なかなか終わらない米国大統領選挙
これを書いている時点で、まだ、米国の大統領選挙が終わっていないため、トランプ大統領が大統領に再選するのかどうかが、わからないので、トランプ氏と書くことにします。
共和党:トランプ VS 民主党: バイデンで大統領選は、この記事を書いている時点では、どちらが勝つのかわからないような状態です。
僕は、バイデン氏の圧勝で終わると思っていたのですが、2020年11月5日(木)の朝の時点ではトランプ氏が有利だと言われていました。
そして、2020年11月6日(金)になるとバイデン氏が、あと6人の選挙人を獲得すれば勝利が確定する状態へと変わります。
「アメリカファースト」だと言うトランプ氏なので、米国以外の人にすれば、トランプ氏はまず嫌われるはずです。
そして新型コロナ感染者が一番多い国になっています。
更には失業率も高まり、選挙活動中に大統領が新型コロナに感染してしまうというお粗末なことまで起きてます。
これで、トランプ氏を支持する国民がいるのだろうか?と僕は思っていました。
テレビを見ていて
トランプ氏は、ズケズケと何でも思ったことを言ってしまうので、そこが好きだという人はいると思います。
そして、トランプ氏は不動産業で成功した人だからきっと経済を立て直してくれるという期待を持つ人もいます。
トランプ氏は、強いアメリカを象徴するという感じなのかもしれませんね。
そして中には、民主党が信じられないからトランプ氏に投票するというコメントがありました。
これってどういうことなのでしょうか?
嫌いじゃない方に投票する
米国も日本と同じような状況なんです。
トランプ氏に投票するという方の中には、バイデン氏が信用できないからという方がいます。逆にバイデン氏に投票するという方の中には、トランプ氏が嫌いだからという人がいます。
トランプ氏を支持したい、バイデン氏を支持したいというわけではなく、どちらかなら、嫌いじゃない方に投票するということです。
そう考えると、米国も日本と同様に政治を任せたいという政党も政治家もいないということになります。
日本も自民党と野党なら、自民党の方がましだということで自民党に投票する人は少なくないと思います。
「悪夢の民主党政権」これが忘れられないからです。
民主党政権が行った数々の愚行は、日本人にとってのトラウマになったと言っても良いと思います。
その責任を取ることなく自民党を批判している姿は見ていて気分が悪くなります。
そういう意味では僕は民主党系の野党が信じられないので民主党系以外の党に投票するというのと同じなのかもしれません。
民主党は?
では、民主党を信頼できないという人にはどのような理由があるのでしょうか?
米国民主党と言えば、オバマ元大統領と、前回、トランプ氏と選挙を戦ったヒラリークリントンだと思います。
オバマ氏は大統領に就任した当時、「Yes We Can」で一躍有名になりました。
就任当初の支持率は、70%を超えていましたが、その後は50%前後を推移してます。
オバマ氏は就任後1か月でリーマンショックに対する景気対策を行い、敗は、リーマンショックから国民を救ったにも関わらず、景気回復の恩恵が国民全体に行き渡らなかったために、不満と失望が広がり、国民を失望させてしまったことかもしれません。
これで、国民が二分化してしまい、今回の選挙にも反映されているのではないかと思います。
オバマ氏と日本の民主党で共通するのは、「期待が大きかった」ということだと思います。日本の民主党の場合は何もできずに国民の信頼を失いましたが、オバマ氏の場合は、リーマンショックから短期間で立ち直らせたという成果があります。にも関わらず、評価が二分してしまったのは、景気回復で恩恵を受けた人、受けなかった人の違いだと思います。
ヒラリー氏は、米国発の女性大統領か?と言われていました。
しかし、一方で、人気のない候補者同士の選挙とも言われていました。
ヒラリー氏を好ましくないと答えた比率は56%、トランプ氏を好ましくないと答えた比率は63%というのが両者が、いかに不人気なのか?ということを示しています。
前回の選挙でも、不人気投票ではヒラリー氏を上回っていたトランプ氏が勝利しています。
では、なぜヒラリー氏はそんなに不人気なのでしょうか?
ヒラリー氏を嫌う方の理由の多くが、「信頼できない」というものです。
信頼できない理由は「私的メール問題」です。
ウィキリークスが2016年3月に、3万通を超えるクリントン氏のメールを公開したことで火が付きました。メールは、同氏がオバマ政権の国務長官だった時期のもので、その内容も精査されていますが、最大の問題点は「自宅に設置したメールサーバーで、個人メールアドレスを使っていた」(govではなくclintonemail.comを使っていた)ことです。
米国には「政府の公文書は、国民の所有物・財産である」という考えがあり、その網の目をくぐるような個人メール使用は、問題と見なされます。また米政府は、公式メール使用に関して厳しいセキュリティ管理を行っており、組織による監査、使用記録の保管などを義務づけています。クリントン氏は、人一倍セキュリティに注意すべき立場だったにもかかわらず、ルールを守らず、個人メールを公務に使っていました。このため、「国家安全保障を揺るがす重要な過失」として、同氏は各方面から追及を受けます。
【出典】「違法ではないが、きわめて軽率」、いまだくすぶるヒラリー・クリントン氏の私的メール問題とは|Digital Arts News Watch|デジタルアーツ株式会社
日本人だと、これくらいで?という内容ですが、個人メールを公務で使用していたことは国家安全保障を揺るがす重要な過失なので、信頼できないということになります。
民主党を信頼できないというのは、ヒラリー氏のことを差しているのかもしれません。
そして今回、候補者となったバイデン氏ですが、オバマ大統領の時代の副大統領を務めていた方です。現在、77歳でもし大統領になれば史上最年長の大統領の誕生になります。
中間層の生まれなので、中間層の味方を強調し中間層を獲得しようという戦略です。
副大統領候補に黒人女性を指名したり雇用問題の解決に意欲を見せていますが、失言が多いのが問題のようです。
- 自分ではなくドナルド・トランプ米大統領に投票しようか少しでも考えているようなアフリカ系アメリカ人の有権者は「黒人じゃない」と発言した。
こんな発言を2020年5月22日に発言してしまいました。
更に2020年10月27日にアリゾナでの選挙イベントでも以下のような発言をしています。
- わたしはハリスの選挙パートナーだ。冗談だと思っているのだろう?
これも日本人には何が失言なのかわかりにくいのですが、ハリス氏は今回の選挙では民主党の副大統領候補です。そのパートナーだと発言したのですからバイデン氏は民主党では所詮トロイの木馬的存在で、選挙に勝利しても実際に権力を握るのはハリス氏ではないか?と疑われてしまったわけです。
更にハリス氏自身が、「ハリス政権は大統領に就くバイデン氏と共に・・・」といった発言をしていますので、本当に冗談ではない?と思ってしまいます。
これでは民主党を信頼できないと言われても仕方ありません。
トランプ氏もバイデン氏も真の支持者はいない?
結局、どっちも、どっちということで最終的には好き・嫌いで決めることになるのでしょう。
トランプ氏を支持する人は、バイデン氏または民主党が嫌いな人、バイデン氏を支持するのは、トランプ氏が嫌いな人。だから各支持者同士でケンカになったりするんでしょうね。
日本もそうですが、米国も国民から信頼される人というのはいないってことなのかもしれませんね。