嫉妬というと、「好きな人」が「他の異性」と仲良くしていたりするのを目撃した時などに生じる気持ちですが、嫉妬というのは、「嫉み」+「妬み」の2つの言葉が使われています。
それぞれの言葉の意味は?
デジタル大辞泉では、以下のように書かれています。
- 嫉み(そねみ):そねむこと。ねたみ。嫉妬(しっと)。「人の―を受ける」
- 妬み(ねたみ):ねたむこと。嫉妬(しっと)。そねみ。「―を買う」「―から告げ口をする」
国語辞典って上記のように逃げるものが多いんですよね。
嫉みの意味が調べたいのに、そねむことって言われても何?って感じです。
どうせ「そねむ」で調べてみても、「嫉み」とかで出てくるんだろうなぁと思ったら・・・
- 他人の幸せや長所をうらやみねたむ。嫉妬(しっと)する。「人の才能を―・む」
じゃあ、「ねたむ」で調べてみると?
- 他人が自分よりすぐれている状態をうらやましく思って憎む。ねたましく思う。そねむ。「同僚の昇進を―・む」
- 「そねむ」の方が「ねたむ」に比べて、憎みうらむ気持ちが強い。
自分なりに解釈してみると・・・
- 「嫉み」は他人の幸福を羨ましいと感じて他人を憎む
- 「妬み」は自分の不幸を恨ましいと感じて他人を憎む
こんな感じでしょうか?
では、2つの言葉を合わせた「嫉妬」の意味は?
- 自分の愛する者の愛情が、他の人に向けられるのを恨み憎むこと
嫉妬は愛する人が幸福になることで自分は不幸になるので愛する者を憎むって感じになるのでしょうか?
よくYoutubeでアンチは自分に嫉妬しているだけで、羨ましいから批判するんだということを言われている人がいます。
でも羨ましいと感じたからと批判したくなるものでしょうか?
確かに、自分が大ファンの芸能人が誰かと結婚したと言われると結婚した相手の方のことを羨ましいと感じます。
でも批判したいという気持ちは、ないんですよね。
しかし、相手の方が僕の知っている人で、それも人間的に大きく問題があるので大嫌いな人だったら、話は違ってきます。
これが「嫉妬」だというなら、「羨ましい」という気持ちではなくて、「悔しい」という気持ちに変わります。
これって、感情としては全く別物です。「羨ましい」と「悔しい」では、全く違いますよね?
それに、自分を不幸だとも感じていないので「妬み」という気持ちもないことになります。そして、「嫉み」についても相手が幸福だから悔しいというより、あんな奴が何故?って気持ちが強いんですね。そうすると「嫉み」という感情もないことになります。
嫉みも妬みもないのに嫉妬っておかしくないですか?
そう考えると、言葉の意味が間違っていると言わざる得ません。
言葉の再定義です。
誰かが羨ましくて悔しいと感じることが過去に無かったか思い出してみました。
子供の頃に商店街の福引を友人と一緒にしました。僕はハズレだったんですが、友人が1等を当てたんです。
この時、「羨ましい」という気持ちよりも「悔しい」って気持ちだったと思います。
友人に対しては笑顔で「凄い!いいなぁ〜」と喜んでいましたが内心は「悔しい」気持ちでした。
しかし、「悔しい」と感じたのは友人に対してではなく福引の順番に対してです。
福引の順番が友人が先で僕があとになっていたら僕が、1等賞だったかもしれない・・・
何が悔しかったかと言えば、この部分なんです(笑)
1等賞の景品が何だったのかは覚えていないので、景品が欲しかったわけではありません。
つまり、順番により自分が不幸な結果になったことに向けられた悔しさです。
つまり「妬み」ってことになるのでしょうか?
結婚の時も、相手が嫌な人だったら「悔しい」という気持ちが強かったので、気持ちとしては、同じでしたが、この悔しさは相手に向けられたものです。
つまり「嫉み」ってことになるのでしょう。
つまり、どちらも、羨ましい気持ちは、ほぼ無く、相手と自分に対しての悔しさです。
結婚相手が知らない人なら「羨ましい」のに、知ってる人だと「悔しい」
考えてみれば、知らない人が宝くじで1等が当たったと聞いて、羨ましいと感じることはあっても、悔しいと思うことはありません。
でも、知ってる人だったら?
羨ましいより、僕も買っておけば良かったと悔しいと感じるはずです。
そして当たった人が嫌いな人なら、嫌いな人に対して悔しいと感じる。
嫌いでない人なら、自分も買っておけば良かったのにと、自分に対して悔しさを感じる。
まとめると、遠い存在に対しては羨ましいと感じても、近い存在に対しては悔しいと感じる。
僕なりに、嫉みと妬みの意味を考えてみると以下のようになりました。
嫉み
- 「身近な嫌いな人が幸せな時」に「嫌いな人に対して」悔しいと思うこと。
妬み
- 「身近な好きな人が幸せな時」に「自分自身に対して」不幸だと感じること。
「嫉妬」については、一般的に説明されている内容で問題ないのかなと思います。