9月20日からラグビーワールドカップが開催されるという記事は既に記載しました。
日本の世界ランキングは、10位です。(105チーム中)
【参照元】
サッカーだと、ブラジル、フランス、ドイツ、アルゼンチンと強豪国が出てきますが、ラグビーだとどうでしょうか?
一番、多いのは、ニュージーランドだと思います。
現在の世界ランキング1位は、アイルランドで、ニュージーランドは2位ですが、過去の優勝歴は以下のように史上最多のオンパレードです。
優勝歴
- ラグビーワールドカップ3回(史上最多)
- ザ・ラグビーチャンピオンシップ16回(史上最多)
- コモンウェルスゲームズ7人制ラグビー5回(史上最多)
- ラグビーワールドカップセブンズ3回(史上最多)
- ワールドラグビーセブンズシリーズ12回(史上最多)
- ワールドラグビーU20選手権6回(史上最多)
【参照元】
勝率は1903年から2017年までのテストマッチ566回で77.21%で、全ての対戦相手に勝ち越しているのです。
テストマッチというと、非公式な試合のように感じるかもしれませんが、ラグビーでは国の代表チーム同士の正式な試合をテストマッチと呼びます。
【参照元】
これらの実績を考えれば、ニュージーランドが世界最強と言っても問題はないかと思います。
ニュージーランド代表の愛称は、「オールブラックス」です。
僕は、ニュージランド代表のユニフォームが真っ黒なので、オールブラックスなのかと思っていましたが、色々な説があるようですが、一番有名なのは以下の説です。
1905年の英国遠征の際、試合の様子を報道したイギリスの新聞が、「All Backs(全員がバックスのよう)」を「All Blacks」と誤植してしまった。
しかし、証明するものが残っておらず説ということになっています。
そして、オールブラックスと言うと試合前に行う、マオリ族伝統の「ハカ」が有名です。「ハカ」については先にアップしていますので、そちらを参照願います。
なぜ、ニュージーランドは、ここまでラグビーが強いのでしょうか?
まずは、ニュージーランドがどんな国なのかを調べてみました。
ニュージーランドは、人口が約450万人で、国土面積は、 268,021 km²です。
日本の国土面積が、377,944 km²なので、日本より少し狭いくらいですね。
イギリス連邦加盟国で、英連邦王国の一国ということなので、ラグビー発祥の地であるイギリスのスポーツが浸透しているのでしょうか。もちろん国技はラグビーです。
そんな風土なので学校での昼休みは、ラグビーを普通に行うので、日本の野球と同じで子供の頃から自然とラグビーに触れることになります。
そうなると子供は、普通にプロのラグビー選手を夢見るようになります。
以下のサイトのファイルを見てください。
オールブラックスへの経路が記載されています。
https://www.boprugby.co.nz/downloads/Player%20Development%20Pathway.pdf
ニュージーランドでは、オールブラックスを頂点とした育成システムが13歳以下から構築されているのです。
このため、子供の頃からラグビー選手になるためのトレーニングが行われるので、ラグビーに適したフィジカルが自然と取得できるのでしょう。
それに加えて、海外からニュージランドに渡ってくる人も多いはずです。
強い選手が多ければ、自然とレベルも高くなっていきます。
ドラマ、ノーサイドゲームでもアストロズが、GPSデバイスという名称で導入していた、GPSトラッキング技術に関するものです。
GPSユニットを練習着の内側に装着することで、選手の位置情報、心拍数をリアルタイムで把握できるほか、衝突回数、跳躍回数などさまざまなデータがリアルタイムに収集できるのです。
GPSユニットを選手に練習、試合中に装着させることで、選手の走りを日々追跡し距離や速度を把握して調整に活用します。
遠征では、フライト後の数日を適切に過ごす必要があるので、特にこの情報分析により、直近数日のトレーニングの密度を判断します。
チーム全体に共通するデータよりも各選手を個別に追跡したほうが的確に
走行や歩行の量、比率がわかりトレーニング効率も明らかになります。
