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ホテルの部屋は狭い方がいい?

世界レベルの高級ホテルを日本に50カ所

菅義偉官房長官が2019年12月7日、熊本県益城町で2030年までに訪日外国人旅行者を6千万人とする政府目標を巡り、多くのスイートルームを配置した「世界レベル」の高級ホテルを50カ所程度新設する方針を述べました。

財政投融資を活用し、日本政策投資銀行による資金援助で全国各地に整備する」ということなので、公的資金が投入されることになります。

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部屋は狭いほうがいいに決まっている。

これに対して、アパグループ代表の元谷外志雄氏は、この政策を「訪日客は高級ホテルではなくリーズナブルなホテルを望んでいる。東京オリンピックで一時的に需要は伸びても、その後空室だらけになると発言しています。

元谷さんの考えは以下の通りです。

部屋は狭いほうがいいに決まっています。部屋を大きくすると炭酸ガスの排出量が増えて環境に優しくないですよね。アパは炭酸ガスの排出量を一般都市ホテルの3分の1に抑えています。特に欧米の人々は環境問題に敏感で、求められているのはスイートルームではなく環境に優しいコンパクトな部屋なのです。

アパホテルはコンパクトな部屋に大きな壁掛けテレビや大きなベッドを置き、照明は事務所並みの明るさです。そうすると、ベッドの上で本を読んだり、書類を広げたり、地図を見たりと、ベッドを寝るためだけでなく多目的に使うことができる。照明のスイッチを探すためにいちいち歩き回らなければならないスイートルームよりも、ベッドサイドにスイッチをまとめたほうがずっと使い勝手がいいじゃないですか。

【引用元】
 プレジデントオンライン

高級ホテルの需要が増えている

東京に関しては、個人的な印象ですが、ビジネスホテルは予約が取りやすいのですが、高級と言われているホテルに関しては、予約が取りにくい状況が東京オリンピックが決まった頃から続いています。実際、予約が取りやすかった頃と比較すると宿泊料金も1.2~1.5倍程度上がっています。そして、宿泊客も日本人より外国人が圧倒的に多いです。つまり外国人の宿泊が増えたことで高級ホテルは潤っているということです。そういう意味では、菅官房長官の発言の中にあった、日本には世界レベルの高級ホテルが少ないというのは間違いではないと思いますし、予約が取りにくくなったことからも需要は増えているように感じます。

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元谷氏は、高級ホテルだとプールや大浴場、ジムといった施設も必要になるので駅の近くで大きなホテルを建設できるような土地を確保できないので、どうしても立地条件の悪い場所になってしまう、そんなホテルに宿泊する人はいないといった内容も発言されています。

しかし高級ホテルに泊まるような方は、タクシーを利用するでしょうから駅から離れているということはあまり問題にならないはずです。

僕は天候が悪い時はホテルから外に出たくないので、大きなホテルだと和洋中全ての食事が可能な施設があり、コンビニもあるので外に出なくても済むというのは僕にとっては重要です。六本木ヒルズ内にある「グランド ハイアット 東京」は、そういう意味で最高の立地条件の高級ホテルだと思います。食事だけでなく、映画やショッピング、美術館、病院と徒歩圏内で何でも揃います。

しかし、東京以外の都市には世界に通用する高級ホテルはないと言っても過言ではないと思います。地方になると高級旅館は確かに存在します。しかし、それは外国人が望む豪華さという意味での高級という価値観には合わないものです。日本の高級旅館は和の豪華さです。そして日本の高級ホテルもどちらかというと和の豪華さを継承したシンプルな豪華さです。

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ビジネスホテルは日本人には最適

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高級ホテルは、外国人観光客には必要なものだと思います。

しかし、元谷氏の発言は、日本人に関してはその通りだと思います。

日本人は宿泊費にお金をかけるなら食事やその他のことに使いたいという方が多いかと思います。ホテルは寝ることができればいいという考えであれば、当然だと思います。部屋も広いと落ち着かないので狭いほうが良いという方もいます。慣れない土地を歩き回り、ホテルに帰ってからも広い部屋だと歩き回らないといけないのでベッドからテレビや電灯の操作ができるというのは便利です。そして最近は朝食付きは当たり前で、大浴場があるホテルも増えているので広い風呂でゆっくりできて、それで東京23区内で当日予約でも8,000円程度で利用できるので日本人に合ったホテルがビジネスホテルだと思います。

しかし、ビジネスホテルは体格が大きい外国人の方には窮屈だと思います。シングルだと7畳程度(13㎡)の部屋にベッド、ユニットバス、トイレが収納されているわけです。そんなに大柄ではない自分でもトイレは狭いと感じることもあります。そういう意味では、ビジネスホテルは外国人観光客にとっては需要が少ないように感じます。

高級ホテルより適切な広さの部屋があるホテル

日本では高級ホテルと言われるところでもトイレや浴室が狭いと感じることもあります。海外旅行だと1週間程度滞在することも普通ですから、大きなスーツケースを持っていくことになります。狭い部屋だと置き場所に困ります。ビジネスホテルだとダブルやツインにしても、ベットの面積分が増えるだけでその他のスペースについては、シングルと変わりないホテルが多いです。確かに富裕層の外国人観光客の視点だと日本に高級ホテルは不足していると思います。しかし全体的に考えると、高級ホテルが不足しているというよりも、体格の大きな外国人に合った部屋があるホテルが少ないので高級ホテルを利用せざる得ないのではないかと思っています。特に日本のホテルのトイレに関しては、ビジネスホテル、高級ホテルを問わず小さい、狭いと感じる場合が多いです。

これは小柄な日本人に合わせているからだと思うのですが、大柄な外国人の方にも合うようなサイズ感の設備が揃った部屋のあるホテルが増えてくれば、高級ホテルに宿泊する必要がない外国人観光客は多いはずです。

今の日本は、狭い部屋でも、高級なホテルでもなく適切な広さの部屋があるホテルがないのだと思います。

ということで、外国人観光客のためのホテルという意味だと、僕は菅官房長官の発言も、元谷氏の発言も間違っていると感じました。

そもそも、国民の税金を使って、外国人のために使うというのは、いかがなものかと思います。震災、台風被害で家を無くした方も多いので、外国人観光客に使う余裕があるのであれば、税金は国民のために有効に使って欲しいものです。

 

ホテルに泊まるといふこと

ホテルに泊まるといふこと

  • 作者:林 俊介
  • 出版社/メーカー: 金沢倶楽部
  • 発売日: 2004/04
  • メディア: 単行本