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もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

フリクションとは?

半永久的に使えるノートということで紹介しました。  

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考えてみれば、フリクションって鉛筆代わりに普通の紙に書いてもいいわけです。
※考えなくても、それが普通ですよね(笑)

更に考えると、フリクションってどんな仕組みなのかも気になります。

ということで調べてみました。

 

フリクションですが、製品化までに30年かかったそうです。(日本は2007年発売)

開発のキッカケは、1970年の秋です。
PIROT社の研究者が「一夜で色が変わる紅葉を見て」こんな魔法のような変化を再現したいと考えて、フリクションの開発が始まりました。

そして、研究チームは試行錯誤を重ね、1975年に温度変化で色が変わる「メタモインキ」を開発しました。

メタモインキは、3つの成分が1つのマイクロカプセルの中にあって、成分の結合が温度によって変わることで色が変わるというものです。

そしてメタモインキが使われた世界初の商品が、1976年に発売された「魔法のコップ」です。更に1985年には、「メルちゃんまほうのフライDEこんがり」が発売されています。

  • 魔法のコップ(下写真左)
    紙コップで紙コップには、花咲かじいさんと木の絵が印刷されていて、紙コップに冷たい飲み物を注ぐと桜の花の絵が浮かび上がるというものです。
  • メルちゃんまほうのフライDEこんがり(下写真右)
    子供向けの玩具です。テーブルコンロとフライ鍋があって、フライ鍋には冷水を入れておきます。そして白色のエビフライをフライ鍋に入れると温度変化でエビフライがキツネ色に変わります。

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1984年のロスアンジェルス オリンピックのチケットの偽造防止ということで、メタモインキが採用されました。

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熱を加えると色が変わるインクが使われています。熱がなくなると元に戻ります。このインクは市場に出たばかりで、1984年のオリンピックの時には、まだ米国で商業利用されていないということで採用されました。

チケットを指で擦ると変色したそうです。

【出典】

この頃はまだ、擦ると消えるのではなく色が変わっていたということになります。

そして、3つの成分が一つのカプセルに入ってことからインキの粒子が大きくなってしまい、ペン先の隙間から滑らかに出せないことからボールペンのような用途では使えませんでした。更にメタモインキは、色が変わる温度の幅がわずか数℃の幅しかないので色が変化する温度、元に戻る温度が一定ではありませんでした。そのため一度消した文字が常温でも復活してしまうこともありました。

しかし、筆記具のメーカーとしては、筆記具として利用できるようにしたいということで粒子を小さく、色が変わる温度の安定性、幅を広げる技術改良を進めました。

そして2001年に粒子を小さくすることに成功して2002年には、「イリュージョン」という、メタモインキを使った初めてのボールペンを発売しました。

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イリュージョンは、黒で書いた文字が摩擦により青や赤に変わるというものでした。

そしてついに、2006年フリクションが発売になります。

しかし、最初に販売されたのは、日本ではなくヨーロッパでした。
本の学校というと鉛筆、シャープペンシルが文化の国ですが、ヨーロッパは違います。学校でも万年筆やボールペンが使われています。このため、ヨーロッパの方が需要があるとPIROT社は判断しました。

ヨーロッパで発売した翌年の2007年には、日本でも発売されます。ヨーロッパでヒットしたことで、日本でも大きな話題になり日本でもヒット商品になりました。

フリクションですが、温度変化でインクが消えるというのですが、具体的には、どのような仕組みなのでしょうか?

インクの粒子の中にマイクロカプセルが多数あり、これが色素の役割をはたしています。 マイクロカプセルには、3種類の成分が含まれていて、温度によりこの3種類の成分の組み合わせが変わり、発色したり透明になったりします。

常温時は、発色剤と発色成分が結合しているので、色が見えますが、一定の温度を超えると発色成分と変色温度調整剤が結合するため透明になるという仕組みです。

ラバーでインクを擦ることで摩擦熱で温度があがることで透明になるということですね。

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以下は、PIROT社のホームページに書かれている、フリクションの取り扱い注意事項です。

  • 筆跡が乾いてから専用ラバーでこすると色が消えます。
  • 証書類・宛名など消えてはいけないものには使用しないでください。
  • 直射日光の当たる場所や、高温になる場所に置かないでください。60℃以上になるとインキが無色になります。
  • -10℃前後になると消去した筆跡が戻る場合があります。
  • 紙以外への筆記には使用しないでください。
  • 感熱紙など紙の種類や、印刷物の特性によっては消去に不向きな場合があります。
  • 消去用ラバーに汚れがついたまま擦ると、紙面が汚れます。ふき取るなど汚れを落としてからお使いください。
  • マークシートには使用できません。

【出典】PILOTホームページ

上記の説明によると、フリクションインキは、60℃以上で色が消え、マイナス10℃以下になると色が元に戻るということですね。一度消したものを元に戻すには冷凍庫に入れておくと戻りそうですね。

僕は半永久的に使えるノート用に以下のものを購入しました。

 

消えるボールペン「フリクション」シリーズの細身スリムタイプです。本体後部の消去用ラバーでこすると、摩擦熱によりインクが無色に変わり、書いた文字が消えます。ボール径0.38mmの超極細タイプなので、小さなスペースに文字を書くのに適しています。。。また、従来品と異なり、クリップを無くすことでペンケースの中でかさばることも無く、複数本まとめて持ち歩きやすくなりました。

パイロット フリクションボールスリム 0.38mm ブラック LFBS-18UF-B

パイロット フリクションボールスリム 0.38mm ブラック LFBS-18UF-B

  • 発売日: 2014/10/01
  • メディア: オフィス用品
 

フリクションボールスリム対応の替え芯(リフィル)です。フリクションボール3にも使えます。・本体品番:LFBS-18UF,LKFB60EF。・3本入り。商品色傾向:黒。

凄く細いので、書きにくいかと思ったのですが、むしろシャープペンシルよりも書きやすかったです。あまりにも細いので使い捨てだと思っていたのですが、替え芯が用意されています。シャープペンシルは書いていると芯が折れて飛んで行って机の上などに転がったままになっているとキーボードやマウスを動かした時に机の上に黒い跡になってしまうこともあります。

フリクションだとそういったことがないのでストレスなく利用できます。

しかもシャープペンシルだと消しゴムで消すと消しカスが出てきてゴミになりますが、フリクションはそれもありません。フリクションなら消しゴムのようになくなる心配もありません。しかも、上記のものは芯の太さが0.38mmと細いので、0.5mmのシャープペンシルの芯より書きやすいです。

スリムタイプのフリクションは手帳用として使う際には凄く便利です。