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もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

楽天携帯電話 2020年4月から本格稼働?

官房長官が通信行政に詳しいことから、2018年8月に「携帯電話料金は4割値下げできる余地がある」と発言し、それを受けて携帯キャリア会社は、安いプランを出したり、2年縛り等の解約時の手数料を下げたりしてきました。菅官房長官は更に「2019年10月には楽天の参入によって、通信料金は値下げされるだろう」とも語っていました。

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さて、その2019年10月を過ぎて2020年が始まりましたが、楽天の携帯キャリアサービスはどうなっているのでしょうか?

結局、基地局の設置が追い付かず、2019年10月の本稼働はできず、代わりに無料サポータープログラムなるものを10月から始めているようです。それも、東京23区、名古屋市大阪市、神戸市限定で、5,000名を超えた場合は抽選というものです。(既に申し込み受け付けは終了しています。)

network.mobile.rakuten.co.jp

5000人までのサービスでは稼働したとは言えません。
結果的に菅官房長官の発言が実現していないことになりますので、面子は丸つぶれですね。総務省楽天に対して指導を行っているようです。

無料サポータープログラムに当選した人たちの感想もネットで色々と書かれていますが、地下施設などでまだ無線が届かないエリアがあるようで、ローミングau等)に依存しているようです。このため無線が繋がらないエリアに入ると切り替えに時間を要してしまうようです。また、無料サポータープログラムは、iPhoneに対応していません。ローミングに依存している状態で、本当に大手3社より安価な価格でサービスを提供できるのでしょうか?まだ、プランなどの情報も公開されていないことが暗に示しているように感じます。

このような状態であるにも関わらず、2020年4月から本格稼働すると三木谷会長が名言しました。

this.kiji.is

えっ?本当に?大丈夫?と疑問符ばかりが頭の中に浮かんできました。
楽天の売りは、「仮想ネットワーク」で高価な専用機器を極力排除し、代わりに安価な汎用機器とソフトウェアで実現するというものです。

ソフトウェアとなると、処理能力が当然、ハードウェアより劣りますので同時に多数の人が接続した場合に大丈夫なのだろうか?という不安があります。

5000人位で検証できるとは思えないんですよね。
それに今後、大手3社で5Gが利用できるようになった場合に、楽天は追従できるのだろうか?という心配もあります。

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大手三社の設備投資額ですが、docomoが毎年、5000億円以上、ausoftbankが3500億円です。これに対し楽天は650億円と一桁違います。2022年には5Gが本格稼働ということなので、楽天が本当に、仮想ネットワークにより安定したサービスを提供できるというのであれば、携帯料金は相当安くなると思います。

楽天の2019年1~9月期連結決算ですが、売り上げは前年同期比14.6%増の9057億円でしたが、営業利益は前年同期比15.4%減の1129億円。最終損益は141億円の赤字です。(前年同期は1079億円の黒字でした)楽天モバイルが先行投資が多いこともあり145億円の赤字でしたので、楽天モバイル以外でも大きな損失があったということでしょう。

このような状態で、設備投資にお金が必要になる携帯事業を楽天は継続できるのか?という心配も出てきます。

Softbankが、Vodafoneを買収した時も、最初は繋がらないなどのトラブルが多かったと記憶していますので、楽天も最初は、色々と問題が出てくるはずです。トラブルにより更に損失は大きくなるはずなので楽天にどれだけ持ちこたえるだけの体力があるのかということになるかと思います。

みなさん、同じようなことを考えているかと思いますので、直ぐには3強が4強に変わるとは思えませんが、長い目で見られるほど、今の楽天に体力があるのかというと疑問を感じるので、大きな問題にならないことを祈りたいと思います。