パソコンの利用率が60%を切った
インターネットの利用率は約90%(15歳~69歳の男女(約7000人)10月~12月調査)
スマートフォンも右肩上がりで、80%を超えている。
しかし、パソコンだけは右肩下がりで60%を切ってしまっている。
7年前は70%を超えていた。
【出典】スマホの利用率はどこまで伸びた?年代別の浸透実態 - 知るギャラリー by INTAGE
LINEの利用率は約90%
それに対して、LINEの利用率が90%に達する勢いだ。
LINEを利用する目的で外出先でも利用可能なスマホを利用するようになった人も多いのではないかと思う。
更には、iPadといったタブレットが普及したのでキーボードが必要なパソコンではなく、家の中でも手軽に持ち運べるタブレットに移行した人も多いのではないだろうか?
パソコンは何に使う?
考えてみれば、自宅でパソコンを利用する用途としてインターネットを利用する以外に何があるだろうか?
動画を見る、ネットで買い物、これらもインターネット利用になる。
一つだけあるのは、年末の年賀状作成。
これくらいではないだろうか?
その年賀状もLINEに変わり、年賀状離れが進めば家でパソコンを利用する用途が無くなる人は増えて行く。
日本は先進国で唯一、パソコン普及率が低下している
日本は他の先進国と比較して、パソコンの普及率が低いという。
子供(15歳)のパソコンの使用率が下がっているのは、世界で唯一、日本だけだという。
【出典】https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/01/post-92085.php
日本の子供はスマホは利用するが、パソコンは利用しない。
そのような結果もあって、日本でもプログラミング教育を開始すると話題になっていた。
Gigaスクール構想だということで、公立の小中学校では1人に1台になり、パソコン、PoEハブや無線関係の通信機器が不足してしまうほどだった。
学校の授業で必要なら、家庭でも使えるように増えても良いはず。
それでも、家庭でのパソコン利用率は減っているというのは、どういうことなのだろうか?
パソコンの問題点
1年ほど、使用していなかったパソコンを起動すると、10分程度待ってもまだ起動が完了しない場合がある。
特にWindowsは使い続けていくと動作がどんどん重くなっていくのは耐え難い。
これは、OSのアップデートによるものだと思う。
Windows95がリリースされて、30年近く経過するにも関わらず、未だに使い続けると重くなっていくという「不具合」が改善されていないというのは、おかしいと思う。
Windowsが会社だけではなく家庭にもパソコンを普及させたことは「功(績)」と言えるが、反面、30年近く経っても起動時間が長く、使い続けると動作が遅くなるという不具合を放置していることは「罪」だと思う。
パソコンのハードウェア能力が頭打ちなのに、ソフトウェアはどんどん、CPUに負荷をかけるように作られている。
今のハードウェアでWindows95を動作させれば、そうとう早く感じるのではないだろうか?
いや、Windows7でも早いと思う。
Windowsも11になっているが、Windows7と比較しても大きな差は感じられない。
差が出てしまうのは、OSのサポート終了によりアプリケーションや周辺機器も一緒にサポートを終了するからで、終了しなければ、アプリケーションも周辺機器も足並みを揃えるしかなくなる。
Windows最後のバージョンだったはずの、Windows10
マイクロソフトは2015年にWindows最後のバージョンだということで、Windows10を発表した。
そして今なら無料でWindows10にアップグレードができると言って古いOSからWindows10へのアップグレードへ誘導した。
しかし、10年も経たずに2021年にWindows11を発表しリリースを行った。
今回もWindows10から11へのアップグレードは無料だという。
それは、そうだろう。
元々、Windows11は、Windows10の大型アップグレードとして開発されていたものだ。
ここからは想像になるが、大型アップグレードがWindows10のシステム要件では動作しなくなったのだと思う。
Windows10のシステム要件は以下の通り
- プロセッサ: 1 GHz 以上のプロセッサまたは SoC
- RAM: 1 GB (32 ビット) または 2 GB (64 ビット)
- ハード ディスクの空き容量:16 GB (32 ビット OS) または 20 GB (64 ビット OS)
- グラフィックス カード: DirectX 9 以上および WDDM 1.0 ドライバー
- ディスプレイ: 800 x 600
これに対して、Windows11のシステム要件は以下の通り
- プロセッサ 1 ギガヘルツ (GHz) 以上で 2 コア以上の64 ビット互換プロセッサまたは System on a Chip (SoC)。
- メモリ 4 ギガバイト (GB)。
- ストレージ 64 GB 以上の記憶装置 注: 詳細は下記の「Windows 11 を最新状態に維持するために必要な空き領域についての詳細情報」をご覧ください。
- システム ファームウェア UEFI、セキュア ブート対応。お使いの PC がこの要件を満たすようにする方法については、こちらをご覧ください。
- TPM トラステッド プラットフォーム モジュール (TPM) バージョン 2.0。お使いの PC がこの要件を満たすようにする方法については、こちらをご覧ください。
- グラフィックス カード DirectX 12 以上 (WDDM 2.0 ドライバー) に対応。
- ディスプレイ 対角サイズ 9 インチ以上で 8 ビット カラーの高解像度 (720p) ディスプレイ。
おそらく、Windows10は、32bit版 OSが用意されていたが、Windows11では、64bit版のみ。
そして一番、大きな要因が、Windows10はシングルコア対応のCPUで動作したが、Windows11では2コア以上となっている。
CPUのスペックを見る限り、2コア以上のCPUであれば、Windows11が動作するように見えてしまうが、実際には、2015年に購入したCPUが、Corei7のものはWindows11へのアップグレードは要件不足ということで認められなかった。
これは実は、「インテル製」の場合だと、CPUは第8世代Coreプロセッサー以降という要件が必要になる。
第8世代というと2018年以降に登場したCPUになる。
このことから、2018年以前のCPUではCPUの性能を活かしきれないといった不具合が生じることから、Windows10としてのアップデートでは済まなくなり、新たに、Windows11というバージョンにして、更に、動作チェックプログラムを用意してシステム要件の更新を行ったものと思われる。
Intel製のCPUより、AMD製のCPU(Ryzen)の方がコストパフォーマンスが良いとされているが、ビジネス用のパソコンでは、Ryzenは推奨されていない。
そしてセキュリティ面で、ランサムウェア対策も必要になってきた。
このため、TPMチップが必要。
もう一つ、Windows10は、2コア以上のCPUが必須ではないので、マルチコアCPUの性能を100%引き出せていない。
例えば、Adobe社のソフトウェアがRyzenの性能をフルに活用できるように作られていないのもOSが対応していないことが理由になる。
Ryzenについては、コンピュータメーカーが発熱が大きくでファンがよく回り、長時間動作させると異常終了等が発生する不具合が発生するといったことも言っていたが、これは、単に、Intel製のCPUを販売したいだけの大人の事情によるものだと思う。
パソコン離れが進んでいるというが、Windowsパソコンの売り上げが落ちただけで、MACについては過去最高売り上げを達成したりと好調のようだ。
長く使えば使う程、遅くなる欠点を放置するようなWindowsではパソコンというよりもWindows離れが、どんどん進んでWindowsの利用率が減っていくように思う。