seegeのまとめサイト

もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

逃亡者 カルロス・ゴーンについて

昨年末にカルロス・ゴーンレバノンに逃亡したという報道を知り、正直、逃げた方にも、逃げられた方にも腹が立ちました。

でも、感情的になっている状態で、ブログに書いてもあとから後悔する気がしたので、あえて、この内容には触れないようにしていました。

なんとか冷静になれた気がしてきたので、ニュースやネットの記事や動画をいくつか見たり読んでみました。

f:id:seege:20200105195655p:plain

大阪の空港って刃物を見逃したり、検知した刃物を持ち主に返却してしまったり、今回の保釈中の者を逃がしてしまったりするし、警察や検察は、容疑者を何度か取り逃がしていますし、留置所からも逃げられたり、日本の抜け道的な場所になっているような気がします。そんなことを考えつつ、最初に目についたのは、以下の記事です。

前会長と連絡が取れておらず、レバノンの弁護士を通じて接触を試みるという。今年4月を目指していた初公判の開廷は絶望的。弘中弁護士は「辞任はいずれしないとしょうがない。本人の意向を踏まえて決める」とした。

mainichi.jp

弁護士団にすれば、裏切られたようなものですから当然の対応ですよね。

上記の記事の中に、「弁護団の高野隆弁護士は4日、ブログを更新。」とあったので、ブログを読んでみました。

刑事裁判を考える:高野隆@ブログ

私の依頼人カルロス・ゴーン氏は、2019年12月29日、保釈条件を無視して、日本を密出国した。同月30日付けワシントン・ポストによると彼は次の声明を出した:

  • 私はいまレバノンにいる。もう日本の八百長司法制度の人質ではない。そこでは有罪の推定が行われ、差別がまかり通り、そして基本的な人権は否定される。これらは日本が遵守する義務を負っている国際法や条約に基づく義務をあからさまに無視するものである。私は正義から逃れたのではない。私は不正義と政治的迫害から逃れたのである。私はようやくメディアと自由にコミュニケートできるようになった。来週から始めるのを楽しみにしている。

【引用元】

ブログの内容が本当だとすれば、日本の司法制度に問題があることになります。
そして高野氏自身も同じように感じているのです。

・・残念ながら、この国では刑事被告人にとって公正な裁判など期待することはできない。裁判官は独立した司法官ではない。官僚組織の一部だ。日本のメディアは検察庁の広報機関に過ぎない。しかし、多くの日本人はそのことに気がついていない。あなたもそうだ。20年間日本の巨大企業の経営者として働いていながら、日本の司法の実態について何も知らなかったでしょ。

日本の司法の実態?

更に読むと以下のように書かれています。

テロリストも盗人も政治家もカリスマ経営者も、みんな逮捕されたら、23日間拘禁されて、毎日5時間も6時間も、ときには夜通しで、弁護人の立ち会いもなしに尋問を受け続ける。罪を自白しなかったら、そのあとも延々と拘禁され続ける。誰もその実態を知らない。みんな日本は人権が保障された文明国だと思い込んでいる。

みんな?それは違うのでは?女性ジャーナリストが、元TBS記者を訴えた件では、今回とは逆ではあるが起訴さえしようとしていなかった。それも検察審議会に申し立てを行ったにも関わらずです。 以下は、その内容も含めて検察審査会について書いたものです。

seege.hatenablog.com

しかし、日本の司法の実態に問題がありそうな内容が気になりました。

そして、2020年1月8日 ゴーンが会見を行いました。

参照元

まるで、自分が無罪となったかのような印象を与える会見でした。
内容は、検察、日産の批判、拘留中に辛い思いをした、自分は無実だという内容を繰り返すものでした。自分が無罪だ、日産の役員達の陰謀で自分は逮捕されたと主張していましたが、問われている以下の罪状については触れられていません。

  • 金融商品取引法違反
     役員報酬の過少申告(約90億円)
  • 特別背任罪
     個人の資産管理のために設立した会社で発生した損失を日産に移し替えた(約18.5億円)
     中東の販売代理店に対して支払われていた資金(38億円)の一部を私的目的で流用

90億円を越える報酬があるからこそ、15億円の保釈金、逃亡に要した費用が22億円であっても支払うことができたのです。普通の人であれば、これだけの額を簡単に支払うことなんてできません。これが既に罪を証明しているようなものです。

