山手線の新駅、高輪ゲートウェイ駅が3月14日(土)から開業となるようです。
駅名は公募でしたが、1位の高輪ではなく、130位だった高輪ゲートウェイに決まったことで騒動になりました。
何故、高輪ゲートウェイを選ばなければいけなかったのか?そこにはJR東日本だけではなく別の力が働いていたからだと思います。今回の記事を、最後まで読んで頂ければ、理解して頂けるはずです。
まずは、高輪ゲートウェイ駅からです。
駅のデザインは、国立競技場をデザインした隈研吾さんです。隈研吾さんと言えば、木を使ったデザインが有名なので和がコンセプトです。
駅名はカタカナで、駅は和というギャップに加え、駅名については、まだ違和感しかありませんが、徐々に慣れていくのでしょうね(笑)
いよいよ3月14日に高輪ゲートウェイ駅が開業します。
隈研吾氏がデザインした新駅舎は、折り紙をモチーフにした大屋根や、象徴的な吹き抜け、周辺が見渡せるガラス面など、見どころがたくさん!
また、3月23日開業の駅構内店舗のひとつ、無人AI決済店舗「TOUCH TO GO」では、あたらしいお買い物スタイルも体験できます。
高輪ゲートウェイ駅の開業記念商品を発売
記念入場券の初回販売は既に終わっていますが、他にも色々と販売されるようです。
山手線の駅が追加になるのは、46年ぶりということなので、滅多にあることではありません。
2020年3月14日の高輪ゲートウェイ駅開業を記念して、2月17日(月)から硬券タイプの「高輪ゲートウェイ駅開業記念入場券」と開業記念の切手・クリアファイルをセットにした開業記念商品を発売します。
また、3月14日(土)から5月6日(水)の間、「高輪ゲートウェイ駅開業記念」のオリジナルメッセージを印字した「都区内パス」を発売します。是非、この機会にお買い求めください。【引用】JR東日本ニュース(2020年2月7日)
どんな駅?
構内はどうなっているのか気になったのですが、構内図が、なかなか見つからずようやくみつけたのが以下です。
高輪ゲートウェイ駅のフロアは?
駅のテナントは2店舗
【出典】JR東日本ニュース(2020 年 2 月 1 3 日)
【出典】JR東日本ニュース(2019年12月3日)
【出典】出店ウォッチ
無人AI決済というのは以下の仕組みだとのこと
- 店舗に入る(カメラが認識)
- 商品を取る(カメラが認識)
- 決済をする(バーコードを読み取らずにキャッシュレス決済)
高輪ゲートウェイでは、以下のロボットが導入されるということです。
- 案内ロボット
- 移動案内・広告ロボット
- 移動支援ロボット
- 警備ロボット
- 清掃ロボット
確かに近未来の駅って感じですね。
そして、もう一つ注目なのが自動改札機です。
QRコード決済への対応、車いすでもタッチしやすいデザインになっています。
高輪ゲートウェイ駅の自動改札は、IC カードと QR コードの2種類の乗車券に対応しています。そして、車いすを利用する方がタッチしやすいように、これまでは上に向いていたタッチ部が側面に設置されています。
【出典】JR東日本ニュース(2020年1月29日)
高輪ゲートウェイ駅開業の先にあるもの
高輪ゲートウェイ駅ですが、駅名の決定の際に、反対意見が多かったのですが、JR東日本が、それを押し切って決定したのは、駅に隣接する、「グローバルゲートウェイ品川」と関連していることは、間違いないでしょう。
品川駅はリニア新幹線の駅で、名古屋まで40分です。そして、羽田空港から京急線で品川駅まで15分です。まさにゲートウェイです。
高輪ゲートウエイ駅は、その隣の駅ということで、グローバルゲートウェイ品川を新しいエリアにしようという「JR東日本」の経営戦略だと思っていました。
