投票率が下がった都知事選2020
先週行われた、2020年7月5日の東京都知事選ですが、新型コロナで政治判断が自分の生活に直撃するということを実感したはずなので投票率も上がると思っていたのですが、実際には、前回の投票率59.73%を下回る55.00%という結果でした。
ワイドナショーで松本さん投票について語ったコメント
2020年7月12日に放送されたワイドナショーでダウンタウンの松本さんが以下のように都知事選の投票の事を語ったことがSNSで話題になっています。
松本は「お叱りを受けるかもしれない」と前置きをした上で「『行こうよ、選挙』と、みんな言うんでしょうが、消去法的な選挙に意味があるのか、と。僕は今回、都知事選という選挙を消去した」と投票に行かなかったことを告白。「『なし』を設けてくれたら行くけどね」と持論を展開していた。
「選挙に行かなかった言い訳だろう」という意見が目立ちましたが、僕も投票したい人がいない場合については、どうするのが正解なのかは選挙の都度、考えさせられます。
都知事選には過去最高の22人が立候補しましたが、東京都民のために立候補してくれている人がいたのか?というと1人もいなかったように感じました。
選挙に行かなければ意思表示できない?
高校時代の担任は投票は必ず行くべきだという持論の方で投票しなければ、気持ちは伝わらないので、意思表示をするという意味で投票したい人がいなくても白紙で出しなさいと選挙の話になる都度、説明してくれたことを思い出します。
自分の1票では何も変わらないし、白紙で出しても無効票になるだけで選挙に行かないのと何が変わるんだろうという思いは当時も今も変わりません。
むしろ、投票しない方が投票率という形で表に現れてきますし、無効票であっても投票率は上がるので、仮に白紙投票が増えて20%投票率が上がったとしても投票率が上がったという結果だけが公表されるだけのように思います。
白紙票は逆効果?
それに白紙はYesでもNoでもないので、今のままでOKと解釈されても不思議ではありません。
しかし、白紙ではなく当選した人とは別の方に投票するというのは、意味を持ってくると思います。
今回の都知事選は小池都知事に圧勝で選挙前から小池さんの当選は間違いないと考える人が多かったと思いますし、実際、予想通りの結果になっています。
しかし、今回、小池さんには任せたくないけど、他の候補者は、もっと任せたくないから投票に行かなかったという人もいると思います。
今回2位だった宇都宮氏にそういった方の投票が加わっていれば、小池都知事の圧勝ではなかったかもしれません。そうすると世間の考え方は変わってくるはずです。小池さんを支持しない人も多いんだと。
みんなが1票くらいだから行かなくても同じだと考えたら投票率は0です。
考え方を変えて、期日前投票を使えば、そんなに時間もかかならいし自分の意思表示をして都民がどんな風に考えているのかを数字として表すことに協力してみようと考えてくれたら、投票率はグンと伸びるはずです。
世界の投票率は?
日本の投票率は世界的にはどうなのでしょうか?
以下は、世界各国の選挙の投票率ランキングです。
- ソマリア 99.9%
- ベトナム 99.3%
- ラオス人民民主共和国 97.9%
- シンガポール 93.6%
- エチオピア 93.2%
- ルワンダ 93.0%
- マルタ 92.1%
- トルクメニスタン 91.7%
- オーストラリア 91.0%
- アンチグアバーブーダ 90.3%
※日本は159位
【出典】[CML 055891] 世界の投票率ランキングと選挙制度との関係
そして以下は幸福度ランキングです。
※日本は62位
【出典】【国際】国連の世界幸福度ランキング2020。北欧諸国が上位ほぼ独占。日本は62位で4位後退 | Sustainable Japan
ソマリアの投票率が99.9%とほぼ100%というのは驚きました。
それほど、政治に関心が高いということなのでしょう。
投票率が高い国=幸福度が高い国という相関があるかどうかと言われると何とも言えませんが、幸福度ランキング1位と2位のフィンランド、デンマークは投票率も高い国です。しかし投票率の高いソマリアは、治安が悪いイメージがありますし、ベトナムも幸福度ランキングでは83位と高くはありませんので、政治に対して不信感・不満を持っている国の投票率が高いような気がします。
日本の投票率が低いというのは、現状に満足している人が多い現れなのではないかと思います。