また、会見の前には関与していた日本の政治家の名前を公表するとしていましたが、ゴーンの逃亡に協力してくれたレバノンに不利益が被るといけないということで名前は公表しませんでした。レバノンに逃亡した方が不利益を与えていると思いますが、真実だというのであれば、政治家の名前を挙げるべきでした。2時間以上も同じことを繰り返すだけという印象の内容の薄い会見でした。


そして日本の司法の実態についてどんな闇があるのかを述べてくれるのかと思っていましたが、こちらも以下の内容を繰り返すだけでした。

  • 拘束されて罪を認めることを強要された
  • 起訴されれば99.4%有罪が確定する

しかし、ゴーンの弁護士も日本の司法について問題視していることから会見の内容だけで判断することはできないと考えて調べてみました。

すると、以下の内容が見つかりました。

gendai.ismedia.jp

上記の内容を見る限り、裁判所も役所と同じで出世欲しかないような人間が裁判官になって検察側の立場で判決を行っているみたいなイメージです。

上記のサイトの内容だけでは、不十分なので、紹介されていた以下の本も読んでみたいと思います。

絶望の裁判所 (講談社現代新書)

絶望の裁判所 (講談社現代新書)

 

日本の司法については、仮に腐っていたとしても、ゴーンが逃亡したのは事実であり、何故、逃亡できたのか?という点と、パスポートをゴーンはいくつ持っていたのか?ということです。

まずは、逃亡についてですが、プライベートジェットというのは、ハイジャックの心配もなく、日本から、麻薬などを持ち出すことはないだろうとか、そもそも海外に出ていくので日本でのチェックは簡略化しても問題ないだろうということでしょう。堀江氏もプライベートジェットを所有しており、プライベートジェットの場合は検査が甘いということを言われていましたので、ゴーンが知らないはずがないですよね。そして、日本の政治家たちも、そのことを知っていたにも関わらず、法改正をしていなかったので、沈黙の期間があったのでしょうか?

ゴーン氏が昨年末、突如としてレバノンの首都、ベイルートに姿を見せて以来、フランス、トルコ、レバノンの官僚たちはみな、この事件についての見解を表明している。ところが、日本の政治家たちは沈黙している。この国際的な話題のいちばんの当事国であるにもかかわらずだ。出入国管理手続きの任を負う法務相ですら、この問題の事実についてコメントしていない。

toyokeizai.net

関係ない話ですが、上記の記事で書かれてあった、Flightradar24は、見ているだけでもゆったりした気分になれました(笑)

www.flightradar24.com

次にゴーンのパスポートの件です。

3通のパスポートをゴーンの弁護士団が預かっていたということです。

しかし、ここにきてゴーンはパスポートを4つ所持しており、その内の3つを弁護士団の元にありました。4つのパスポートの内、2つはフランスのパスポートだというのです。

mainichi.jp

 上記の記事によると、パスポートを2つ持つ方法があるようです。

  1. ビザ申請などのために、ある国の大使館や領事館にパスポートを預けている期間、出張などで他の国に行く必要が生じた場合
  2. 対立する二つの国に、近接して渡航する必要が生じた場合

2つ目の内容がわかりにくいので補足しておきます。

  • イスラエルの入国記録がパスポートに記載されていると、同国と敵対するイランやレバノンなどには入国できない可能性がある。これを回避するために、仏政府は2通目のパスポートの発給を認めることがあり、同紙はジャーナリストなどがあてはまるとしている。

つまり、ゴーンはフランスのパスポートを2つ所有していました。
1通はそのまま弁護士に預けたのですが、残りの1通は何故か、鍵の掛かったケースに入れて鍵を弁護団が管理するという条件で東京地裁も認めていたというのです。

どんなケースかはわかりませんが、鍵なんて合鍵を作っていたり、ケースを作ったメーカーに依頼すれば鍵なんて簡単に入手できると思うのですがなぜ、東京地裁が認めたのかが理解できません。

プライベートジェットという抜け穴、同一国家でパスポートが複数作れてしまうことから、まさに映画のストーリーを見ているかのような逃亡をゴーンが行ったことになります。

日本は、これをキッカケに海外渡航については見直す必要がありそうです。
そして、日本の司法にどのような問題があるのか?が気になります。

引き渡し条約がないからというのであれば、日本もレバノンに刺客を送り込み、ゴーンを拘束して日本に連れ戻すという方法もありますよね。まぁ日本は絶対にそんなことはしないでしょうけど(笑)