「品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)」(以下「本プロジェクト」)に係る品川駅北周辺地区の都市計画について、国家戦略特別区域会議および諮問会議を経て内閣総理大臣による認定(都市計画決定)を受けました。「グローバルゲートウェイ品川」のコンセプトのもと、関係各所と連携を図りながら、2024 年頃のまちびらきに向けて本プロジェクトをさらに進めてまいります。
【引用】JR東日本ニュース(2019年4月22日)
引用】JR東日本ニュース(2018年9月25日)
しかし会議名に国家の文字がありますね。国家戦略特別区域会議、諮問会議共に内閣府に設置されているものです。
【参考】内閣府
- 国家戦略特別区域会議
国家戦略特別区域においては、区域計画の作成、認定区域計画及びその実施に係る連絡調整並びに産業の国際競争力の強化及び国際的な経済活動の拠点の形成に関し必要な協議を行うため、区域ごとに国家戦略特別区域会議を組織することとしています。
グローバルゲートウェイ品川は、内閣総理大臣の認定による都市計画のプロジェクトとありますが、実際は、国家戦略特別区域会議等で決めたことをJR東日本に打診し、その内容を元にJR東日本で企画を作らされたという感じがしてきました。駅名公募による不自然な決定も内閣府が絡んでいたからと考えれば納得できます。
「グローバルゲートウェイ品川」「高輪ゲートウェイ」共に内閣府が主導なんでしょうね。
国家戦略特別区域会議の出席者ですが、直近の合同会議では以下の方の名前がありました。
- 北村 誠吾(内閣府特命担当大臣)
- 小池 百合子(東京都知事)
- 黒岩 祐治 (神奈川県知事)
- 福田 紀彦(川崎市長)
- 西脇 隆俊(京都府知事)
- 中原 八一(新潟市長)
- 広瀬 栄 (養父市長)
- 北橋 健治(北九州市長)
- 郡 和子(仙台市長)
- 大村 秀章(愛知県知事)
- 後藤 雅将(Axcelead Drug Discovery Partners 株式会社)
- 増田 重巳(ミネベアミツミ株式会社)
- 高階 秋弘 (養父町開発株式会社)
【出典】国家戦略特区(内閣府)
ここで、養父市については、養父町開発という会社の名前もありました。この会社、ホームページは見当たりませんが、兵庫県で宅地建物取引業を行っている会社のようです。
養父(やぶ)市が、国家戦略特区に指定されているんですね。
養父市が作成した、「養父市の挑戦」というパンフレットを見ると以下のようなことが書かれています。
内閣総理大臣主導の特区、国(特区担当大臣)、地方自治体、民間事業者の3者でミニ独立政府の様に決められる主体性を持った特区
「岩盤規制」改革の突破口「総理・内閣主導」の枠組み
- 国が規制改革を行い養父市をモデル地域として、民間事業者が経済活動を実践する
- 規制改革を実践しながら更なる規制改革を行う
養父市が特区へ提案した理由は?
人口減少が進む養父市では高齢化や離農による担い手不足により、まち・農村の伝統文化の源であり、食材を育てる「農地」が守れなくなりつつあります。それらの問題解決につながる環境をつくりたいと考えました。
【出典】養父市
養父市については、何をしようとしているのか、気になりますが、今回の内容とはかけ離れてしまいますので、別の記事で改めて書きたいと思います。
ということでグローバルゲートウェイ品川に話を戻しますが、4つの街区(建物)で構成されます。
- 住宅、教育施設(地上45階)
- ⽂化創造施設(地上6階)
- 業務、商業、⽣活⽀援施設、熱源機械室(地上31階)
- 業務、ホテル、商業、コンベンション、カンファレンス、ビジネス⽀援施設(地上30階)
ホテルがありますが、これは菅官房長官が言っていた「日本には高級ホテルが少ない」という発言とも関係してくるでしょうから、高級ホテルが組み込まれるはずです。
養父市のパンフレットで「総理・内閣主導」という言葉がやたらと強調されていましたので、グローバルケートウェイ品川も同じなのでしょう。
「国家戦略特区」こちらも、気になりますので、改めて別記事として書いてみたいと思っています。