エスカレーターを歩いて上り下りすることに対して賛否両論があるようですね。
反対派の意見
・エスカレーター歩いて乗るとバランスを崩したり、
他の人に接触したりして危険。
・片側に立つと段間や壁に巻き込まれる危険がある。
賛成派の意見
・急いでいるから歩くのであって階段を利用したのでは遅くなる。
・両側に詰めて乗ると巻き込まれる
そこでどちらが良いのかを色々と調べてみました。
結論としては、以下の通りです。
エスカレーターは歩いて使用するようには設計されておらず、更に法律で1つの踏段の幅が1.1m以下と定められているので、大人二人が並んで立つには危険なので歩かないで、基本的には1つの踏段の中央に1人が乗ることが基本。但し、お子さんがいる場合には、手をつないで2人並んで乗ることは可。
以下は、根拠になりますのでお時間のある方のみお読みください。
エスカレーターの片側空けのマナーは、どのように始まったのでしょうか?
初めて出現したのは、英国・ロンドンの地下鉄だと言われています。
時期については第二次世界大戦中ということなので、1939年から1945年の間ってことになりますね。
当時の英国は戦時体制下。社会全体で効率向上が求められていた時期で、その施策の一環でした。日本では、1967年頃、大阪・阪急電鉄の梅田駅が最初です。
梅田駅のエスカレーターが長くなったことで急いでいる人のために片側を空けようということになったようです。
その後、1980年代後半から90年代に掛けて東京でも行われるようになってきたようです。
どうやら効率優先からのようですね。
では、エスカレーターは歩いて乗っても良いのでしょうか?
エスカレーターのメーカー2社で調べてみました。
東芝エレベーター 株式会社
エスカレーターは利用者が歩くことを前提にして設計されていません。また、安全装置の作動や停電等で急停止する可能性があり、歩いていると転倒などの恐れがあり危険です。エスカレーターをご利用の際は、歩かずに手摺に捕まり、ステップの黄色い線の内側にお乗りください。
三菱電機 株式会社
他の利用者や荷物と接触して思わぬ事故をおこしたり、緊急停止した場合に危険なため、歩かないように注意喚起しています。
2社共に危険だという回答ですね。
あと法律で、以下のものを見つけました。
第4項
踏段の幅は、1.1m以下とし、踏段の端から当該踏段の端の側にある
手すりの上端部の中心までの水平距離は、25cm以下とすること。
エスカレーターの踏段の幅は1.1m以下と決められているんですね。
日本道路協会発行のが作成した「道路構造令の解説と運用」によると人の
占有幅は75㎝となっています。
2人が並んで立つ場合は、1.5mは必要となりますが、エスカレーターの踏段の幅は1.1m以下なので、大人2人が並ぶと危険ですね。
しかし1.1mあれば大人と小さなお子さんが並んで立つことはできそうですね。