ドラマ「悪女」の最終回のタイトルは「ガラスの天井」
恥ずかしながら、「ガラスの天井」という言葉をこの時、初めて知ったので、最初は、何を意味しているのだろうか?という認識だった。
ガラスの天井とは?
ドラマを見ていく内に、「ガラスの天井」について考えさせられた。
また、ガラスの天井がどういうことなのか理解できてきた。
「男女による差別がない会社です」
- 女性でも優秀な人は、しかるべき評価を行い、しかるべきポストに就いて頂きます。
- 産休・育休は安心して取ってください。
- 産休・育休でブランクがあるからといって元の職場や仕事に戻れないといったことは一切しません。
- 履歴書に性別の記入や顔写真の貼り付けは不要です。
- あなたが持っている、スキルや経験を書いてください。
一見すると、女性だからという理由で障害になるようなことは一切ない。
女性にとっては最高の会社のように感じる
閉ざされた天井はなく、開けているように感じる
しかし、いざ、上に行こうと思うと・・・
透明なガラスが遮っていて、上を見ると男性しか見えない。
これがガラスの天井になる。
男女雇用均等法なんて1986年から施行されているが、未だにガラスの天井が邪魔をしてい思うように上に行くことができない。
しかし、考えて見て欲しい。
ガラスの天井は女性だけではない
ガラスの天井は女性に特化したものではない。
男性にもガラスの天井は当然ある。
- 派閥の壁。
- 上司や先輩の壁。
- 同期や後輩の壁。
世の中、女性だから出世できないわけではなく、男性でも出世できない人はできないし、女性でも出世できる人はしている。
しかし、現在は、女性を役員にとか、管理職にといった風潮がある。
これは、一見すると、男女平等と思えるかもしれないが「女性だから」という求められている能力とは関係のないことが「決定」に大きく影響しているので、結局は男女差別だと思う。
結果はどうであれ、「男性だから」「女性だから」といったことが決定に影響しているのであれば、それは男女平等とは言えないのではないだろうか?
更に言えば、男女での差別に問題があるのではなく、能力により決定されていないことに問題があるのであって男女が公平に扱われていない点が問題なのではない。
「家庭」での男女差別
男女差別は「働く場」だけの問題ではない。
「家庭」でも浸透している。
男性が働き、女性は家で家事と子育てという考えの家庭は多いはず。
また、 総務省統計局が発表した「平成27年(2015年)国勢調査」によれば共働きの家庭は64.6%だという。
結婚したら退社するのは「女性」、出産したら長期の育休を取るのは「女性」
男性が長期の育休で休むという事例は聞いたことがないし、育休が明けて女性が仕事に復帰しても男性が時短勤務ということは自分の周りには、まだいない。
時短勤務は女性ばかりだ。
これは、会社が決めたことではなく、夫婦の間で決めたことになる。
働く場では男女公平が叫ばれているのに、家庭では昔ながらのやり方が浸透していることになる。
ドラマ「悪女」の中で、時短勤務が必要なら全員を時短勤務にすれば良いという提案をしていた。
その時は、なるほどと思ったが、しかし浸透していけば子供を預けている施設も時短勤務になってしまうのではないだろうか?
それでは、結局、同じことなので、共働きがしやすい環境を国が整備するか、共働きをしなくても、現在と同じレベルの生活ができる社会にしないといけないように思う。
本当は夫婦それぞれの親と同居する家庭が増えていけば子供を預けるという面だけではなく一人暮らしの高齢者を減らすという面でも好ましいと思うが、親との同居を好まない若い人が多いので、実現は難しいと感じている。
出世したいわけではない
共働きをするのは、将来のために子供たちと暮らせる広さのあるマイホームを買いたいという理由は多少なりとも含まれていると思う。
また子供たちを大学に入れるための教育費を貯めておきたい、金銭面で余裕のある暮らしをしたいということもあるだろう。
しかし、仕事をしたいからという人が、どれだけいるのか?と言えば、男女問わず、多くないのではないだろうか?
仕事をしないでも普通に生活ができるならしたくないという人は多いはず。
仕事をするなら少しでも給与を上げたい、人に指図されるより指図する方になりたい。
だから出世を目指すわけで、別に出世したいわけではない。
たくさんの給与が支払われて、指図もされず自由に仕事ができるなら、出世なんてしなくても良いと思う人は少なくないと思う。
男性は子育てはできても、子供を産むことは物理的にできない。
男女差別とかの問題ではない。
このため、産休=女性が取得するというのは差別ではない。
男性の産休も認められているが、これは必ず取らないといけないというものではない。
結婚して子供ができたら、女性は出産のために必ず仕事を休まないといけない。
これは、避けようがない。
男女で違いがあるのは間違いないので、それを無視して「平等」なんてことはあり得ない。
男性にしかできないこともあれば、女性にしかできないこともある。
男性がやれば良いことを無理に女性がする必要はないと思うし、その逆も同じだと思う。
問題なのは、自然に反した「平等」を実現させようとすることだと思う。