投資は将来を予測する能力が必要不可欠です。
そしてその為に2つの理論が用いられてきました。
1つは「ファンダメンタル価値」、もう一つは「砂上の楼閣」理論。
二つの理論は投資対象の金融資産分析と投資家の群衆心理分析と言えます。
ファンダメンタルとは、「本質」という意味で絶対的な価値があり現状分析と将来予測を注意深く行うことで推定できます。
株価がファンダメンタル価値を下回れば購入し上回れば売却するという理論になります。
もう一つが、砂上(さじょう)の楼閣(ろうかく)です。
文字通り砂の上に重層建築物つまり塔を建てた状態。
基礎が不安定なので長期間建物を維持することはできません。
この理論の本質は砂上の楼閣を作り上げるかを分析する事になります。
具体的には株価を建物の階層に見立てると階層を砂上に積み上げていくのと同じです。このためいつかは崩れます。
崩れるタイミングを他の投資家より早く分析して売却するということが重要です。
株価はファンダメンタル価値だけを基準に変動する訳ではないので
砂上の楼閣理論の方が現実的な感じです。
しかしファンダメンタル価値が大きく変われば株の売買にも影響を与えるはずなので全く無視して良いとも言えません。
ウォール街のランダム・ウォーカーではこの二つの理論は相反するものと
記述されていますがファンダメンタル価値が大きく変わるという情報が
得られれば株を売買するタイミングに影響を与えることになります。
このため共に分析しておく必要はある気がします。

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