民放テレビにはCMが必要です。
CMは、コマーシャル・メッセージの略ですが、日本語にすると、「宣伝」って言葉がピッタリなんでしょうね。
そして、「宣伝」の意味は以下の通りです。
- 製品の便益を多くの人に理解させるために広く情報を伝えることをいう。
まぁ最近のCMは製品だけではなく、会社名を広く知ってもらいたいという目的でも使われているので、「何かを広く知ってもらう」ということになるのでしょう。
CMはまず、見てもらえないと話しにならないので、注目してもらうことが重要です。このため、タレントさんや、動物、注目されそうなシーンとか歌とか色んな方法を考えます。
最初のCMというと伝えたいことを前面に打ち出すようなものが主流だったように思います。今でも流れている、「タケモトピアノ」のCMは、その典型だと思います。
そして、次世代CMともいえるのがインパクトのあるものに注目させて製品や会社名をアピールするという手法です。最初は何のCMなのかわからないのですが、インパクトのある内容なのでつい見てしまう。そして最後に会社名や商品名を出すというものです。例えば、ダダーン・ボヨヨン・ボヨヨンで有名になったCMです。これ何のCMだったか覚えていますか?ピップエレキバンのピップ株式会社が発売している、滋養強壮剤です。まだ販売しているみたいですね。
アイフルは、チワワ犬を前面に押し出したCMで注目させて最後に会社名を出すパターンでした。
そして、このようなCMから派生したと思われるのが、最初から最後まで何のCMなのかわからないというものです。
何のCMなのか、わからないのでCMの内容さえ覚えていないものが多いです(笑)
かろうじて、覚えていたのが、「earth music&ecology」です。
宮崎あおいさんが歌を歌いながら歩き、そこに佐藤健さんが加わり、一緒に歌います。CMだということを忘れていると、最後に「earth music&ecology」と表示されます。これでは何のCMなのかさっぱり理解できません。
しかし、現在のCMは広瀬すずさんを前面に出して、earth music&ecologyという名前の通り、地球の環境保全を考えての施策をわかりやすく、伝えている点が素晴らしいと感じました。
特に3番目の、「袋下さい」「20円です」は、実に上手く伝えていると思います。
【参照元】
また、とにかく、商品名などを繰り返すという方法のCMもあります。2019年だと、PayPayですね。しかも短期間に頻繁にテレビで流れていましたので印象に残ります。力技のCMですね。CM効果でPayPayは今では親会社であるYahooより有名になったのでは?と思えるほどです。
最近は、商品をそのまま紹介するのではなく、ひと工夫すると、こんな風にも食べられますよっていうCMも多くなってきた感じです。
以下の雪印メグミルクのCMは、6Pチーズの新しい食べ方を紹介すると同時に、子供の踊りと歌が印象的で頭にも残ります。
【参照元】
CMも沢山作られていますので、考えられるパターンは出尽くしたのかもしれませんが、CMというのは時代によって変わるものです。
1960年代(食品・日用品)
1970年代(家電製品)
1980年代(栄養ドリンク・教育の時代)
1990年代(引越・防犯・美容)
- ダダン(ピップフジモト)
- セコム(セコム)
2000年代(英会話・携帯電話・消費者金融)
2010年代(宅配便・賃貸住宅)
1960年代はまだ、テレビが一般家庭に普及していないような時代なので、家電製品のCMなどはなかったのかと思います。
そして1970年代に入ると、テレビを含めた家電製品のCMが増えてきます。1980年代は働き過ぎで疲れている人が多かったので栄養ドリンク、高学歴・高収入ということで教育関係、1990年代はバブル崩壊ということもあり、一番、色々なCMが作られていたのかと思います。2000年代は景気がなかなか回復せず、消費者金融のCMが目立ちました。2010年代はAmazonや楽天といったネット通販が普及してきましたので、宅配便のCMが目立つようになりました。
こうやって、改めて見てみると、CMは時代を象徴しているように思えます。
2020年代は、どんなCMが増えてくるのか楽しみです。