日本テレビの「ネメシス」の出演者が実に豪華ですね。
「広瀬すず」に「桜井翔」
スポットでは、「大島優子」、「橋本環奈」
1話の脚本は、「屍人荘の殺人」で色々な賞を受賞した「今村 昌弘」です。
広い年齢層(20代~40代)に対応できそうです。
1話だけを見る限り全てが「劇場版」ネメシスとしても成立しそうな豪華さでした・・・
視聴率は?
しかし、視聴率はジリ貧の7%台
- 1話 11.4%
- 2話 9.5%
- 3話 8.9%
- 4話 8.3%
- 5話 7.8%
- 6話 7.9%
- 7話 7.4%
- 8話 7.8%
結果は見事な右肩下がりで、これだけのキャストを使って視聴率を7%にまで下げるというのは、ある意味凄いです。
ドラマ内で、あぶない刑事の二人にあこがれるという刑事役の設定は面白いのですが、「勝地涼」がタカ役、「中村蒼」がユウジ役というのは頂けませんね。
この二人なら、「勝地涼」がユウジ、「中村蒼」がタカにするべきだと思います。
何より、誰もが思ったのは、あぶない刑事レギュラー出演者の「仲村トオル」が出演しているのになぜ、絡ませないのだろうか?という点です。
しかし、そんなことは些細なことです。
決定的なのは、キャラクター設定に魅力がない点ですね。
「ポンコツ過ぎる探偵と、天才過ぎる助手」このコンセプトは面白いと思います。
しかし、風真のポンコツぶりが際立っておらず、普通の人にしか見えません。
そして一番の問題が主役のアンナで、彼女の天才ぶりも身体能力も並外れたように感じられない設定になっているので、ポンコツと天才のギャップが全く感じられないのが残念です。
ドラマは、「この世はフランケンシュタインで溢れている。若い生命を求めて怪物はさまよう」で始まりました。
フランケンシュタインが若者を求めてさまようドラマなんだろうか?と思いましたが、この時点では、意味がわかりませんでした。
しかし最初から謎解きまでの内容は期待感がありました。
天才過ぎる助手
しかし、アンナが事件の謎を解くために「わたし、ちょっと、入ります」というセリフと共にインドで習ったという「カラリパヤット」という武術の型の動きをするのですが、この部分から置いてけぼりを食らいましたね。
「入る」というのは、アンナ曰く、ごく普通のことで、深く考えたりするときに、「あっち」に行くことになります。
もう少し、補足すると、これまで見たものを、もう一度違う角度で見るためのもの行うことのようです。
これが、「えっ???」なに?これが天才過ぎる助手の決め技???
アンナが「あっち」に行って帰ってきたら事件の謎が解明できたようです。
ポンコツ過ぎる探偵
さぁいよいよポンコツ探偵の出番です。
ポンコツ探偵が事件関係者を前にして以下のように語り掛けます。
- この世にはれない霧がないように、解けない謎もいつかは解ける。解いて見せましょう。この謎を。さぁ真相解明の時間です。
最初、詰まることなく流暢に説明をしていきます。
どこがポンコツ?むしろ名探偵・・・
江口さんが活かされていない
そして江口さんが演じる、栗田の存在が全く活かされていません。
調査の依頼に来たら、金持ちだからという理由だけ断ろうとしたり、俺はネメシスのCEOだから一線から退くと言っておきながら、殺人事件が起きると現場に来てしまう。
これ、どういう役どころ?何か意味があるの?と逆に勘ぐってしまいましたが最後まで存在した意味はありませんでした(笑)
これでは、江口さんが可愛そうです。
キャスト潰しのドラマと言えば
これはキャスト潰しの脚本、演出です。
ネメシスは、オリジナル脚本のようですが、これまでドラマは安定性を狙って原作が人気漫画や人気小説ばかりでした。
オリジナル脚本と言えば、同じく日テレで今年1月から放送されていた「菅野美穂」と「浜辺美波」が母娘役で話題になったドラマ「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」を思い出しました。
こちらも脚本が1990年代に恋愛の神様と言われた脚本家の「北川悦吏子」です。
出演者には当時のドラマで名コンビと言われた「豊川悦司」が父親役で出ています。
こちらもネメシスまではいきませんが、面白いキャスティングだったと思います。
しかし、結果は、視聴率は8%から9%を行ったり来たりでした。
僕も最初、見ていましたが、珍しく途中で見るのを止めてしまいました。
僕は一度見たドラマは、どんなに面白くなくても最後まで見届けるようにしていますが、「面白くない」を超えて見ていて気分が憂鬱になるので流石に耐えられず途中で見るのを止めました。
ネメシスはまだ、「面白くない」で留まっていますが、勿体ないことをしているなぁ~と毎回思ってしまいます。
これ、キャストに責任はなくて、制作側の責任です。
総監督、プロデューサーは責任を問われるレベルだと思います。
とはいえ、オリジナル脚本でドラマを作ろうという日テレの取り組みは評価できると思います。
原作が漫画や小説のドラマなんてドラマ作りのレベルを下げる行為だと思いますので、オリジナルの脚本から始めるというのは僕は必要なことだと思っています。
2回ともに失敗と言えますが、こういう失敗から何を学ぶのか?そして次に活かせるのか?というのが大切です。