seegeのまとめサイト

もっと早く教えてくれよって思った内容を書いていきたいと思います。

米国と中国の貿易戦争

f:id:seege:20190516081853p:plain

2019年5月9日と10日の米中の通商協議は合意に至りませんでした。
米国の政府関係者は協議が建設的だったと発言されていますが、
企業に対する政府の補助金支給などについて両者の溝を埋めることはできませんでした。
また、米中は協議を継続するとしていますが、その日程すら決められなかったようです。

結局、米国は対中国の関税率25%への引き上げを実行すると表明しています。
それに対して、中国の交渉責任者を務める劉鶴副首相が「必ず報復する」と表明していますので、米中の協議が難航しているってことですね。

既に米国内で中国製品を販売している店には、25%の値上げの連絡が届いているようです。25%というと日本円で考えると10,000円のものが12,500円になるということです。

何故、米国は対中国の関税率をあげたのでしょうか?
米商務省が2019年3月6日に発表した 2018年の貿易統計によると、米国のモノの赤字が前年比10.4%増の8787億200万ドル(約98兆4千億円)と過去最大になりました。
このうち、対中国が4192億ドルと約半分を占めているのです。
そして2001年に中国がWTO(世界貿易機関)に加盟した後も、中国企業アメリカの技術を「模倣」するケースが後を絶たず、WTOによる知的財産権の保護が不十分という不満に繋がっています。

米国の貿易赤字になっている原因は以下になります。
2018年、米国は強硬な通商政策を次々と実行しました。
3月には日本やEUなどを対象に鉄鋼とアルミニウムに関税を上乗せしたり、
中国には貿易戦争を仕掛け、7月から9月にかけて計2500億ドル分に制裁関税を
発動しました。

このため米国も相手国から報復関税を受けて農産品や自動車の輸出が振るわなくなりました。
対中国では18年後半にブレーキがかかり、主力品の大豆は7月以降に2桁減に
落ち込みました。
反面、国内では、大型減税により内需が拡大したことで、コンピューターや産業機械、自動車関連、食料品、医薬品や家具など広い分野で輸入が大きく伸びたこと、
米連邦準備理事会の利上げでドル高となったことも貿易赤字を増やす要因となりました。
中国にするとこれまで譲歩してきたという認識なので、これ以上は譲歩できないでしょう。

トランプ大統領貿易赤字が「悪」のように認識されているようですが、本当にそうなのでしょうか?
貿易赤字というのは、輸出額より輸入額の方が多いことですよね。
赤字だからといって、借金ではないので赤字分を返却しないといけないということではないんですよね。
現在の米国の場合は失業率が49年超ぶりの低水準である3.6%まで低下していることもあり国内的には内需も拡大していて、雇用も順調なので良い状態なんですよね。
そしてドル高ということで海外から安く輸入することができるのですから輸入が増えるのは当然なんですよね。

それをわざわざ、トランプ政権は関税を引き上げて国内の物価を上げようとしているんですよね。
つまり、お金の価値を下げようとしているんですね。
そうすると、内需の方が減少するでしょうから、順調だった雇用は減り失業率が上昇することになるように思います。
これが、アメリカファーストってことなのでしょうか?