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もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

フジテレビでの「THE MATCH 2022」放送

THE MATCH 2022 決定

2022年6月19日(日)K-1 WORLD GPスーパーフェザー級王者の武尊選手とRISE世界フェザー級王者の那須川天心選手が東京ドームで戦うことが決まった。

武尊

武尊選手はK1の顔とも言える選手で41戦して40勝1敗。

1敗は京谷祐希選手と対戦して1ラウンド後にドクターチェックで鼻が骨折し出血が多く危険との判断でドクターストップとなりTKO負けとなったもの。

共に6戦目で、武尊選手は5選5勝、京谷選手が5戦4勝で、その頃から注目されていたスター選手だったので、試合前は武尊選手有利とみられていた。

試合は1ラウンド目から打ち合いとなり京谷選手のカウンターパンチが武尊選手の顔面を的確に捉えていた。

ハッキリ言って一方的な内容で、力の差は明らかだった。

武尊選手の完敗と言って良い。

那須川天心

対する那須川天心選手は、「キックボクシング史上最高の天才と言われ、キックボクシングでの戦績は41戦41勝無敗。

しかし、2018年の大晦日RIZINでボクシングのメイウェザーとのエキシビション・マッチ(ボクシングルール)で初のダウンを喫しただけでなく、その後も続けて2回ダウンを喫し合計、3度のダウンによりTKO負けとなった。

メイウエザー選手は現役を退いていたが、ボクシングで世界5階級制覇を遂げた50戦50勝無敗というボクシング史上最強と言われていた選手。

4kgの体重差、ボクシングルールと那須川選手には不利な条件ではあったが、元世界チャンピオンとの力の差は歴然で勝てる要素が見当たらなかった。

41戦40勝のK1スター選手と、41戦41勝のキックボクシングの天才が戦う試合は、いつ実現するのか?とずっと期待されていた。

世紀の試合

そして、ついに2022年6月に実現することが決まり格闘技ファンは日本格闘技史上最高のカードだと喜んでいた。

この世紀の試合はフジテレビが放送する方向で動いていたが、2022年5月31日、試合間近になり急遽、フジテレビから以下のような発表があった。

  • 6月19日(日)の「THE MATCH 2022」は、主催者側との契約に至らず、フジテレビで放送しないことが決まりましたので、ここにお知らせいたします。

突然のことで、驚いた。

なぜだ?と誰もが思ったはずだ。

2022年5月9日に発売された週刊誌の報道の内容が関係していることが予想できる。

週刊誌では、以下のような見出しで始まる記事が出された。

天心vs武尊の仕掛け人RIZIN代表xxxx氏「反社交際音声」流出トラブル

  • キックボクシング界の「頂上対決」がついに実現することになった。那須川天心は41戦全勝、武尊は40勝1敗で、ともに史上最強の呼び声が高い。その二人がついに初めて対戦する。ところが、その一戦を実現させた名プロモーターの「反社交際音声」が流出し、雲行きが怪しくなってきた。詳細は本誌でお読みください。

【出典】「週刊ポスト」本日発売! 那須川天心vs武尊に「反社」トラブルほか|NEWSポストセブン

RIZIN代表に接触したX氏というジャーナリストとの間で起きた。

X氏が記事の材料としてRIZIN代表に示したのは、RIZIN代表の会話が収められたとされる音声データ。

この音声データは格闘技業界関係者の間で出回っていたとされるもので、それを入手したX氏は2021年12月、この会話の内容について確認するためにRIZIN代表と面会した。

その後、RIZIN代表は記事を止めるなら、500万円を支払うと持ち掛けてきた。

X氏は500万円を受取り、情報源の人にそのまま渡した。

これで終わればよかったが、RIZIN代表は金銭を受け取って記事を止めたのであれば、それは「取材」ではなく「恐喝」なので刑事告訴を検討していることをX氏に通告してきたという。

これは、RIZINにちょっかいを出してくれば、警察が動くという前例を作っておきたかったからだというので、RIZIN代表がそこまでしなければ、ここまで大事にならなかったように思う。

では、音声データはどういう内容のものなのか?

RIZIN代表と知人の会話の内容になる。

RIZINの関係者にYという人物がいる。

彼のRIZINでの役割は、厄介な交渉をサポートするというもの。

しかし、RIZINの名刺を持っていないので、なぜ持っていないのか?をRIZIN代表に質問している。

RIZIN代表の回答は以下になる。

  • 表立って『RIZINのYです』っていうふうに動くと、やっぱりコンプライアンス的なことも含めてよろしくないっていうことは、ご本人も分かってみえるし、そういう正式なRIZINの顔としてというか、名刺を持って動く立場じゃないところで動いてもらうっていうスタンスでここまで来てます

もう一つ、RIZIN代表に対して以下のような質問もしている。

Y自身が例えばですよ、稲川会の○○との付き合いがあるということも、ご存じなんでしょう?

この質問に対するRIZIN代表の回答は以下になる。

  • そうです、知ってます

この音声データの声が、RIZIN代表本人であれば、Y氏が反社と付き合いがあることを知っていてY氏に依頼を行っていたことになる。

疑わしきは関わらない

しかし、フジテレビは、週刊誌の記事が間違っているのかを、放送までに立証することができなかったのだろう。

スポンサーに大丈夫だと言い切れない状態で万が一、週刊誌の記事が事実だったら大変なことになる。

テレビ局としては、疑わしきは放送しないという決断に至ったのだと思う。

だから、放送しない理由については明言できず、契約に至らなかったということだけを発表した。

今、テレビ局が反社と関与していたということになれば、放送免許の取り消しまでは行かなくてもフジテレビには、大きなマイナスが付くことになるので、フジテレビにすれば放送しないという決断をするしか選択肢はなかった。

RIZIN代表は、ちょっとしたことで感情的になってしまうように感じる。

もう少し、大人の対応ができていれば、世紀の一戦が「テレビ放送なし」という事態にはならなかったように思う。

フジテレビのように「疑わしきは関わらない」という姿勢が重要で、Y氏に対して反社との関係があると思っていたのであれば、関わるべきではなかった。

結局、RIZIN代表が適切に判断し、退所できなかったことによるものだと思う。