ることは無くなった。
自分で作れないから、人が作ったものを選ぶしかできないなどと最初は悲観的につい考えてしまっていた。
そんな日々が1年位ほど続きプログラムを作ることも修正することも無くなった。
それでも、書店に行くと、プログラム関係のものに目がいってしまう。
ある時、エクセルで、こんなことをしたいんだけど、マクロで簡単に作れない?ってこれくらいは簡単だよね?って言われた。
正直、VBAなんてプログラムじゃないという気持ちが強かった。
そのおかげで、気楽に考えられた。
Visual Basicは、自分が衝撃を受けたツールだったし、エクセルで、ちょっとしたことは前職の時にもVBAは使っていたので言われた通り、イップスの前なら簡単に作れると言えた。
しかし、今はどうだろう?
不安は正直あった。
しかし、前職の時に作った標準モジュールもあったので、データーベースに接続したり、メールを送るといった処理も最初から作る必要はなかったので、説明してくれた内容のものなら簡単にできそうな気がしたので引き受けた。
復活の光が射してきた
Visual Basic Editorを起動した。
嫌な感じではなく懐かしい感じがした。
作業を始めると書ける感じがした。
そして、書いていくと楽しい。
気持ちが急に明るくなった。
暗闇に隠れてしまっていた自信に光が射してきた。
きっと、長い間、プログラミングから離れて別のことをしていたおかげで、負の連鎖から脱出できたのではないかと思っている。
時々、嫌な感じがすることもあるので、もう少し離れていた方がよいのかもしれない。このため、今の職場で頑張ってみたいと思っている。