「女性天皇」を認めることに賛成する意見が70%を超え多数を占めました。一方、女性天皇の子どもが皇位を継承する「女系天皇」の意味を知っているかどうか尋ねたところ、「知らない」と答えた人が多くなり、皇室の制度が十分知られていない現状が浮き彫りになりました。
女性が天皇になるのを認めることについて賛否を尋ねたところ、「賛成」と答えた人が74%と、「反対」の12%を大きく上回り、特に18歳から29歳の若い世代で「賛成」が90%に上りました。
また、女性天皇の子どもが皇位を継承すること、つまり、「女系」の天皇を認めることについて賛否を聞いたところ、「賛成」が71%、「反対」は13%でした。
【参照元】
「女性天皇」と「女系天皇」何が違うのでしょうか?
「女性天皇」は言葉の通り、女性の天皇です。
「女系天皇」というのは天皇の性別ではなくなります。
以下の図を見て頂くと理解しやすいと思います。
初代天皇は神武天皇です。
これまで皇室は、男性天皇なので父(男性)が皇統に属しています。
これが男系継承ということになります。
仮に女性天皇に変わった場合、女性天皇は皇統に属しますが、結婚した場合、
男性は皇室以外の方になります。そうすると、その子供は性別に関わらず女系継承ということになります。
単に血がつながっていれば良いということではなく、これまで皇統は126代に渡り、父の系統に天皇を持つ男系継承で維持されています。過去に女性天皇は10代8名(2名は2回即位)いますが、いずれも父系をたどると初代の神武天皇に行き着く男系継承です。
現在は、女系の場合は結婚すると皇室を出ないといけないため、女性天皇ということはないのですが、皇室典範が変わり皇室を出なくてもよくなれば女性天皇の可能性がないわけではありません。女性天皇の誕生により以後は女系天皇に変わるということになります。
つまり、女性天皇を認めるということは女系天皇を認めることにもなるのです。
女性天皇を認めることで、二千数百年にわたり変わらず受け継がれてきた、かけがえのない伝統が途切れることになるのです。
それに加えて心配なのが、下図の通り皇室には男性が1名という現状です。
男系継承維持のためには旧宮家の男子が現在の皇族の養子か女性皇族の婿養子となるか、国民の理解に基づく立法措置後、了承の意思があれば皇族に復帰できるようにするといったことも必要になるかもしれません。
今、新天皇の即位で国民の関心が皇室に注目されているタイミングで皇室の制度を知り天皇の在り方を考えていくことで国会で更に積極的に議論されていくことにもつながるはずです。