世界の三大スープといえば?
ロシアのボルシチ、中国のフカヒレスープ、タイのトムヤムクン。
もう一つ、フランスのブイヤベースも含まれる場合が多いので、世界四大スープといえるのかもしれません。
個人的にはトムヤムクンが苦手だったので、トムヤムクンを外せば三大スープになると思った時期もありました。
好き嫌い抜きで、ブイヤベースってスープというより海鮮鍋のような気がするんですね。
ブイヤベースとは?
「ブイヤベース」ってどういう意味なのでしょうか?
これは、諸説あるそうです。
僕は、ブイヤ=茹でたもの、ベース=安い魚だと思っています。
ブイヤベースの起源が、港町であるマルセイユの漁師が売り物にならないような小さな魚を鍋で煮込んで食べる漁師料理だということからです。
ブイヤベースの起源を考えると、鍋料理だと思うんですよね。
更にブイヤベースは、スープだと言われる場合もありますが、鍋料理だと紹介されることもあります。
だから僕は、ブイヤベースは、スープじゃないっていう思っています。
じゃあ、ボルシチだって、トムヤムクンだって鍋なのでは?って言われそうです。
それに、味噌汁は?、じゃあ、おでんは?
こうなると、スープと鍋の違いをはっきりさせないといけなくなりそうです。
スープというのは素材の成分を煮出したものだと思います。
つまり、「汁」が主役ということです。
味噌汁は、その名の通り、「汁」が主役です、しかし、おでんは、「具」が主役なので、スープではありません。
ボルシチとは?
ボルシチですが、ボルというのは、「ビーツ」という見た目は赤かぶに似た野菜です。そして、シチは「キャベツのスープ」という意味だそうです。
語源からすると「汁」が主役だと思いますが、色々な作り方があるので、中には「具」が主役のものもあるかと思います。
ふかひれスープとは?
ふかひれスープは、ちょっと難しいのですが、「ふかひれ」が高級食材なので「具」が主役のように思えます。
ふかひれ自体は味も出汁も取れないのですが、ふかひれがなければ、ふかひれスープの価値もなくなるのではないでしょうか?
ふかひれの入ってないスープでは三大スープにはならないですよね?
そう考えると、「具」つまり、ふかひれが主役になるのでスープでは、ないような気がします。
これってラーメンと同じという考え方もできるかもしれません。
ラーメンは麺が主役です。
そして、スープは残すことはあっても、麺は残さずに食べるのが一般的です。
つまり、スープを残すことがあるものは、スープではないと言えるのではないでしょうか?
主役を残すなんてことは、まずないですよね?
トムヤムクンとは?
最後に、トムヤムクンですが、トムは「煮込む」、ヤムは「混ぜる」、クンは「えび」という意味になります。
「えび」を「混ぜて」「煮込む」ってことですね。
ここで、もう一つ、キーワードが出てきました。
「煮込む」です。
煮込むというのは、長時間、弱火で加熱することです。
スープは沸騰させずに、じっくり加熱したものなので、煮込んでないものはスープではないといえるかも知れません。
誰が決めたの?
ところで、世界の三大スープって誰が決めたのでしょうか?
トムヤムクンの販売業者、日本人の写真家と諸説あるようです。
しかも、世界的に三大スープというものが日本以外では存在しないようです。
つまり、誰かの好みだけで決めてしまったものかもしれないのです。
僕が選ぶ世界三大スープ
だったら、僕だって選びます(笑)
僕が選んだ世界三大スープは以下になります。
僕が選ぶ条件は以下の二つです。
- 食欲がなくても飲める
- 無性に飲みたくなる時がある。
随分と、ざっくりしていますね(笑)
コンソメってフランス語では「完成された」って意味を持つそうです。具もなく澄んだスープなだけに、見た目も味付けも誤魔化しができないんです。
ほんの少し濁っていても、雑味が少しでも残っていても、失敗作になります。
コンソメスープは、まさに完成されたスープです。
味噌汁は、日本のソウルフードといえるものなので説明は不要かも知れませんが、味噌汁の味噌は仕込み、熟成で最低でも1年かかります。出汁に使う鰹節も半年はかかります。味噌汁は素材にも手間暇がかかっている料理なんです。
苦手だった、トムヤムクン
トムヤムクンは香りが独特で、苦手な人も少なくないと思います。
僕もその中の一人でした。
それが、変わったのは、間違えて買ってしまった、カップヌードルでした。
出張の時に、トムヤムクン味だとは知らずにパッケージのエビの写真がが美味しそうだったので、つい買ってしまいました。
いざ、食べる時に、カップの上に貼りついていた「トムヤムペースト」という表記を見て「なんだろ?」と思いながら、お湯を入れて3分待ったあとにトムヤムペーストの封を開けました。
何となく妙な香りがして、思い出せないのですが、知ってるような香りです。
よくかき混ぜて、一口食べると・・・
酸っぱくて辛い・・・
カップヌードルで腐っているということもないはずなので、この味は何だろ?
とパッケージをよく見ると、
これは、まさかのトムヤムクン味?
しまったぁ~と思いました。
あの香りが苦手なトムヤムクン、まさかこんなところで出会うなんて夢にも思っていませんでした。
どうしようかと迷いました。
一口しか食べていないし、捨てるのももったいない・・・
また、別の物を買いに行くのも面倒だし・・・
意を決して食べることにしました。
天下の日清です。
しかもカップヌードルなので、美味しくないものなんて発売しないはずだと日清を信じることにしました。
最初は何とも言えない風味が嫌だったのですが、食べていくうちに不思議と嫌な感じが軽減していき、逆に、もう一口食べたいという気持ちに変わっていきました。
これ、酸っぱくて辛いけど、美味しい?
麺だけではなく、スープまで完食してしまいました。
子供がピーマンが苦手で細かく切ってキャベツなどと一緒にカレー味の野菜炒めにしてピーマンを食べることができたという事実ができると、その後は食べられるようになるのと同じですね。
そして、繰り返し食べているうちに、香りが気にならなくなりました。
人間って気になる香りでも、繰り返し香っている間に慣れてしまい気にならなくなるのかもしれません。
念のため、もう一つ、カップヌードル以外のものを食べてみることにしました。
乾燥麺と粉末スープを入れて、熱湯を注いで3分待つだけです。
どう違うんだろうと思っていたのですが、パクチーを乾燥させてパウダー状にしたものがコリアンダーのようです。
香りはカップヌードルより、かなり強烈です。
うっ!となる感じで、飲むのを躊躇しましたが、何とか完食できました。
香りは気になりましたが、麺(フォー)が入っていたこともあり、美味しく頂けました。
間違って買ったトムヤムクン味のカップヌードルのおかげで僕のトムヤムクンへの苦手意識が消えて、今では逆に好きになってしまいました。
トムヤムクンの美味しさを教えてくれた日清に感謝です。