先日、車で移動している時に信号待ちになり、ふと左側を見ると、コインランドリー、ヘアサロン、ソーラーの会社?ともう一つ、ケーキ屋さんのようなお店が見えました。
看板を見ると、「パティスリー ラフィーネ?」のように読めました。
店の前はガソリンスタンド、少し離れたところには大戸屋にコメダ珈琲店があります。
そして昼の1時ごろでしたが、店の中にお客さんはいないようで車も停まっていません。僕は、甘いものが凄く好きというわけではないので、普通であれば興味を持つことがないのですが、なぜ、こんな場所でケーキ屋さんなんだろ?という疑問が生じました。
直ぐにスマホを取り出して、「パティスリーラフィーネ」で検索すると、「もしかして:パティスリーラフィネ」と表示されていたので、ラフィネか(笑)と思いながら、ウェブサイトを見てみました。(正しくは、patisserie Raffine(パティスリーラフィネ))
ホームページのトップには、「石川県金沢市松村にある厳選した素材で作られるモダンパティスリー」と書かれてありました。
確かにここは「金沢市の松村」だったので間違いありません。
ホームページを見る限り、お洒落な感じは一切なく、お店の方が自力で作られたような地味な内容でした。
ラフィネというのはフランス語で「洗練された」という意味だそうです。
洗練された、ケーキ(洋菓子)屋さんってことですね。
更にホームページの内容を読んでいくと、「ケーキや焼き菓子は素材の味を大切にしたものばかり」と書かれてあります。
素材の味を重視している点に共感してしまい、興味が高まりました。
卵にこだわりがあるようで、能登半島の「セイアグリー健康卵」だけを使っているとあります。
「セイアグリー健康卵???」これも初めて聞いた名前です。
健康な鶏から健康な卵が産まれるという信念で、病原が存在しない清浄な環境、自然原料の飼料で育てた鶏から産まれた卵ということです。
セイアグリーシステム(良い食品づくりの会より)
どんな方が作られているのか気になったのでスタッフのページを読んでみました。
経歴
ルミュゼドゥアッシュといえば、石川県出身のパティシェの辻口博啓さんの店です。
そんな有名店で店舗責任者を務めた方が、ケーキ屋さんがあるとは思えないような場所で営業されるということで更に驚きました。
日を改めてお店に行ってみました。
この時も店前の駐車場に車は停まっていませんでした。
店内に入ると下の写真のようなケーキがショーケースに並んでいました。
比較的小さいサイズのケーキのようで甘いものが得意でない者としては、少し気が楽になりました。
この店の人気No1のテオブロマ(520円)と、濃厚ぷりん(350円)、苺のショートケーキ(450円)、しっとりショコラ(380円)を購入しました。
どれも甘さが控えめです。
ケーキというと甘さばかりが際立ち、素材に何が使われているのかわからないというイメージがあったのですが、ホームページに記載されていた通り、素材の味を重視した丁寧な作りになっていました。これで見た目が洗練されてくれば申し分ないケーキだと思いました。ケーキは勿論、味が一番大切ですが、見た目も重要だと思うんですね。
テオブロマを見た時に、グランハイアット東京内のフィオレンティーナで頂いた、ムースショコラを思い出しました。ムースの光沢・深い色が素晴らしく暫く眺めていたのを今でも覚えています。残念ながら現段階のテオブロマでは見劣りします。
そして一流のケーキというと、チョコレートにオレンジ系の素材を含めた複雑な味わいに仕上げてきます。僕にはまだ甘味と酸味の調和ということが理解できていないので、僕の嗜好的にはテオブロマの方が好きなのですが、今後、ステップアップしていくためには、甘味と酸味を絶妙のバランスで配合する技術も必要になってくるのではないかと思います。
町のケーキ屋さんということであれば、テオブロマの方が万人受けすると思いますが、パティスリー ラフィネのオーナーシェフの可能性を考えると更に高みを目指しても良いのではないかと思います。
色々と書いてしまいましたが、甘いものが苦手な僕でも美味しく食べられる、パティスリー ラフィネは僕の中では未来の名店です。