特に実践ではライブデータが役立ちます。
選手たちの間にも競争心が生まれ、より速く走り、より優れた働きを示そうとします。
注力するポイントに選手の意識を向ける効果もあります。
以下は、日本とのテストマッチのために来日した際に、東京のジムでトレーニングをした時のものです。
【参照元】
GPSのシステムは、以下のものを使用しているのでしょうね。
VX Sport - Capture, Simplify, Plan,【参照元】
ニュージランドが凄いのは選手だけではありません。
コーチングの技術も優れています。
ニュージーランド代表では、スティーブ・ハンセンというヘッドコーチが指揮をとっています。
スティーブは、2012年からオールブラックスのヘッドコーチに就任し、就任後のテストマッチの勝率は何と、9割越えです。そしてワールドカップは現在、2大会連続優勝です。そして今大会で史上初の3連覇を目指しています。
しかし、その名将も今回の日本でのワールドカップを最後に退任することを表明しています。
これは、「新しい人材を投入し、フレッシュな視点や思考を取り入れることがチームのためになる」という考えからです。
以下は、オールブラックスの練習内容の一部です。
練習が始まるとまず、コーチが選手を呼び集めて、その日の練習メニューを説明する。その時には必ず「練習の目的」もきちんと伝える。何のために今日はその練習をするのか、ということをわかりやすく説明する。選手達はコーチを囲んで輪になっているのだが、コーチは一人ひとりの目を見ながら話をする。
練習が始まると、コーチ達は必ず練習の中に入って指導をする。選手だけを動かしてコーチが外からあれこれ指示をする、などということはほとんどない。そしてコーチも含めてみんなで動きながら練習をしている。
ときには、その練習の目的に沿った言葉を、個人個人にかける。全体に向かって指示を出すよりも、一人ひとりに声をかけるのだ。
もし全体に対する指示や指導が必要な場合は、一旦全員の選手を集めてそれを伝える。そして全体の指導をするときには、一方的にコーチがああしろ、こうしろ、というのではなく、「その場合は何をすればいい?」とか「どうすれば動いている最中にそれがわかるのか?」などと、選手達に質問をして答えさせながら指導をする。1~2分間の全体指導が終わればまたすぐに、コーチも一緒に入った同じ練習にもどって、その中では個人個人に、練習の目的に合った声をかける。【引用元】
練習のための練習ではなく、目的を達成するための練習だということを、しっかりと認識させ目的意識を持って行っているということですね。
日本代表のヘッドコーチだった、エディー・ジョーンズと重なるような指導方法です。
フィジカル面の圧倒的優位さだけでなく、目的をもって練習までされてしまうと、まさに鬼に金棒っていう感じです。
子供の頃から、ラグビー選手になるためのトレーニングを積んで、優秀なコーチに指導を受けるのですから強くならないはずがありません。
そんなオールブラックスの司令塔が、ボーデン・バレット(Beauden Barrett)です。
プロフィールは以下を参照願います。
【参照元】
とにかく足が速いです。
そして正確なキックとパスとオールマイティです。
そして、もう一人
リッチー・モウンガ(Richie Mo'unga)です。
プロフィールは以下を参照願います。
【参照元】
身体は大きくはありませんが、得点力が凄い選手です。
しかし、2019年8月に肩を負傷してしまったので、どこまで回復しているのかが心配ですが、共にスタンドオフということで敵にすると怖いです。
以下は、この2人がプレイしている動画になります。
【参照元】
ニュージーランドのプロ選手の数は250人程度だということです。
ニュージランドの人口を考えても少ないように感じます。
そしてニュージーランドでは、サッカーの人気が上昇しているようで、サッカー人口が増えてきているという不安要因もあります。
オールブラックスとしては、スティーブ・ハンセンヘッドコーチ最後の大会、ワールドカップ3連覇がかかっていることもあり絶対に負けられません。
日本には当然、勝ってほしいですが、オールブラックスの3連覇も期待しています。