今週のお題「最近あったちょっといいこと」
割り箸
割り箸を割った時に真っ直ぐに割れずに途中で折れることがある。
これは、ちょっとイラっとすることなので、今回のお題には使えないので、前振りということで本題は次のことになる。
先日、会社の食堂に置いてある割り箸を一つ取って、席について割ろうとするが、微動だにしない。
切れ目は入っているように見えるが全く割れない。
全く割れない割り箸に遭遇するのは生まれて初めてのことで、割れなかったことへの苛立ちはなく、むしろ割れない割り箸に初めて遭遇したことに嬉しさを感じた。
割り箸は割れるように作られているはずで、実際、これまで途中で折れてしまうことは何度もあったが、全く割れないなんてことはなかった。
完全な不良品
途中で折れてしまう割り箸が不良品だとすれば、全く割れない割り箸は完全な不良品になる。
完全な不良品に遭遇した人はいるのか検索してみると、意外と多くてガッカリした(笑)
考えてみると、毎日のように使っている割り箸のことを考えたことがなかった。
飲食店に行くと一般的な店だと、使い捨ての「割り箸」ではなく再利用可能な「洗い箸」を置いている店が多くなった。
割箸メーカーの名前
正直、割り箸を作っている会社名は?と問われても、何も思い浮かばない。
割り箸の製造会社を調べてみるが、「割り箸」というキーワードだけでは販売店ばかりでなかなか製造会社に到達しない。
「割り箸 製造会社」というキーワードで検索すると・・・
「中本製箸」という石川県金沢市の会社が出てきた。
ホームページを見てみると、トップページには「国産割箸のトップメーカー」と記載されている。
【出典】中本製箸
わざわざ「国産」と書いてあるということは、「海外産割箸」を含めるとトップではないということになる。
国産割り箸は2%
気になったので、更に調べていくと、割り箸は1970年頃から利便性がよく、衛生的だということで拡大し国内での生産が追い付かなくなり輸入が開始された。
その後、安い輸入品に押されて国産割り箸製造業者の多くは撤退・縮小を余儀なくされた。
我が国で利用される割り箸約98%が輸入であり、そのほとんどが中国産。
【出典】「割り箸」から日本の林業を考える | 三菱UFJリサーチ&コンサルティング
10年くらい前のデータが使われていた記事なので現在とは、また変わっているのかもしれないが、日本で使用している98%が輸入で大半が中国産というのは割り箸に限ったことでは、ないだろうから納得できた。
国産の割り箸は2%
2011年の割り箸の消費量が190億本。
約200億本として2%だと4億本弱が国産になる。
国内消費量の6〜7割が飲食店。
割り箸から洗い箸へ
2013年時点で箸を使用している飲食店の3割が洗い箸になっていた。
現在、洗い箸に移行している店は増えていることが予想されるので、割り箸の消費量自体が減っているはず。
当時のデータでも、割り箸1膳が1円で国内で1社生産だとしても4億円の売り上げにしかならない。
そう考えると割り箸から撤退する会社は増えて当然だ。
なぜ割らない?
そもそも、なぜ割り箸である必要かあるのだろうか?
切れ目を入れたりするくらいなら、二本に割った状態にしてくれれば途中で折れたりする心配もない。
これは、調べてみると、あえて割らないことで一度も使っていない清潔な箸だということを伝えるためのものだったようだ。
しかし現在は、ビニールの袋に入っているものも増えており、割り箸にしなくても割った状態で入れても衛生面では変わらない。
Amazonで検索して見ると、実際、個包装で「割らずに使える」箸を見つけた。
そういえば、一部のコンビニでは割箸が割れているものが入っているのを思い出した。
技術の進歩と共に、今では割っても衛生面が保てるようになったことで割箸である必要がなくなった。
その結果、単なる使い捨ての箸になってしまった。
しかし、米の飯を始めとして、和食というのは割箸で食べた方が美味しいのではないだろうか?
ラーメンも割箸で麺を食べる方が美味しく感じる。
洗い箸だと滑りやすいので掴むことに神経を尖らせないといけないが、割箸だとそんなことがない。
今はまだコンビニの割箸にまで有料化という話は出てきていないが、使い捨てスプーンについては有料化が決まり2022年4月実施を目標に進めている。
割箸だけが助かるとは思えない。
これでコンビニでも割箸の消費がなくなると更に国内の割箸需要が減ってしまう。
これまで、割箸のことをあまり気に留めていなかったので、これからは割箸に注目していきたいと思う。
今回、割箸の重要性に気づいたこと、それが「ちょっといいこと」ってことになる。