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もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

缶コーヒーは、なぜショート缶が多いの?

缶の飲み物といえば?

と聞かれると、

「缶コーヒー」が最初に出てくる方が多いのではないでしょうか?

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そして「缶コーヒー」といえば?

これは、人により色々と違ってくるのではないかと思います。

缶コーヒーのランキングだと以下のような結果です。

  1. タリーズコーヒー バリスタズ ブラック(ボトル缶)
  2. サントリー プレミアムボス ブラック(ボトル缶)
  3. ジョージア エメラルドマウンテンブレンド(ショート缶)
  4. サントリー ボス カフェオレ(ショート缶)
  5. UCC BLACK 無糖(ショート缶)
  6. アサヒ ワンダ モーニングショット(ショート缶)
  7. タリーズコーヒー バリスタズ ラテ(ボトル缶)
  8. サントリー ボス レインボーマウンテンブレンド(ショート缶)
  9. アサヒ ワンダ 金の微糖(ショート缶)
  10. ジョージア マックスコーヒー(ロング缶)

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ボスは3種がベスト10入りしています。僕も缶コーヒーといえばボスが最初に出てきます、

そして、タリーズ、ワンダー、ジョージアが2種ベスト10にランキング入りしていますのでボス、タリーズ、ワンダー、ジョージアというのが定番なのかな?という感じです。

気になるのが1位と2位で共にボトル缶なんですよね。

これまで缶コーヒーの容器は、ショート缶というのが多かったのですが、最近はボトル缶が自販機やコンビニでも目立つようになってきました。

ショート缶が多かったのは?

でも、なぜ缶コーヒーはショート缶が多かったのでしょうか?

ショート缶の量はコーヒーカップ1杯分くらいなので、少ないような気がしませんか?

元々、缶コーヒーってロング缶と言われる250mlのものばかりでした。

そして、自販機での飲み物は1本100円というのが定番でした。

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僕はロング缶の方が良かったのです、ダイドーが初めてのショート缶(190ml)ジャマイカブレンドコーヒーを1975年に販売します。

250mlが全盛の時にあえて、高品質のものを同じ価格で容量を減らして自販機で販売する戦略が成功しました。その後、ダイドーブレンドコーヒーに改名し45年間、ダイドーの看板商品として君臨しています。

自販機の価格が初じめての値上げ

1989年4月から日本でも消費税(3%)が導入されることになりました。

100円の自販機缶コーヒーが税込みだと103円になります。

自販機で1円玉を扱うのは、無理がありますので、値上げするとなれば110円ということになりますが、1992年までは、販売価格を100円のままでメーカー努力で対応していましたが、原材料の高騰もあって、ついに自販機の飲み物が100円から110円に値上げされます。容量を減らすことで価格を変えずに済むことも、ショート缶が増えていった背景にあるのではないかと考えています。

ショート缶は休憩時間に飲み切れる量

休憩時間で飲み切れる量ということではないでしょうか?

まず、休憩時間ですが、10分前後になるかと思います。

その時間内で缶コーヒーを買って、ゆっくり飲んで帰るとなると、量の多いものは飲み切れずに余ります。このためショート缶というのはコーヒーブレークという意味では丁度良い量なのではないかと思います。

そして、1日に何回かコーヒーを飲むのであれば、飲む量が多くなると気持ち悪くなるのでショート缶というのは適度な量なのかもしれません。

休憩時間に缶コーヒーを買って飲むのは良いのですが、量が多いと飲み切れないんですよね。しかし缶コーヒーって飲み始めてしまうと蓋がないので、持ち歩くには不便なんです。席に持ちかえったとしても、空き缶を捨てる場所がありませんので、リサイクルボックスまで持っていく必要があります。

飲みかけの缶コーヒーを机の上などに置いておくと、うっかりと手がひっかり零してしまったり、他の人が知らずに缶を倒してしまい大惨事になったという場面を何度も見ています。コーヒーって紙に零すと染みにもなりますし、コーヒー臭が残るので意外と大変です。パソコンのキーボードが机の上にあるのが当たり前になっていますので、キーボードに零したりすると壊してしまうことにもなります。

自販機缶コーヒーが100円の時代では、キャップ付きのボトル缶ではコストが合わないですし、ペットボトルでは衛生面で課題が山積みだったと思います。

おそらく、ボトル缶、ペットボトルに対応できていたらショート缶の需要は、ここまで伸びなかったのではないかと思います。

クラフトコーヒーがヒット

BOSSが初のペットボトルコーヒーを販売しました。

しかも量は500mlです。

日本人の働き方も、変わり、時間をかけて少しずつ飲める人も増えて来たようです。

そこに目をつけて作られたのがクラフトボスですね。

現代のオフィスワーカーの新しい働き方に着目し、時間をかけて少しずつ飲むことを想定しました。満足感がありながらも、すっきり飲み続けられる味わいを追求し、200を超える工程※を経て、甘すぎずすっきり飲みやすい「やさしいコク」を実現しました。

※焙煎・抽出・調合における工程数

【出典】クラフトボス ラテ シーズンブレンド 商品情報(カロリー・原材料) サントリー

クラフトボスのコーヒーについては、味が僕の趣向とは一致しないので、あまり飲みませんが、あの味が好きだという人が多いので、これだけヒットしたのだと思います。

缶コーヒーの容器について

クラフトボスは、容器が何とペットボトルなんですよね。

これまで、缶コーヒーといえばスチール缶が当たり前だったのに、それがジョージアがアルミ缶で販売するようになりました。調べてみると今でも缶コーヒーはスチール缶の方が多い感じで以下のようになっています。

アルミ缶って軽くて良いのですが強度が弱いので、強度を確保するために窒素ガスを封入しているそうです。

もう一つ、食品は空気中の酸素などの影響で酸化されると品質が落ちるので、中味を詰める際に容器内の空気を窒素ガスに置き換えて、酸化しにくいようにするという目的もあるようです。

そしてクラフトボスは、更に強度の弱いペットボトルで供給しているのです。

ペットボトルは、衛生面、強度面で不安のあるのに、なぜでしょう?

これは2013年頃からコンビニコーヒーが普及したことからです。

コンビニコーヒーはプラスチック容器でした。

そして缶コーヒーを飲まないという人が増えてきたことで、プラスチック容器のコンビニコーヒーが普及したという点に目を付けたのです。

そして、缶では500mlという容量は難しいでしょうが、ペットボトルなら可能です。

清涼飲料市場全体の容器構成比でも、液量ベースでペットボトルが75.2%となり、缶容器の11.9%を大きく上回っています。(2019年、全国清涼飲料連合会調べ)

ショート缶はなくなるのか?

コンビニコーヒーで本格的で安価に飲めるコーヒーの需要が増えて、更に大容量のペットボトルで常温でも美味しいクラフトコーヒーの需要が増えてくれば、缶コーヒーの需要は減っていきます。

 

それでも、コーヒーを1日に何回も飲む方にとっては、ショート缶は必要だと思います。大容量のものだと1日1本で済むかもしれませんが、常温で美味しいといっても、時間とともに味の劣化は否定できません。

これからは、ショート缶の一人勝ちという時代ではなくなるとは思いますが、用途に応じた比率で、落ち着くのではないかと思います。