メタバース
2021年10月28日に「Facebook(フェイスブック)」が社名を「Meta(メタ)」に変更した。
Metaというのは、メタバースを意識したもので、今後「メタバース」の会社になっていくという宣言と言える。
「メタバース」というのは「Meta」+「Universe」を組み合わせた造語で、インターネット上の仮想空間だと言われている。
Metaは接頭語で、後に続く言葉を超越するといった意味になるので、超越した「Universe(宇宙・世界)」といった意味になる。
米国の4大IT企業の頭文字を取って、GAFAと呼んでいたが、「F」の部分が社名変更により「M」に変わってしまい、GAMAになった(笑)
まぁ、最近はFacebookよりInstagramの方が有名になってしまったので、Facebookという名前は過去のものになってしまっているので、社名をInstagramにしても、おかしくなかったので、社名はずっと変えたいと考えていたのだと思う。
ブラックなイメージのFacebook
もう一つ、Facebookが利益だけを追求し、社会の分断を煽るような発言や根拠のない陰謀論などの拡散を放置していた社会的責任が問われて、ブラックなイメージが持たれている点も社名を変えたかった理由の一つだと思う。
メタバースの可能性
metaのCEOである、マーク・ザッカーバーグは、メタバースのどこに社名を変えるほどの魅力を感じたのだろうか?
マーク・ザッカーバーグも、メタバース事業は今後、10年間は収益が見込めないと考えている。
それでも、100億ドルの投資を行っている。
しかし、それでも投資をするのは、1兆ドル(約110兆円)のビジネスチャンスがあるとも考えているからだ。
国境のない空間
仮想空間であれば国境がないので、Facebook時代に力を入れていたデジタル通貨計画が復活できる。
現実世界では国の壁がどうしてあるので、世界共通の通貨は実現が難しいと思うが、仮想空間なら可能になる。
考えてみれば、国境なんてものは人間が勝手に作ったものであり、地球を宇宙から見れば、国境なんてものはない。
日本で大ヒットした「あつまれ動物の森」はコロナ禍で外に出られない時に、リアルな空間には存在しない場所で生活ができるというのが魅力だと思う。
メタバースは、そういう空間がいくつでも作れてしまう。
メタバースで体験できること
それは、XRのような技術を利用することでリアル空間と仮想空間を融合することもできるので、そうすると平面で3次元のように見える仮想空間を体感するのではなく、リアルな3次元空間で仮想空間を体験することができる。
そうすれば、移動時間なしで世界中を旅行することができる。
しかし、それはあくまで視覚・聴覚上の体験であり、味覚・嗅覚・触感が体験できるわけではない。
五感の内、2つの感覚だけなので、まだまだ、リアル環境と同じにはならないと思う。
残りの3つの感覚をいかに仮想空間で体感させられるのか?または、リアルな感覚を超える何かを実現できるようになるか?
これがメタバースが持続可能になれるかどうかの条件だと思う。
例えば、仮想空間のアバターを自分自身の顔形が完全に再現されていれば、衣類や装飾品などの試着が仮想空間でできてしまう。
試着ルームなんていらない。
試着ルームに入らなくても仮想空間なら瞬時に着替えができてしまう。
他にも、仮想空間であればオーケストラのコンサートに自分も参加するなんてこともできてしまう。
仮想空間なので、ステージに上がったとしても誰にも迷惑をかけることもない。
一緒に得意なピアノ演奏を行うことだって可能になる。
仮想空間にオフィスが作れるので、自宅に居ながらにして、仮想空間のオフィスで働くことができる。
そうすると通勤が不要になる。
こういった内容はリアルでは実現できない。
仮想空間の移動時間が不要になる利点を有効に活用することで、仮想空間でしか実現できないことができるようになる。
以下は、Metaが販売している、VRヘッドセットになる。
何に使えるのか?というと、仮想空間でのゲーム、仮想空間での観光といった感じなので、仮想オフィスといった体験は、まだ先だと思う。
個人的に期待しているのは動画で、仮想空間で実際に自分が動画の中で動きまわれるというもの。
動画の出演者と実際に会話したり、怪獣と戦うことができたら凄いと思う。
そうすると、「映画に行こう」という言葉の意味が変わって来る。
「映画に行こう」は単に映画を見に行こうではなく、旅行に行こうというのと同じ意味を持つ。
つまり、単に見るだけではなく、実体験をしようという意味に変わる。
こうして考えてみると、メタバースは、生活を変えてくれる技術のように思えてきた。
完全ワイヤレスでPCもコンソールも不要なので、これで「メタバース気分」を体験してみては?
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